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第163話 竜に食い破られし狼

「艦長!レーダーに感、機影の数21、速度から竜神と思われます。その後方に戦艦または空母クラスと思われる艦影2」


「来たか、ロシア連合旗艦『スターリン』へ伝えてやれ」


ニヴルへイム艦長、ジークベルトはちらりとレーダーに映る21機の光点を見ながら言った。


「了解!スターリンへ打電します」


「本艦は予定通りの行動に移る。スラブ人と心中したくなければ急げよ」


ジークベルトはふっと笑い言った。






「何?ニヴルへイムが離脱するだと?」


スターリンの艦長はロシア人の男であった。

ドイツ人は1人も乗っていない。

監視する人材が要らないというドイツの自信の表れでもあった。


「はっ!いかがいたしますか?攻撃隊は21機とのことですが…」


彼を支える参謀長はいささか自信を持った声で言った。

ニヴルへイムなどいなくてもこの巨大戦艦があれば敵などいないという自身の表れでもあった。


「上陸部隊はどうなっている?」


「現在、海岸の日本軍はほぼ駆逐しました。今、戦車や物資の陸揚げを行っていますが敵の航空機が邪魔してきていますので後、満足に戦えるだけの物資揚陸には後、7時間は必要かと思われます」


「最低限の護衛を残し我々は太平洋に出るぞ」


「危険です!ニヴルへイムの防空能力なく広い太平洋に出れば我々は航空機の格好の餌食になります」


ハイネが指定したルートは国後島南の国後水道より太平洋に出るルートである。

現在、国後島でも日本軍と激しい攻防戦が繰り広げられているのである。


「なーに心配はいらんさ。たかが航空機の豆鉄砲の1発や2発食らったところでこの戦艦スターリンは沈まん。それに敵に戦艦がいるらしいじゃないか。このスターリンの力を日本のへなちょこ戦艦に知らしめてやるのだ」


「しかし…」


「くどいぞ航空参謀」


自信満々に言う参謀長に参謀の一人は必死に食い下がろうとしたが無駄であった。

このスターリンの艦長や参謀長は大艦巨砲主義の幻想を未だに信じている愚か者なのであった。

もっとも、機動戦艦の大活躍により戦艦は航空機には勝てないという常識は崩壊しかけているという状況にこの世界はなりつつある。

そのため、空母こそが戦いの主役という考えに行き着かないのも無理はないといえた。

空母と有用性を認めているのは現在では日本とドイツとアメリカの三国だけであった。


「敵の航空攻撃を凌ぎ、艦隊決戦で敵戦艦を沈める。早く編成しろ」


「了解いたしました」


参謀長が勇んで言った。


(馬鹿め…)


そんな大艦巨砲主義を信じる愚か者達を航空参謀の彼は嫌悪の目で見つめていた。

その航空参謀の横で、スターリンと艦名は変わっても真名は変わらぬ艦魂の少女、アリシアは思った。


「これで楽になれる…」


「え?」


航空参謀が何か聞こえた気がして後ろを振り返ったがそこには誰もいなかった。






高速空母『大鳳』から発艦した第1次攻撃隊は正直拍子抜けしていた。

てっきりミサイル攻撃があると思っていたのにそれがない。

敵艦隊を補足するまで後、10分ほどの距離まで安々と接近できたのだ。

だが、それで、油断は出来ない。


攻撃隊を率いている麻井 真吾少尉は少々興奮気味に言った。


「全機、そろそろミサイルの安全装置を解除しておけ。訓練を忘れるな」


ついに敵と激突する。

麻井にとってはジェット戦闘機、竜神での始めての実戦であった。


「少尉!レーダーに反応です。敵編隊10機」


複座の竜神からの通信である。

複座の後部座席にはレーダー要員が乗っているのだ。


「方位は?」


「12時の方角、前方です」


ロシアからの迎撃機はフォッケウルフであった。

下は海ではなく根釧台地と呼ばれる北海道の東の端にある台地であった。

ここまでくれば敵がいる海域まで100キロと少しほどである。

竜神なら10分もかからない距離だ。


「攻撃隊はそのまま進め、2機ほど俺の小隊に続け!露助に見せてやる。

俺達海軍航空隊の力をな」


20機のうちの6機がフォッケウルフを補足すると対空ミサイルを発射した。

フォッケウルフもミサイルを発射したが6機の竜神はフレアを撒き散らしながら回避する。

敵のミサイルは熱探知式のミサイルだった。

同じく日本のミサイルも熱探知式が採用されている。

この時期のミサイルは多少制度は悪い。

欠点といえば太陽に向かってミサイルが飛んでいってしまうという事態もあるのだ。

熱探知式の痛い欠陥である。

もちろん改善方法などは分かっているが今の日本の技術レベルではこの性能が限界である。


10機のフォッケウルフもフレアを撒いて逃れようとしたがまだ、ジェット戦闘機の操縦に慣れていないのか明らかに動きが鈍かった。

そのため9機がたちまち竜神のミサイルの餌食となってしまった。


「後一機!」


麻井は味方がやられて逃げ始めた竜神の後ろにつき20ミリ機関砲のボタンを押し込んだ。


ダダダダ


1秒間ボタンを押して放した時フォッケウルフがボゥと炎を上げる。

パイロットが中から射出されてフォッケウルフが根釧台地に落ちていく。

脱出したパイロットは陸軍に任せるしかない。


「全機撃破だ!」


麻井は味方の損害状況が皆無であることに満足しながら味方と共に先行した攻撃隊を追うのであった。






作者「二次試験海域突破だ!」


兵士「問題はこの先です艦長」


作者「うむ…パターン的に新しい敵が出てきそうだな」


兵士「ですね」


作者「ん?」


兵士「あれはイレイズ砲!」


作者「か、回避!」


キュイイイイイイン

ズドオオオオオオン

作者「ぐわあああ!」


兵士「後部火薬庫付近で火災発生」


作者「いかん!消化作業急げ!回避運動遅いぞ!何やってんの!」


兵士「やってます!ってかあんたはブラ●ト・●ア艦長?」


作者「敵のビームが曲がった…新兵器だ…しかし、敵の姿は見えない…長射程と思われる…支援艦隊に打電。新兵器に注意されたし。なお、合格本島突入いかんは遅くても4月7日には判明」


兵士「艦長…パターン的に…とんでもないものがいる気がします…敵さん翡翠さんが撃墜する数に恐怖してましたから…」


作者「頼もしい味方なのだが…」


兵士「あ!また、光が!各支援艦隊にビーム砲が雨のように空から…」


作者「…」

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