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第195話 ドミニクの未来−日米休戦なる

取調室の中は緊張した空気が流れていた。

新たななる歴史の扉。

自分達が知らない歴史を聞けるのだ。

ドミニクは口が開いた。


「まあ、俺が知ってる範囲でしか話せねえけど、今のこの世界の歴史と俺が知る歴史で違うことはあんた達がハルゼー艦隊を破った後、つまり、彼方ちゃんの大将、日向とフレドリクが出会った後から変わってるな」


「どう変わってるんですか?」


凪がドミニクを見ながら言う。


「ん〜、具体的な時期は俺もうるおぼえてねえんだけど、日本がハワイを占領したのは一ヶ月か二ヶ月くらい後だったか……」


「いい加減ね。ちゃんと年数と日にちまでいいなさいよ変態」


「変態はひでえって彼方ちゃん……覚えてないんだからしょうがねえじゃん。外国の歴史なんてあんま勉強しないだろ?」


ドミニクは彼方の容赦ない言葉にため息をついた。

読者の方々も考えてもらいたい。

今の日本に例えるならドイツやアメリカの歴史を知っているかと言われるようなものだ。

興味がなければ詳しく知っている人は少ないはずであるが……


「私は知ってるわよ? 少なくても先進国の歴史ぐらいわね、凪も知ってるでしょ?」


「え? アメリカと……中国の三国志時代と2042年の国際情勢くらいなら……」

凪は言いにくそうにいった。

ドミニクはほらみろとばかりに彼方を見た。


「結局興味がないとみんなうるおぼえなんだよ。彼方ちゃんは天才だから覚えてるだけ」


「悪かったわね……」


「いや、褒めたんだけどな」


ドミニクはにっと笑っていった。

中々の好青年に見える笑顔だが


「うるさいわね。さっさと続きをいいなさいよ」


彼方はドミニクから視線を外して言った。


(かわいそうに……)


と凪は思っていた。ドミニクはまた振られたとつぶやきながら


「えっと、確か、日本のハワイ攻略はミッドウェー攻略と同時にオアフ島に押し寄せたよな? これも大筋は変わらねえけど戦艦『近江』空母『信濃』イージス艦『村雨』が参戦したぐらいじゃねえか?ああ、『尾張』もイギリスまで来てないから参戦か」


「ああ、ドイツに備える必要がないならありえるわね」


ハワイ攻略を十分に備えるなら『近江』『信濃』『村雨』『尾張』の戦力は組み込みたいはずだ。

ドミニクの歴史では山本長官と日向も犠牲を抑えるためにその選択をしたのだろう。

この世界ではドイツに備えるため尾張はドーバー海峡へ行き村雨と信濃は時間が足りず間に合わなかった。

近江も同様である。

「それで、ハワイを占領した日本はハワイに一年くらいいたかな? んで1943年か1944年か忘れたけどアメリカと最終決戦を行ったんだよ」

彼方の凪の目が期待に満ちた目になった。ハワイ攻略の後は完全に未知の歴史なのだ。


「それで?」


彼方が続きを促した。


「結構有名な海戦……てか戦争にわずかでも興味があるなら知らないやつはいない戦いだろうな。俺もそれなりに知ってるし。確か……えっと……アメリカの戦力は空母72隻以上、戦艦18隻以上の大艦隊で東海岸にアメリカに存在する航空機をかき集めて10万機以上の航空戦力と艦隊で迎え撃ったんだよ。

まあ、空母のほとんどは護衛空母だな。戦艦はモンタナを結構揃えてやがったはずだ。

んで、日本はロスアラモスの原子爆弾研究所をなんとしても叩きたかったらしく連合艦隊を囮にしてアメリカの太平洋艦隊に決戦を挑んだ。アメリカの艦隊は山本の予想通りおびき出せたがアメリカ本土から近いために基地航空隊とまともにぶつかったんだよ。まあ、アメリカも基地航空隊と連携するように厳命されてたらしいから連合艦隊を囮にしても本土近くで戦わないといけなかった訳だ」


「参加戦力は?」


彼方が聞くとドミニクは再び考えこみ


「ハワイ戦に参加した艦は全艦出撃したぜ確か。それに空母大鳳とかの空母も加わって……日本の空母は……確か20隻以上……で……戦艦はえっと……9隻だっかな……後は知らねえ」


「いい加減……」


再び彼方が軽蔑した声で言う。


「アハハハ……」


凪は苦笑したがドミニクの後ろにいる小川と目があったので慌てて笑いを噛み殺した。


「説明を続けるぜ?流石に改造した連合艦隊でもあの数の航空戦力に無傷じゃいられなかったみたいだな。アメリカの航空戦力は空母に殺到し『飛龍』『蒼龍』『瑞鶴』が大破したんだよ」


「え?」


凪は目を見開いた。

「ちょっと待ちなさいよドミニク。蒼龍と飛龍は原子力空母よ?つまり未来の空母なのに披弾したの?」


「というよりルーズベルトは化け物空母と化け物戦艦を再優先に叩くように命令してたみたいだ。あの戦いには未来艦隊は尾張が参加してたがアイギスのおかけで無傷だ。もちろん、日本も反撃してアメリカの空母を優先的に潰した。んで戦闘は夜間に突入して艦隊決戦になった」


「なんで?」


彼方が首を傾げた。

「尾張やイージス艦の村雨が参加してたんでしょ?ならトマホークかハープーンで攻撃したらいいじゃない。夜でもアウトレンジから攻撃可能なはずだけど……」


「俺もなぜかは知らんが空母を失ったアメリカは艦隊決戦を望み日本艦隊に最後の突撃を開始したんだよ。ま、日本の悪い癖が出たんだよ。艦隊決戦を挑まれたら艦隊決戦で返すのが礼儀と思ってるんだろ?日本海軍は」


「まあ、否定はできないわね……」


彼方は今の世界でも浸透している戦艦は航空機に勝てると認識を思い出しながら言った。

まあ、紀伊や尾張の活躍は航空主兵論に待ったをかけ大艦巨砲主義者を残してしまったのだろう。



「それで、夜に艦隊決戦が起こったんだが結果は日本が勝った。でも被害も相当だぜ?『長門』『伊勢』が撃沈『武蔵』中破という有様だな」


「そうですか……」


長門や伊勢が撃沈ということは鈴と剣が戦死したということだ。

凪は二人の顔を思い出しながら言った。


「でも、紀伊と大和はどこいったのよ?」


話しに一行に出てこないので彼方が言う


「ああ、紀伊と大和はワシントンを射程に納めに言った」


「大西洋に行ったの?」

彼方が聞くとドミニクは頷いた。


「ああ、ついでにいうがアメリカの戦力を引き付けてる間にハワイから飛び立った超爆撃機『富嶽』がロサンゼルスや各所の基地施設を空爆してロスアラモスに原子爆弾を投下してロスアラモスの原子爆弾研究所を消滅させたんだ。まあ、ロスアラモスを消滅させたのは核ミサイルだけどな」


「それでアメリカは降伏したの?」


彼方が聞くとドミニクはにやりと笑った。


「いやしねえよ。ルーズベルトは原子爆弾を落とされたと聞いて多分仰天したろうな。多分その頃の時間に富嶽100機がワシントンに到達、更に紀伊、大和の主砲がホワイトハウスを捉え。そこに休戦の提案がルーズベルトに届いたんだろうな。内容は簡単に言うと『1時間以内に休戦を受け入れないなら富嶽に搭載された原子爆弾をワシントンに落とす』って脅した訳だ。まあ、多分ハッタリだな。原子爆弾をそんなに日本が量産できたとは俺も思えねえし。まあ、紀伊に核ミサイルがあったのは事実だから嘘でもないがな……」


「それで?」


「興味深々だな彼方ちゃん。ルーズベルトはよく知らんが死んだみたいだな。暗殺か自殺か病気かはしらんが公式には病気だな。それでトルーマンが大統領になり日本と休戦。めでたく太平洋戦争は終結した訳だ」


「休戦の条件はなんだったんですか?」


凪が聞く。


「それこそ俺詳しくねえな……確かハワイはアメリカに返して満州独立承認やフィリピンなどの独立の承認とかだったか……」


「……」


彼方はいい加減ねというのもめんどくさいらしくドミニクを見ている。


「じゃあ、次はその後ね」


彼方が言った。


「いいぜ。ただし……」


「ただし?」


凪が言い返した。

ドミニクはじーと彼方を見つめている。

「な、何よ変態」


彼方は再び目をそらしたがドミニクは真面目な顔で


「トイレに行かせてくれ!我慢も限界だ出ちまう」


「お、女の子にそんなこと言うなぁ」


「ぎゃああああ!」

そこでドミニクが何をされたかは想像にお任せしよう。


ちなみに小川はじっと黙って聞いているだけで凪は部屋の隅に待避。

そして、残る兵はパソコンのキーを叩き続けていた。

ちなみに小川はじっと黙って聞いているだけで凪は部屋の隅に待避。

そして、残る兵はパソコンのキーを叩き続けていた。



京子「あ、姉上は死ぬのか草薙!」


作者「うわわ!京子!揺らさないで!首が!首がぁ!」


京子「どうなんじゃ!伊勢が撃沈と書いてあるぞ!」


作者「大丈夫かも!歴史変わってますから!」


京子「かもとはなんじゃ!」


作者「絶対大丈夫かも」


京子「なぜかもをつけるんじゃあ」


作者「ぎゃああああ!」


ズドオオオオオオン









作者「ひどいめにあった。まあ、歴史は変わるといいますから一応いいますがこの先のアメリカとの決戦は全部同じにはなりません。ちなみにドミニクの世界ではアンドロメダは作られませんでした。確実に歴史は変わる。というか最近タイトル変えようかな〜なんてたまに考えます。『独立機動艦隊『紀伊』−超第三帝国を撃滅せよ』とか。まあ、冗談ですがたまに考えるのは事実です。ピッタリな題名とかってあります?一応聞いてみる作者です。まあ、改名するかは不明ですがあるなら感想と一緒にお願いします」


京子「ここにおったか草薙ぃ!」


作者「うおおおおおお!」


ズドオオオオオオン

京子「天罰じゃ愚か者が!」

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