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第144話 質と量の戦い

1機の竜神が撃墜されたのをレーダーで確認した凪は震電で戦場の空に侵入した。

敵味方入り乱れての空戦である。

事前に入力しておいた敵味方識別信号を元に敵を識別する。


「サポートは私がします」


「うん頼むよ」


ソラの声を聞き凪は機体をさらに加速させた。






突然の青い戦闘機が乱入してきたのをロシア連合の兵士達は確認していた。

ジェット戦闘機なのはこちらも同じである。

しかし…


「なんだあいつは!」


驚愕すべきは機体かパイロットの技量か。

あの戦闘機とすれ違うと高確率で被弾しているのだ。

ジェット戦闘機というのはレシプロ機と違い格闘戦にはならないがあの青い戦闘機は

加速性能や運動性能のどれをとっても他の日本軍の戦闘機を凌駕していた。


「1機で戦局を変えられるとでも思っているのか?」


震電の参戦によりわずかに勢いを盛り返した戦闘機部隊であったがやはり劣勢は劣勢で

大局に変化はありそうになかった。


(やっぱり無理かな…)


震電は6機目のフォッケウルフを落とすと反転していた態勢から通常の態勢に戻した。

すでに戦闘開始から10分以上が経過している。


「ソラ」


幸樹からの連絡がないか確認する。


「まだありませんよ凪」


「了解」


『何かあったら彼方を連れて逃げろ。最悪の場合はお前だけでも逃げて来い』


ここに来る前に紀伊の小川大尉に言われた言葉である。

日向長官も同じ事を言っていた。

だが、この戦場で逃げるにせよ最悪彼方だけは助けなくてはならない。


「凪!北から航空機多数!大部隊よ」


凪が北の空を見ると空を埋め尽くすほどの膨大な数の航空機がこちらに向かってくるのが見えた。

おそらく全てジェット戦闘機だ。

遥か遠くに見える土煙は機甲師団のものか…


(覚悟…しないと駄目だね)


ここで散ることになろうとも凪は死守するつもりでいた。


「ソラ…短い間だったけどありがとう…ごめんね私の操縦が下手で…」


「…」


飛魂の少女は一瞬黙り込みそして…


「私は…」


ザアア

という音が一瞬聞こえ声が入る。


「凪!聞こえる?」


「彼方!」


その声は地上にいるはずの彼方の声であった。


「私は無事だけど降りてこれる?」


「少し難しいよ…」


北の空を見ながら凪は言った。

凪を収容して飛び立つ間に破壊されてしまう可能性が高かった。

しかし、彼方を回収しない限りあの土煙を上げて迫る機甲師団に彼女は殺されるか最悪拉致されてしまうかもしれなかった。

空の味方はわずか…地上の部隊は戦闘態勢を取っているが制空権を握られていては勝てるものも勝てないのは近代の戦争で証明されている。


「分かった。私達はあのドイツの男を連れて地上から車で逃げるからあんたも逃げなさい」


「でも危ないよ」


あの大編隊がここまできたら地上で逃げる車など格好の的だろう。

やはり無理押しでも着陸しなければならない。

アイギスを使えば破壊されずに彼方を回収できるかもしれない。


「な、凪!それは無茶ですよ!」


凪の考えが分かったのだろう。

ソラが慌てて止めに入った。

乗り込む瞬間や着陸の瞬間、離陸の瞬間などエンジンカットが不可能な場所で狙われたらアイギスを張ることは出来ないからだ。


「でもやるしかない…」


凪は機体を降下させようとした。


「彼方、今から降りるからドミニクさんを連れてきて」


「ちょっ!あんた正気!」


「…」


機体を降下させようとしたまさにその時ピーとミサイルロックオンの表示が震電に轟いた。


「上よ!」


とっさに凪はアイギスのスイッチを入れた。

ズズウウンと機体が黒煙に包まれる。


爆炎が消えたのを見計らいエンジンを再始動させて相手を確認。

見たことのない戦闘機であった。


「黒い戦闘機?」


その戦闘機の名はメッサーシュミットゼロ。

乗る男は世界最強の戦闘機パイロットエーリッヒ・ハルトマンであった。




作者「やばいよ。これは!」


京子「どうするんじゃ!10万と100万じゃお話にならんぞ」


作者「うーん、まだ増えるしあちらには戦車破壊の悪魔もいますからね」


京子「やつも来ておるのか…日本は終わりかの…」


作者「これでドイツ艦隊が日本を直撃したら終わりです」


京子「汝…まさか終わらせる気じゃあるまいな?」


作者「まさか!嫌です!日本は負けないんだ!」


エリーゼ「ではこの圧倒的な戦力を覆せるとでもいうのですか?」


作者「ふっ、戦いは数じゃない。質と策がものをいうんだ」


京子「逆転の秘策があるんじゃな?」


作者「ありません!私は軍師じゃないんですから!」


エリーゼ「降伏しないなら東京を始めとする都市は壊滅しますよ」


作者「く、くそう…このままでは…」


京子「一体どうすればいいんじゃ…」


作者「いや、希望ならある」


京子「なんじゃ?」


作者「日本にはそろそろ完成しているはずの大鳳がいるはずだ。彼女と近江が逆転の鍵だ」


京子「確かに沖縄よりは近いかもしれんが…」


エリーゼ「生意気です」


作者「頼む大鳳…近江、日本を…」



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