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第231話 合戦用意!

凛が兵士を殴り付けるちょっと前、格納庫ではパーティーの準備が大詰めを迎えていた。


「よーし! それは慎重に置けよ! 落としたらオアフ島から呉まで遠泳させるからな!」


「「はい!」」


駆逐艦の艦魂達は数人がかりで抱えている超巨大ケーキをプルプルと足を震わせながら答えた。

このケーキ本気で重いのだ。

何しろ、全長4メートルはあろうかと桁違いの巨大ケーキでありマリー・アントワネットもびっくりの大きさだ。

横の長さも同じくらいある。

どうやって作ったんだという疑問はあるがこの時代にギネスがあれば更新するかもしれない巨大ケーキは問題なくパーティー会場となる格納庫の中央のテーブルに置かれた。


「おし! よくやった。貴様らにしては上出来だ!」

重巡の艦魂が駆逐艦の艦魂達にねぎらいの言葉をかける。

休憩はもちろんあったが駆逐艦の艦魂達はようやく終わったと笑顔で談笑を始める。

後はパーティーが始まるのを待つばかりだ。


「いや、しかしこういうのはどこもかわらないねぇな……」


格納庫の端で作業を月城と見ていたドミニクが言った。

結局彼は戦力外と追い出されたのだ。


「何がかわらないんだ?」


月城が聞くとドミニクは艦魂達を見ながら


「いや、俺ドイツの空母にも乗ってた時、艦魂達にも当然会ってるんだけどな。パーティーとかはあいつらも楽しそうにしてたなぁって」


「どうせ、お前はナンパばっかりしてたんだろ?」


「まあな。ちなみに全戦全勝だぜ? みんな俺に抱いてくださいって……」


「嘘をつくなよドイツ人」


「嘘って証拠あんのかよガキ」


ピクっと月城の視線がドミニクに向いた。

その視線は明らかな怒りだ。

この二人、決して仲は良くなく、むしろ悪い。

この場に一緒にいたのも偶然としか言えない……

その理由の原因の一端はやはり……


「ああ、いたいた。ドミニク、孝平」


二人が声のしたほうを見ると



「お、彼方ちゃんに凪ちゃん」


「お前らか」


ドミニクと月城がそれぞれ二人を見て言うと相変わらず美少女台なしの白衣を着ている彼方は右手を腰に当てて言う。


「こんな隅で何してるのよあんたたち」

「彼方ちゃんをかけた愛のバトルさ」


「ええ!」「違う!」


凪の驚きの声と月城の怒りの声が重なった。

彼方は呆れた目で凪を見ると


「あのねえ凪……この馬鹿共の言うこといちいち間に受けるのは無駄よ無駄。というか凪って使い古されたオレオレ詐欺も平気で信じちゃいそうよね」



「そ、そうかな?」


「うん、保証してあげる」


面白そうに言う彼方だが凪はズーンと落ち込んでしまった。


「大丈夫だ凪ちゃん! 俺様がオレオレ詐欺なんかさせねえよ」


「あんたは言動そのものが詐欺師みたいなものねドミニク」


「ひでぇ!」

ぎゃあぎゃあと言い合う二人を横に凪は少しだけダメージから立ち直ると面白そうじゃない月城が目に入る。


「月城さん?」


凪は声をかけるが月城は言い合う凪とドミニクを見ながら小さく舌打ちした。


「あの……」


「なんだよ神崎」


不機嫌を隠さない月城が凪を見る。

戦闘機に乗らないと気弱な凪は少し気圧されながら小声で


「もしかして彼方のこと好きなんですか?」


「!?」


無表情な月城の顔がぼっと赤くなった。どうやら図星だったらしい。


「あ、やっぱりそうなんですね」


「違う!」


月城は顔を真っ赤にしたまま否定した。


「でも……」


「違う!断じて違う!誰があんな年から年中白衣ばっかり着て色気をかけらもないドブスなんかを……」


「誰がドブスですって!」


「げ!」


見ると彼方が怒りのオーラをまといながら月城を睨んでいた。

ドミニクは後ろでニヤニヤしている。



「あ、あの彼方これはね……」


とっさに凪が月城を庇おうとしたが無駄である。

むしろ、月城は火に油を注ぐ。


「は、はん! ドブスにドブスって何が悪いんだよ! 悔しかったら服装に気を使えってんだ!」


「うんそうだよな。彼方ちゃんは素材がいいんだからバニー……いや、ツンデレはネコミミがいいか……」


「あ、あの二人共もやめたほうが……」


凪なりに必死に自体を沈静させようと努力したがやはり、無駄であった。

ぶるぶると震えていた彼方は二人をの首をわしづかみにすると頭と頭をゴンとたたき付けた。


「ぎゃああああ!」

「っ!」


ドミニクと月城は頭を押さえながら苦悶の声をあげる。


「誰がドブスなの?誰がデレたの? 言ってみなさい!」


「あ、ああ……」


凪達三人は彼方の後ろに阿修羅を見た……気がした。

三人がとった行動は


「「「ごめんなさい!」」」


と頭を下げる行動であった。










「それで、彼方ちゃんと凪ちゃんはなんでここに? パーティーはまだ先だろ?メインが登場してないんだから」


ドミニクは格納庫の反対側で独立機動艦隊司令長官日向 恭介から話を聞いているらしい艦魂達の集団を見て言った。


「来たくて来たんじゃないわよ。 凪に誘われたってのもあるけど私だってたまには息抜きくらいしたいわよ」


そういいながら、彼方は右手を口に当てて軽くあくびした。


「ここに着た理由はやっぱり日向長官に誘われたのが大きいです。 面白いこともするからぜひにと」


「プレゼントも持ってくることなんて言ってたから持ってきたけどゲストがくるのかしらね?」


彼方が言った。


「どうだろうな? 紀伊の艦魂っていやぁ、あの尾張が撃沈されて以来ふさぎ込んでる子だろ? 簡単にはいかないと思うぜ俺は」


「まぁ、最悪士気向上の役割が果たせればいいと思うがな俺は」


月城が言うと彼方は頷いた。


「まぁ、そうね。 明日から少なくても決戦が終わるまで大忙しでしょうから実質これが彼女達にとって決戦前の最後の休日ってことになるわね」



「皆でお祝いしたいね」


艦魂達を見ながら凪は小さく呟いた。










「さて、皆準備はいいか? そろそろ作戦開始時刻だ」


恭介が時計を見て言うと彼の前にいる艦魂達はオーと気合いをいれた。


「作戦名は『凛をパーティーに連れて来よう』だ」


「そのままじゃのう……」


京子が呆れたように言う。


「……命名ら山本長官……」


「ほんまか!」


星菜が言うと桔梗がびっくりした顔で言った。


「……真相は秘密」


「なんでやねん!」


「おいおい、二人共、コントはいいからさっさと作戦開始するぞ。 まず、撫子を中核とした主力部隊が……」


「し、司令大変です!」


その時、転がり込むように雪風の艦魂雪が飛び込んできた。

「どうかしたのですか雪?」


撫子が聞くと雪は大慌てで


「敵襲です! 格納庫の前に目標が現れました!」


「なんじゃと!」


京子が悲鳴をあげるようにどなった。


「総員合戦用意!敵襲だ!」


格納庫にびりびりと響き渡る金剛の艦魂柚子の声。

少しダラけていた駆逐艦の艦魂達は弾かれたように立ち上がると物凄い速さで動き回る。

凛が来たら格納庫の電源を落とす予定だったので格納庫が一瞬で闇になった。

そのためあちこちで衝動事故が多発した。


「ぎゃ!」


「痛い!」


「どさくさに紛れて抱きつくんじゃないわよ!」


「ぎゃあああああ!」


あちこちで響き渡る悲鳴と怒号


「電気をつけろ!」


「ライトはどこだ!」


「間に合わん!」



「おーい、みんな落ち着け! 予定の場所に転移するんだ」


恭介の落ち着いた声が響く。

万が一にもこういう事態は想定されていたのだ。

喧騒はぴたりとやみ、代わりに多数の艦魂達が転移する気配が伝わってくる。


そして、数秒した後、闇の中からの答えは


「パーティー戦闘用意よし!」


だった。


「よし、作戦開始!」


再び恭介の声が響くのであった。

作者「……」


弥生「何してるの作者?」


星菜「……ヤマトを公開初日に見た馬鹿」


弥生「え?見たの作者?」


作者「なくなるというのか……ヤマトが守り抜いてきた地球が……」


弥生「ちょ!ネタバレは駄目だよ作者! 見てない人いるんだから」


星菜「問題ない。あの台詞は予告にある」


作者「それにしてもラストは衝撃でした。 な、なんだって!と仰天しましたからね」


弥生「ああ、あれは確かに私もびっくりしたよ」


星菜「……確かに」


作者「いやぁ、一時はどうなるかと思いましたが見れてよかったです」


弥生「作者、朝に会社に呼ばれたよね……」


作者「つまり……」

回想


上司「草薙、今日出勤してくれ!○○の穴をうめてくれ」


作者「マイガー!」


上司「夜まででいい」


作者「わかりましたよ!」










作者「死ぬ気で終わらせたが朝には間に合わなかった……」


弥生「前売り巻買ってたのにパーだね」


作者「フフフ、予想はしてたんだよ!甘い甘すぎるぞ!チョコレートよりもな」


星菜「?」


作者「フフフ、朝から夜までチケットを全部前売りで一枚ずつ買った」



弥生「ええ!」


星菜「馬鹿」


作者「しかたないでしょ!案の定会社の妨害で結局レイトショーになったんだから!」


弥生「そこまでして見た価値あった作者」


作者「あるね。 確かに昔のヤマトと比べるとうなる場所は多数あったが見る価値はある。 得にラストはヤマトファンなら衝撃を受けること間違いない」


星菜「何があった?」


弥生「ヤマトが撃沈されちゃった?」


星菜「デスラーが現れた?」


作者「それを知りたければ宇宙戦艦ヤマト復活編を見るべし」


弥生「ところで作者それは?」


作者「ん?ヤマトのストラップに限定版資料集ですが?」



星菜「……お金使いすぎ」


作者「フフフ、私は社会人にして独身貴族様だ!圧倒的財力が私にはある!」


弥生「趣味にしか給料の余りの使い道がないかわいそうな人なんだね作者」


作者「うわあああああああ!」


星菜「……黙れ」


作者「や、ヤマトよ!また……ぎゃあああああ!」

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