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第185話 魔王が歩む覇道

いろいろと読者の方先生方に迷惑をかけてしまい申し訳ありませんでした。

連絡の取れない要塞好きさん、山城さん、二式大挺さん、この度は勝手に決断を下してしまい本当に申し訳ありませんでした。

「見たかジャップ共!裏切るからこんな結果になったんだ」


ドイツ第三帝国を統べる男、ヒトラーは尾張撃沈の報告を聞いて微笑んで言った。

ドイツは連戦連勝の無敵国家となっている。

こちらの機動戦艦ローレライが大和に沈められたと聞いても彼の機嫌が損なわれることはなかった。負け続けているルーズベルトとは精神状態もまったく違うのであった。

すでに世界の三分の一を手中に納め中東の油田やアフリカに眠る莫大な資源がドイツのものとなっているのだ。

これがどういう意味を持つか読者の方々にも分かるだろう。


「それで、日本攻略はどうなのだ?」



「大和により琉球基地を壊滅させることはできませんでしたが尾張を沈めました。作戦目的の半分を果たした以上、北のロシア連合は大陸に戻します」


そして、ドイツを勝利に導いた勢力のトップ、フレドリクは目の前に置かれている紅茶を口に運んで言った。



「なぜだ?このまま攻め上がり日本を滅ぼしてしまえばいいではないか」


「元々、この作戦は南の攻撃を隠蔽するものですから補給が続かないんですよ父上。奴らを本気で落とす気ならドイツ海軍全艦隊を日本に差し向けています」


「うまくいかないものだ」


ヒトラーは椅子の横に寝ている大型犬の頭をなでながら言った。



「ですが満州、朝鮮は落とします。奴らの生命線の一つ大慶油田もこちらの手中に納めます」


史実では第二次世界大戦中に発見されなかった『大慶油田』は満州にある。

この油田は日本連合艦隊が数十年燃料に困らないほどの量が眠るまさに日本の生命線と言ってもいい場所であった。

未来からの知識により日本は大慶油田を開発した。

その結果、日本の南方への進出の重要性は薄れた。

ラウバルなどの最前線からはエースパイロット達や指揮官として優秀だった士官達を一部を除き内地やハワイに回している。

もっとも、南方からの油田はまったく日本に送られなくなったという訳ではないが…


「日本にはアメリカを弱体化させるという役目が残っています。それが終わればゆっくりと滅ぼせばよろしいと思います」


「我々ゲルマン民族が世界を統べ他の民族を統べる日も遠くないな」


ヒトラーはうんうんと頷きながら上機嫌に言った。


(いや、違うヒトラー。お前では無理だ)


フレドリクはヒトラーに賛同しながら彼を見ていた。










バリバリという音をたてながらドイツのヘリコプター『ドラッヘ』がドイツ国内にあるヒトラーの山荘からキール軍港に向かっていた。

『ドラッヘ』はシーホークなどの装備を変えれば多様性のある攻撃ヘリではなく純粋に輸送用のヘリであった。



ドラッヘには機長と副長、更に兵士が2人。

そして、フレドリクと機動戦艦ラグナロクの艦長でありドイツ未来艦隊の一角を担う提督であるワグネル中将が乗り込んでいた。

従ってドラッヘの中にいるのは未来から来たドイツ人だけであった。



「疲れているのか?副総統さんよ?」


目を閉じていたフレドリクはワグネルの声に目を開けると冷たい目でワグネルを見た。


「ヒトラーの性格は知っているだろ?」

「ああ、ヒトラーは確か話し出すと一人でぺらぺらと喋る性格だな」


ワグネルが言うとフレドリクは窓の外を見ながら


「相手にするのも疲れる。それよりワグネル。各方面の戦況を分かっている範囲で報告しろ。そのために来たんだろ?」


「ああ、ラグナロクは整備中だからな。部下に任せてもよかったんだが…」


ワグネルは自分の艦の艦魂フィリアのことを思い出しながら言った。



「っと、報告だな。まず、アフリカ方面は制海権、制空権は完全にドイツが押さえている。中東方面も同じだ。イラクやイランがあったあたりも同様だな。まあ、流石はイスラム人だな。あいつらは頑強にゲリラ戦をドイツ軍に挑んでやがる。アフリカも連合軍の残党がゲリラ戦を行ってる。小数なだけにたちが悪い」


読者の方々なら分かるだろうがゲリラ戦をする相手に戦うのは非常に骨が折れる。

神出鬼没の攻撃に兵達は神経をすり潰していくからだ。



「鎮圧にどれくらいかかりそうだ?」


フレドリクが聞くとワグネルは考え込む顔をしながら


「まあ、半年から1年といったところだな。機動戦艦や空母が援護してるから多少は早くなるかもしれんがな」



ドイツの機動戦艦や空母は今、世界各地に散ってゲリラ戦をする兵や連合軍を蹴散らしていた。

むろん、陸戦をするのはこの時代のドイツ兵達で機動戦艦や空母は援護がその主な目的であった。

バルムンクやジェット戦闘機、ミサイルなどの最新の兵器がある機動戦艦や空母の援護はゲリラ戦をする兵達にとっては恐怖の存在であろう。

場所を特定されてしまえばミサイルの雨が降ってくるのだ。これはたまらない。おまけにドイツ陸軍も強化され新型戦車『レオパルド』はアメリカのシャーマン戦車などを次々に破壊していく悪魔達であった。

レオパルドは技術支援によりドイツで作られたもので日本でいう五式戦車などがこれに該当する。


「例の件はどうした?」


「順調だよ。しかし、本当にあいつは誘わないのか?」



「ふん、あんなデブなど邪魔になるだけだ」


「デブか…確かにデブだな…」


ワグネルはある人物を頭に浮かべながら言った。


「後少しだ。アメリカを降し日本を滅ぼせば世界は新たな歴史を歩み始める」


「なあ、副総統、第3次世界大戦の悲劇を止めるという理由があるとはいえ、俺達がやっていることは正しいのか?」


「世の中に正義も悪もない。力のあるものだけが正義を名乗れる。負ければそれは悪にしかならない。俺達の世界の日本…やつらがした歴史改変はアメリカから見れば悪だ。だが、日本からすれば正義。結局、正義という言葉は力のあるものが造った幻だ」


フレドリクは言い切ると何かを思い出したように一瞬黙ると再び口を開いた。


「だからこそ、俺は…俺達は『正義』となる。世界を統一し『正義』になって見せる」


「そのためには何でもするのか?どんな犠牲を払ってでも」


「ああ」


「フフフ、やはりお前はすごいな。普通はできんぞ?独裁者の先祖とはいえ一族を皆殺しにし。ロシアを従わせるために保護という名目で人質をとり従わせる。まったく、俺から見たら完全に悪だよ。だが、だからこそ…俺を含めて従うんだろうな。世界統一なんて聞いたら馬鹿げてると言うようなことを成し遂げようとする男を」



未来ドイツの計画は茨の道である。

並の精神力では成し遂げることはできないだろう。

世界を統一するということはそれだけ相手の正義を降さなければならない。

それは相手から見れば悪でしかない。

だが、未来のドイツが求めた世界は『平和』である。

戦争という国と国が殺し合う悪を無くす。

小さな争いはなくならなくても世界は平和になるのた。

その道を統べるこの男の歩む道は『覇道』というのかもしれんなとワグネルは思った。


「なあ、副総統…」


フレドリクがワグネルを見た。


「何だ?」


「あんたは…」


「フレドリク副総統!ワグネル中将!間もなくキール軍港に到着いたします」


スピーカーから副長の声に中断されワグネルは続きを言うか迷ったが結局やめてヘリが地上に下りるのを待つ。

フレドリクも何も言わなかったのでこのままフレドリクはフリードリッヒ・デア・グロッセに戻りワグネルはラグナロクに戻るのだろうとワグネルは思った。


ワグネルはこう聞きたかった。


『あんたに後悔はないのか』


と…


答は分かっている。フレドリクは必ずこう答える。


『後悔なんかない。俺は第3次世界大戦を引き起こしたこの世界を変えるまで後悔はしないと決めた』




それが、世界の運命の一角を握る男の考え。

かっこたる信念であった。

作者「ドイツはドイツで何やら怪しい動きが…」


フィリア「キャハハハハハハ!み〜た〜わ〜ねぇ〜」


作者「はっ!しまった見つかった!た、退避ぃ!」


ダダダダダダダダ



キュイイイイイイン ↑

バルムンク発射音



作者「ぎゃあああああ!」



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