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独立機動艦隊『紀伊』―連合艦隊大勝利!  作者: 草薙
米太平洋艦隊大反撃
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第23話 アメリカの誇り

「なんという悲劇だ!」

合衆国艦隊司令長官兼海軍作戦部長を務めるキング長官から太平洋艦隊が再び壊滅したと聞いてルーズベルト大統領はがっくりと肩を落としてしまった。

「真珠湾に派遣した空母は全て破壊されました。真珠湾も壊滅状態です」

「それをやったのがたった1隻の戦艦だというのか?」

ルーズベルト大統領は冗談だろうとキング長官の前に電話で報告してきたチェスター=二ミッツから聞いて思ったものだった。

「正確に言うならばジェット戦闘機が援護に駆けつけてきたらしいのですが問題はそこではありません」

「というと?」

ルーズベルト大統領は首をかしげた。

これ以上の悲劇があるとでもいうのだろうか…

「その戦艦は我が航空隊の攻撃を受けて無傷だったそうなのです」

「装甲が厚かっただけだろう?」

ルーズベルトは戦艦なら当たり前だとばかりに行ったがキング長官は首を横に振り

「魚雷が少なくても50本以上、爆弾が20以上、ロケット弾が70以上が間違いなく直撃したという報告が入っています。しかも、その戦艦はその後40ノット以上の高速で真珠湾を離脱したのです」

「それだけの攻撃を受けて無傷だったというのか?」

ルーズベルト大統領は目を丸くした。

とても信じられない話である。

そんな攻撃を受ければどんな戦艦であろうとたとえ沈まなかったとしても航行不能に陥るはずだった。

「その戦艦の情報はないのか?」

「はい、現時点での情報はその戦艦が日本の戦艦。建造されたドッグなどは不明ですが

紀伊級と呼ばれる戦艦であること。そして、その戦艦は2艦存在し名は『紀伊』と『尾張』というそうです。そして、日本は独立機動艦隊なる艦隊を新たに作り沖縄に巨大な基地を作っています。おそらく真珠湾を襲った戦艦やパナマを攻撃した戦艦もこの2艦だと思われますが…」

「紀伊に尾張か…」

忌々しいとルーズベルト大統領は思った。

この2艦はアメリカの誇りをずたずたに引き裂いてくれた。

絶対に沈めてやらなければ収まるものも収まらない。

「それで次の攻撃はいつになるのかね?いつ紀伊と尾張を沈めることが出来るのだ?」

キング長官は少し黙り込んでから重い口を開いた。

「しばらく反撃は控えるべきだと私は思います」

「なんだと!」

ルーズベルト大統領は驚愕した。

「ジャップにいいようにやられてそのままでいるつもりかね君は?」

「大統領」

キング長官は諭すように静かに

「今の戦力では日本海軍には…いや、紀伊と尾張には対抗できません。あの戦艦の存在は

真珠湾で戦ったパイロット達から伝染するように兵士達に伝わり今やモンスターと呼ばれる始末です。こんな状態で反撃を行なっても無駄に戦力を削り取られるだけです」

「ならばどうするというのだ!」

ルーズベルト大統領は苛立ちを隠さずに言った。

「今は耐えるべきかと…我が軍もジェット戦闘機が配備されるのもそう遠い未来ではないでしょう。ジェット戦闘機がなくても真珠湾に再び大艦隊を作り日本の侵攻に備えるのです」

「ハワイは守りきれるのか?」

「日本は紀伊級の戦艦と共に真珠湾を占領しようとはしませんでした。おそらく日本には

それほどの余力がないのでしょう。いくら暴れまわっている戦艦があろうと所詮は2艦です。陸を占領することはできません。それにハワイの航空隊の増強は行なわれていますし

ミッドウェーにも飛行機が次々と運び込まれています。次に紀伊級の戦艦が真珠湾に攻め込んでくるようなことがあればそれが紀伊の最後でしょう」

「そうか…」

ルーズベルト大統領はあきらめたように息を吐くと車椅子にもたれかかった。

「時にヨーロッパの方はどうなっているのかな?」

「現在ドイツ軍とソ連軍がスターリングラードの攻防戦の真っ最中ですが詳しいことは分かりませんがどうやらソ連軍は押されているようです」

ルーズベルト大統領の眉がぴくっとゆれた。

「ソ連などこの世から消えてくれればよいと思うがそうなればイギリスが窮地に陥る。ソ連には粘ってもらわねばな」

「しかし、ソ連が降伏し、ドイツがイギリス上陸作戦を行なえば…」

「考えたくない事態だな…」

「噂で聞いたのですが…」

キング長官にしては珍しい噂という言葉にルーズベルト大統領はうん?と顔を上げた。

「ヒトラーが養子を取ったという話を大統領は知っていますか?」

「養子?いや、知らんな。あのちょび髭の考えることなど私は分からんよ」

「名前などはまだ調べていないので分からないのですがその養子となった男がヒトラーにする助言は的確にして正確。そして、技術に関しても天性の才能を発揮しているそうです」

「それはすごいな」

ルーズベルト大統領は大した興味を持たなかったようなのでキング長官はここで話を打ち切った。

しかしとキング長官は思った。

このヒトラーの養子となった男のことが気になる。

何か嫌な予感がするのである。

そして、その予感は的中することになることをキングはまだ知らなかった。




<独立機動艦隊基地『琉球基地』>



独立機動艦隊が日本から与えられた基地は沖縄であった。

日向は正直この美しい海に軍港を作るのは気が引けたが本土にも独立機動艦隊の基地を

作れそうな候補地はいくつかあったのだが独立機動艦隊は言わば異質の存在である。

従って沖縄という限定された島という立地条件は彼らにとっても丁度いいものであったといえよう。

輸送船に積み込まれていた『神雷』、『雷神』、『炎神』、『ハリアー3』、『三式戦車』、『五式戦車』などが次々基地の中に運び込まれて航空機は飛行場の格納庫へ移される。

三式戦車、五式戦車は2045年の戦車ではなくこの時代でも手助けさえすれば作れるレベルの戦車である。三式戦車は重装甲に大火力を想定されたもので水陸両用の戦車である。

ただし、速度が少々遅いため追撃戦向きではなく敵と打ち合う際に威力を発揮する

戦車である。

五式戦車は逆に機動力に重点を置いた戦車で水陸両用ではないがこの時代の日本戦車に

足りないそれなりの装甲と火力を併せ持ついわゆる標準型である。

これは2045年の日本人がソ連が万が一満州に侵攻してきた際に対抗できるようにと

独立機動艦隊に託したものだった。

すでに本土では量産体制に入っているが車の工場の技術が低い日本では大量生産は思うようにいかず現在。満州に五式戦車を中心に300両が渡され残りは三式戦車を中心に

ハワイ攻略のための準備にまわされている最中だった。

国産のジェット戦闘機『炎神』も量産が進んでいる。

既存の空母の改造も行なわれた。

全てを蒸気式のカタパルトを設置したのである。

これにより発艦距離が大幅に縮まることになるだろう。

ところで呉のドッグで機動戦艦へと改装中の『大和』だがハワイ攻略作戦までには

改装を終了するとの事だった。

今琉球基地では機動戦艦となる大和のために本土から派遣された有賀幸作を艦長として

乗組員の訓練と機動戦艦を動かす知識を全力で教え込んでいる。

実際に機動戦艦『紀伊』、『尾張』がいるわけだから訓練をすること事態は難しくはなかったが昭和の人間に核融合炉を積み込んだ最新式の戦艦の技術を教えるのである。

これはなかなか大変な作業であり教育の中心となっていた古賀は半分悲鳴を上げるような理解の悪さだったという。

まあ、それはいいとして日本に1番教えなくてはならないことは核爆弾である。

これは理化学研究所に派遣した科学者を中心として開発が始まっていたが

核に対して日向は教える条件を東條内閣に突きつけた。

先に天皇も納得したその条件とは核の使用は必ず独立機動艦隊の許可を取るというものだった。

これはしぶしぶといった感じでは合ったが東条内閣は承諾したのである。

そして、未来日本で着目されていたもう一つのことは巨大爆撃機『富嶽』の開発である。

これは元々昭和の日本で計画されていたものなので技術者を中島飛行機や川西航空機に派遣し『富嶽』はほぼ完成している。

この『富嶽』こそが日向がハワイを占領しアメリカを休戦に追い込むキーの一つなのだ。

こうして着々とハワイ攻略の準備を進めていく日本であった。


凛「ヒトラーの養子ね…恭介はまだ、気づいてないみたいだけど歴史にはいなかった存在ね…」


明「ねえ凛バタフライ効果って知ってる?」


凛「それくらい知ってるわよ。確かカオス理論の中の話で北京で蝶が羽ばたけばニューヨークで嵐が起こる。だったかしら?独立機動艦隊の出現がそれを起こしてるって言いたいわけ?」


明「あくまで可能性の問題なんだけどね。もう、私達が知ってる歴史とずいぶん変わってるみたいだから…」


凛「ソ連が降伏するとか?」


明「さすがにそれはないと思うけど…」


作者「まあまあ、お二人とも難しい話はその辺で切り上げて…」


凛&明「邪魔!」

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

  ↑

紀伊&尾張のバルカン砲


作者「ぎゃああああああああ」


凛「細切れになったわね。これで死んだかしら?」


明「まったく私達の話をさえぎるなんて馬鹿ね」


凛「あ!次回予告はハワイ攻略まで時間があるから独立機動艦隊は休息をとるみたいよ」


明「チョコレートを買いに行かないと!」


凛「昭和の時代にあるのかしら…」






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