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第138話 差別

さて、満州にある原子爆弾研究所だがやはり問題が発生していた。

伝えていたことが何点か実行に移されておらず少々実験は延びるということだ。

彼方が2日徹夜で作業していたのはそのためで今は眠っている。

研究者を1人捕まえて話すと彼は笑いながら彼女はがんばりすぎなんでよといい起きてこないなら今日は寝かせてあげてくださいと言われて凪も賛成だったので彼方はお休みということになった。

まあ、彼女がおきてくればそれまでだが多分あの調子じゃ夜まで起きない。

下手したら次の日の朝までぐっすりかも知れなかった。


この時期の満州は寒い。

雪こそ積もっていなかったがそれなりに暖かい姿でランニングの準備をする。

ここにいる間は震電を整備したり体力が落ちないように訓練したりと1人というか幸樹といることが多そうだった。

だから彼もランニングに付き合うつもりで外に出てきたのだが滑走路には関東軍の兵士達が集まっていた。


近くに竜神が2機と練習機として活用されている炎神が2、それに隼が7機ほど置かれていた。


上官が怒鳴り散らしているのが見えたので迂回するかと2人でその場を離れようとしたのだが興味深げに自分達を見た兵に気づいた上官の男がこちらを見た瞬間上官が怒鳴り散らした。


「なんだ貴様ら!何をやっておる!」


怒り狂いながらこちらにやってくる上官らしい男の顔はたこそっくりな顔で凪は笑いそうになったがなんとかポーカーフェイスを保った。

感じ的に階級は上のような気がしたので敬礼だけしておく。


「独立機動艦隊『紀伊』航空隊所属の神埼 凪中尉であります。邪魔をしてしまって申し訳ありません」


幸樹も慌てて敬礼したがたこ上官はおまえがと凪を見た。


「ふん、女が軍隊に入るとは落ちたものだな。海軍は、女など何の役にも立つまいに」


その言葉に凪は少しむっとした。

女だからとなめられるのは正直今までに1回や2回の経験ではなかったが…

まあ、がまんはできる。


「私なりに努力はさせていただいています」


「ほう、努力か?」


たこ上官はちらりと部下の兵士達を見てから意地悪く笑った。


「ならその努力を見せてもらいたいものだな。そうだな…俺の部下に見本を見せてくれんか?」


そういって指したのは竜神である。

あの戦闘機は電子機器が多数ついているのでなれていないものには難しいのだ。


「あの、それは…」


凪は最初は断ろうとしたが


「ふん、ほらな。女は家庭で夫の帰りを待ってればいいんだ。戦場の空をなめるな」


そういって踵を返そうとした。たこ上官。


「待ってください」


「ああ?」


たこ上官を冷ややかな声が呼び止める。

凪だった。


「見本とおっしゃいましたね。でしたら私と模擬戦を行いませんか?」


「ほう」


たこ上官は面白そうに凪を見た。


「乗れるのか?一緒前に戦闘機に乗ると言ってもな。よし、ご自慢のあの青い戦闘機を取って来い。待っててやる」


「必要ありません」


「なんだと?」


凪は冷ややかな目で上官を睨むとスゥと戦闘機を指した。


「あれで十分です」


炎神だった。


「俺の乗機は竜神だ。それは変えんぞ?」

竜神と炎神の差はシューティングスターとF14戦闘機ほどの性能差がある。

同考えても勝ち目などあるはずがないとたこ上官は思った。

もっともこのたこ上官にF14など知る由もなかったが…

ちなみにこのたこ上官は凪の撃墜数も知らなければ実力も知らない。


「構いません」


「俺が勝ったら軍隊を辞めろ。いいな?」


そんな権限が彼にあるはずもないが…


「はい、分かりました」


視線と視線をぶつける凪とたこ上官


凪の実力を知らない幸樹はひやひやしながらはっと彼方の顔が思い浮かんだ。

止められるとしたら彼女しかいない。

たこ上官はエースといかなくても指折りの戦闘機乗りなのだった。

たこ上官と凪が戦闘機の方に歩いていくのをちらちと見てから幸樹は走り出した。



作者「めちゃくちゃ寒い!」


凛「そう?暑いぐらいよ」


作者「凛様や艦魂達は大体は南の島にいるじゃないですか!なんとうらやましい」


凛「彼方や凪の方が大変じゃないの?」


作者「相当寒いと聞きますね満州って」


凛「伊東なんかあんたより大変よ」


作者「北海道か…一回しか言ったことないな」


凛「ふん、最低温度一度くらいで文句いってるんじゃないわよ」


作者「ハワイや沖縄にいる艦魂に言われたくないわ!だアホ!」


凛「ふざけるんじゃないわよ!なら温めてあげるわ」


作者「え?うわあああ!核ミサイルじゃ蒸発する!蒸発したら再生に時間がか…」


チュドオオオオオオオオオン


凛「ふん、これで寒くないでしょ?読者も風邪には気をつけなさいよ。べ、別に心配してるんじゃないんだからね」

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