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第155話 エースの維持

すさまじい爆風ときのこ雲を見たロシア連合の兵たちは我に返ると恐慌状態に陥った。

敵の新兵器だとか味方が全滅しただのと戦場の中でデマが飛び交う。

指揮官が進め進めと怒鳴るがこればかりはどうしようもなかった。

ともかく一時的に原子爆弾研究所に押し寄せていたロシア連合の進撃は止まった。

戦場の中の恐怖。

それは、原子爆弾が炸裂した方面から本隊へ合流した兵を見たことからも発生した。

原子爆弾で死を免れた兵士も皮がずるりと滑り落ち骨が見える状態のもの

焼けどや鉄が体を突き刺さっているものもいた。

あまりの光景に偵察したロシア兵達はそのあまりの光景に発狂したり吐くものが続出した。

それはこの世の地獄だった。


爆心地から少し離れていて助かった兵たちも放射能の影響でばたばたと倒れていく。

3万の兵士のほとんどはもう助からない。

助かった兵もこの後、放射能により長く苦しめられることとなった。




「なんだと!?3万の兵が消滅しただと?冗談だろう?」


ロシア連合軍元帥、ヴァシレーフスキーは前線から離れている場所で敵の新型爆弾が炸裂したと聞いて顔を少し引きつらせて仰天した。


「それで?その爆弾は次々と使われているのか?」


参謀に聞くと彼は首を横に振った。


「いえ、1発のみです。我が軍のほとんどは健在です」


3万の兵が消滅したといっても樺太・千島列島攻略軍を合わせれば総兵力は200万近い大軍が今回の作戦に参加していた。

3万程度なんだというのだ。


「それならば問題あるまい。早く満州を攻略し朝鮮半島を奪い取るのだ」


「了解いたしました」


参謀が部下に命令を下しているのを見ながらヴァシレーフスキーは電話を取った。

しばらくすると受話器から男の声が聞こえてくる。


「なんだ?」


今回の侵攻を指示した男である。

ヴァシレーフキーはあったことはなかったがその声だけは忘れたくても忘れられない冷たい声であった。


「敵の新兵器により3万のロシア兵が消滅いたしました。様子を見るために一時後退することを許可していただけませんか?」


彼とて馬鹿ではない。

部下にはああいったが正体不明を兵器を使われれば一時進軍を止めるか後退するのは戦略上正しい判断だからだ。


「被害は3万か?残り197万の軍がいるだろう?後退は許さん」


「しかし…」


「逆らう気か?」


「ぐっ…」


ヴァシレーフキーは歯を食いしばった。

彼らは逆らえない。

主だった将兵の家族は反乱を起こさせないために人質にされているのだ。

この日本攻略作戦が成功すれば家族は返ってくるという条件と引き換えとドイツの軍事力により彼らは屈服しているのだった。


「作戦を継続いたします…」


「それでいい」


電話が切れる。


「くそが!」


ヴァシレーフスキーは電話を床に叩き付けた。












「日本軍が反撃に出ました!」


原子爆弾研究所攻防戦では足の止まったロシア連合軍に対して日本軍が反抗を開始した。

消滅したのは敵である。

ということはあの爆発は味方によるものであるために日本軍の士気は上がりに上がった。

浮き足立ったロシア連合軍を一時的に戦車の火力で押し戻す。


だが、日本が押し出したとき関東軍の司令部から発せられた命令は基地を放棄して後退せよというものだった。

戦力を立て直して反撃に出るのだ。

引くなら敵がひるんだ今をおいて他はない。



「はっ!逃がすかよ!おら!いくぜぇ!」


戦車破壊の悪魔ハンス・ウルリッヒ・ルーデルのミサイルや40ミリ機関砲を筆頭に後退を始めた戦車をロシア連合軍が攻撃を開始する。

対戦車ミサイルが日本の戦車に直撃し吹き飛び、対戦車ライフルが戦車の装甲を凹ませる。

日本兵は必死に撤退を図ろうとするが何せ前線からの撤退となる容易ではない。

敵に制空権を握られていれば当然といえた。











原子爆弾が炸裂すると同時に研究所近くの平原に強行着陸した凪は無茶を承知で彼方とドミニクをここへ来たのと同じ配置で乗せる。

幸樹は中国へ来るとき石原を乗せていた烈風の後部席に座った。

烈風と震電は垂直離着陸可能な戦闘機なのだ。


「狭い!」


「ハハハ、はずかしがんなよ」


「我慢して!」


彼方とドミニクの言葉に顔を赤くする間もなく凪は2人が後部席で固定されたのを見てから一気に上昇した。

近藤の烈風も同様に離陸する。

フォッケウルフは他の2機の烈風が牽制しているのと原爆のショックからまだ、立ち直っていなかった。

機体を最大で飛ぶことは許されない。

耐Gスーツを着ていない2人がいるため音速を越えることは困難だった。

出来るうちに逃げなくてはならない。


「行くよ2人とも!」


ある程度の高度を2000メートルで凪が言ったまさにその時


(凪!黒い戦闘機が!)


「っ!」


とっさにレーダーを確認する。

後ろにつかれている。

この位置ではやられる。

凪はアイギスを発動させようとしたがアイギスは発動しなかった。


「まずい!」


彼方が怒鳴るがそれど頃ではない。






震電の後方に迫る黒き悪魔エーリッヒ・ハルトマン、この男の判断力はずば抜けていた。


「あの青い戦闘機はここで落とす!」


「やっちゃえ!」


ルチア言葉を聞きながらハルトマンは機関砲のボタンを押そうとした。

避けられる距離ではない。

バリアが発動されれば終わりだ。

だが、それでも!


「むっ!」


ハルトマンはとっさに機体を傾けて攻撃態勢を解いた。

直後近藤の烈風が空から機関砲を発射しながら垂直に降下して言った。

これに気がつけたのは烈風の機体が太陽の光を反射したからだった。


「早く行け!神崎!」


「了解!」


「ぐっ!」


機体加速にかかるGに2人は悲鳴を上げながらもそれに耐える。

凪はただ無言で音速の壁を突破する。

もちろんマッハ2まではいかない。

素人の彼方にそれが耐えられるとは思わない。







「すまんな坊主。大丈夫か?」


「は、はい!俺、戦闘機乗りになりたいんです!これぐらいなんでもありません」


近藤の烈風の後部席に座っていた幸樹は慌てて言った。


「そうか、俺の烈風のGに耐えられるならいいパイロットになるんだろうな。がんばれよ」


「はっ!ありがとうございます!」


すでに他の烈風2機にも撤退するように行ってある。

だが、近藤の烈風はあの黒い戦闘機を相手にせねばならない。


「悪いが付き合ってもらうぞ桜井」


「もちろ…」


その言葉を幸樹が言うことは永遠になかった。

空から舞い降りた黒い悪魔の機関砲が発射されて烈風のコクピットに直撃したのだ。

2人とも即死であった。






ぼうと燃え上がりながら落ちていく烈風を見ながらハルトマンは口を開いた。


「ルチア…残弾は?」


「ミサイルは0、機関砲も今のでほとんど撃ちつくしたよハルトマン大尉」


「これまでだな…」


ハルトマンは青い戦闘機が去った方角と燃えて落ちていく烈風を交互に見てから

メッサーシュミットゼロをロシア方面に向けた。






(凪…近藤大尉の烈風の反応が消えました。多分…桜井さんも…)


機体と同化しており飛魂の能力で頭に直接話しかけてくるソラの言葉を聞き凪は涙を一筋流して小さくつぶやいた。


「ごめんなさい…」




<合格本島近海>


兵士「右舷よりミサイル接近!」

作者「迎撃!」

ダダダダダダダ

ドバーン

兵士「ミサイル撃滅しました」

作者「合格本島はまだか!」

兵士「はい!各支援艦隊も苦戦している模様!特にロケット艦隊が…」

作者「すまんみんな…」

兵士「左舷より魚雷接近!」

作者「取り舵いっぱあああい!」

兵士「間に合いません!」

ズドオオオオオオンズドオオオオオオンズドオオオオオオン兵士「命中3!艦が傾きます!」

作者「注水だ!」

兵士「艦がもとに戻ります!あ!戦闘機がミサイルを発射!」

作者「迎撃だ!」

兵士「了解!」

作者「支援艦隊に援軍は頼めないか!」兵士「駄目です!派遣してくれた艦はありましたがたどり着く前に沈められています」

作者「く…草薙の損傷もひどい…このままでは…」


合格本島近海で戦う草薙艦隊と支援艦隊。

決着の日は近い…感想で書いてるあれ小説家にしようかと考えてます。

参加したい人はお早めに

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