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第149話 戦車破壊の悪魔

一応断っておきます。この物語はフィクションです。実在の人物とは一切関係ありません。

どうしてあんな性格に…

満州での戦いは続いていた。

原子爆弾研究所防衛を任された兵達は全滅を覚悟で戦っている。

怒涛の勢いで攻め寄せてくるロシアの機甲師団はまるで津波だった。

津波を止める手段はない。


「撃て!打ち落とせ!」


機甲師団と対峙している日本の戦車部隊は必死だった。

指揮官の指示通り本来ならレシプロ機用の五式戦車の対空機銃がバリバリとジェット戦闘機目掛けて放たれる。

基地の中から高射砲が放たれる。

近接信官を取り付けているためレシプロ機程度ならおとせるかも知れないがジェット戦闘機となると話は別だ。


「敵が早すぎます!」


悲鳴を上げる部下に対して五式戦車の車長が激怒して叫ぶ。


「馬鹿野朗!撃て!手を休めるんじゃない!ここを俺達が破られれば日本が…」


部下に怒鳴り散らしていた車長は空を見上げて絶句した。


「敵機突っ込んでくる!」


それはナチスドイツのジェット戦闘機であった。

恐ろしく無骨なデザインのそのジェット戦闘機であるが今までみたどのジェット戦闘機よりもごつい印象を受けた。

戦闘機が対戦車ミサイルを発射した。


「た、退避!」


まっすぐに向かってくるミサイルを見て上官の兵は慌てて戦車から飛び降りた。


ズドオオン


直後五式戦車がミサイルの直撃を受けて粉々に消し飛んだ。




「はっ!味気ねえ!雑魚共が!」


五式戦車を破壊したパイロット、ハンス・ウルリッヒ・ルーデルは高度を取りながら言った。

史実でも彼は戦車破壊の悪魔と呼ばれソ連軍から恐怖の代名詞として呼ばれた男である。

30回以上撃墜されても死なずに右足を失ってもなお義足で出撃したという地上戦ではハルトマンをも上回る地上のエースである。

彼のジェット戦闘機の名は『ハインケル』といった。

制空能力は劣る分対地攻撃に特化した彼専用のジェット戦闘機であった。

簡単には撃墜されない防弾性能に加えてミサイルの搭載数も破格の数を装備

さらには機関砲は40ミリでありまさに対地攻撃の悪魔である。

加えてルーデルの腕を合わせるととてつもない性能を発揮した。

ルーデルはソ連攻略作戦のおりこの戦闘機で戦車破壊を300両をゆうにこなしている。

正確な数は分からないが砲台なども彼の攻撃で破壊されたものも多い。

その彼の腕が日本軍を襲う。上空は味方機が制空権を握っているので襲撃される恐れもない。


「おら!次はどいつだ?」


ルーデルは楽しそうに再びロックオンした戦車に向けて対戦車ミサイルを放った。












各地の日本軍の戦況はどんどん悪化している。

関東軍の地上部隊はよく持ちこたえているほうだろうがいずれにせよ機甲師団がこちらの地上兵力を一掃して基地になだれ込むのも時間の問題だった。


「凪!時間が!」







「分かってる!」


後部座席にいる飛魂のソラに怒鳴り返してから凪は操縦根を引いて震電を急上昇させて雲の中に突っ込んだ。

雲を抜けると空の彼方から黒いジェット戦闘機が急降下して機関砲を発射した。


ドドドドドドドドドド


まるで嵐のように飛んでくる機関砲を凪はかろうじてかわしながらも機関砲の発射ボタンを押していた。

すれ違う黒と青の戦闘機。

音速を越える戦い

すれ違いざまの一撃は空の騎士の戦いである。

震電とメッサーシュミットゼロは互いに1歩も譲らない第7世代にふさわしい戦いを行っていた。

これが模擬戦ならさぞかし心躍る戦いであったかもしれない。

だが、凪にとってあの黒い戦闘機は悪夢そのものだった。

あれを撃墜しないと彼方を回収できない。

焦ってはいけないというのは分かるが…

焦らずにいられない戦いであった。












世界最強の撃墜王エーリッヒ・ハルトマンも青い戦闘機の性能に感心していた。


「中々やるじゃないか」


すれ違いざまの一撃をあの戦闘機はぎりぎりのところで交わしてさらに反撃まで仕掛けてくる。

これほどのパイロットにハルトマンはほとんど会った事はなかった。


だが、空はフォッケウルフが制圧しつつある。

いかに青い戦闘機が強力でも撃墜は時間の問題である。

このまま1騎討ちというのも悪くはないがこの状況は対等ではない。


「逃がしてあげるの?ハルトマン大尉?」


「いや、逃がさんさ。ここで落とす」


飛魂のルチアの言葉をハルトマンは否定してから再び震電と交差するルートにメッサーシュミットゼロを向ける。


「あ!ハルトマン大尉」


「どうした?」


突如ルチアが声をかけてきたのでハルトマンは聞き返した。


「レーダーに反応があるよ。3機が南の空からすごい速度でこっちに来る。マッハ6は出てるんじゃないかな?」


「新手か…」


未来の戦闘機だとハルトマンは思った。








その接近は凪達にも伝わっていた。


「こちらレッドリーダー、震電応答しろ」


「近藤少佐!」


通信に入ってきた声を聞き凪は目を見開きつつ通信を返した。

近藤が率いているのは烈風隊だ。

中国に派遣されていた3機である。

数は少ないが第6世代の烈風の援軍は頼もしいものだった。


「よし、まだ無事だな神崎大尉。すぐに離脱しろ。援護はこちらでしてやる」


「でも、基地に彼方中将がまだ…」


「何!脱出してないのか?」


近藤は驚いた声で通信をかけてきた。


「はい、なんとか着陸して回収したいと思いますが…」


「着陸だと!無茶をいうな!この近辺は敵だらけだ。着陸しても破壊されるだけだ」


「しかし、天城中将が…」


「…」


近藤は一瞬黙り込んだ。

ここで彼方を失うことは日本軍にとってあまりいいことではないからだ。

震電の能力を近藤は知っている。

それと自分達の援護があればできるかと近藤は思った。


「よし!俺達が援護する!お前は早く着陸して回収しろ」


「了解、しかし、大尉。黒い戦闘機には気をつけてください。只者ではありません」


「了解。全機散開!可能な限り俺達に敵をひきつけるんだ!黒い戦闘機は只者じゃないそうだぞ!油断するな!」


「レッド2了解」


「レッド3了解」


3機の烈風がミサイルを発射する。

それにより砕ける3機のフォッケウルフ。

3機の第6世代戦闘機の登場により戦場の空は再び混沌としていくのであった。







凛「早い更新じゃない」


星菜「早い…」


凛「一応ストックを補充できたから今日は更新するみたいね」


星菜「明日は?」


凛「知らないわよ」


星菜「…」


凛「あいつは戦車破壊の悪魔の性格は史実とまったく違うかもと言ってるから」


星奈「知らない」


凛「そう、あいつ物語の面白さを優先したのよ。大人しくしたらハルトマンとキャラかぶるとか言って」


星菜「ご都合主義?」


凛「否定はできないわね」


星菜「作者は?」


凛「合格本島へ特攻の海を行ってるわよ」


星菜「勝てる?」


凛「無理じゃないの?」


星菜「作者はクズ…」


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