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第128話 第7世代戦闘機『震電』

始めに断ると従来に予想されている第7世代戦闘機とは掛け離れていることを伝えます

1943年2月7日、日本の五大軍港には及ばないものの独立機動艦隊の拠点となる

琉球基地で日本最大のエースパイロットである神崎 凪は昼食を取った後、未来からの技術を1日でも早く復旧させることを目的としている技術開発研究所の最高責任者天城博士に呼び出された。

ハリアーで来るようにといわれた凪は言われたとおりハリアーで研究所の敷地に降り立った。


「呼び出して悪かったね」


そういってわざわざ車で出迎えてくれた天城 洋介博士は助手席に座った凪に言った。


「いえ、暇でしたから」


厳密に言えば訓練をするつもりであったので暇とは言いがたいがハワイより琉球基地に帰港した独立機動艦隊はハワイでの激戦の分も含めてメンテナンスを受けることとなっていた。

さすがにまとめてというわけにはいかないので損傷のひどい尾張がまず修理を受けている。

核融合炉付近の損傷は皆無だったので修復は思っていたよりは早くすむという話であった。


「そういってくれると助かるよ」


天城博士はよれよれの服の上に白衣を着込んでおり眼鏡をかけていた。

今年で38歳の天城博士だがぱっと見れば20代といっても信じそうな若い外見であった。

もっとも服をきちんと着込めばであるが…


「10分ぐらいでつくと思うよ」


車を発進させる前に天城博士はポケットをまさぐりタバコを取り出した。

火をつけようとして天城ははっとして凪を見た。


「タバコの煙は大丈夫?」


「え?」


凪は少し困った。

2042年は戦時であったとはいえタバコを吸うものは激減している時代であった。

道でタバコを吸うのも禁止というような時代。

なのであまりタバコの煙を吸うということはないのだが…


「えっと…」


ちなみに凪の階級は中尉だが天城の階級は大将である。

この時代の技術関連の最高階級は中将であったが技術を軽んじることは敗北に繋がるということで大将が設けられた。

もっと天城の場合は独立機動艦隊を含めて理化学研究所などを飛び回っていたので

日向と同じ特別大将という階級である。

日向達が海で戦っているあいだ天城博士達は技術面の戦いをしていたのだ。

具体例をあげるならやはり…


「ちょっとパパ!神崎中尉が嫌がってるじゃない!いい加減にタバコをやめなさいよ!」


後部の席から声がしたので凪が振り返ると少女がいた。

一瞬艦魂かと思ってしまう。

最近少女を見れば=艦魂と見てしまうので直さないとなぁと凪は思い出していた。

しかし、この少女今天城博士をパパと呼ばなかったか?


「パパですか?」


思わず凪は天城博士と少女を見比べてみた。

確かになんとなく似てはいる。

髪は黒いし、まあ、日本人なら当たり前だが。

違う点といえば少女はしっかりした印象を受けるが天城博士は悪いがだらしなく見える。


「えー、いいじゃん彼方1本くらい。死なないって」


「駄目!」


彼方と呼ばれた少女は後ろから体を乗り出して天城博士のタバコを没収した。


「鬼!悪魔!」


抗議する天城博士であったが


「はいはい」


彼方はタバコを自分の白衣のポケットに入れてしまった。


「俺のタバコが…この時代じゃ手に入らない外国の奴なのに…」


恨みがましく彼方を見る天城博士、凪は状況が分からなくなってきたので


「あの、2人は親子なんですか?」


と聞いてみた。

少女の方が凪を見て親しみを込めた顔で


「そうよ。天城あまぎ 彼方かなたっていうの。階級は中将。まあ、特別がつくけどね」


と、彼方が答えてくれたが凪は驚愕した。


「ち、中将!」


中将といえば凪のはるか上の階級である。


「ああ!公式の場じゃなかったらかしこまらなくていいよ。神崎さん。私の年は同じ年の16歳なんだから。だから気にしないでしゃべって」


16歳で中将。

普通ならありえないが独立機動艦隊という特殊なものが存在し技術部門ならありえるかもしれないと凪は思った。


「うん、分かった」


「お!早速お友達になったのか彼方?よかったな」


「私の震電を預けるのよ?それなりに人間が出来てないと困るの」


「震電ですか?」


その名を聞いた時凪は口を挟んだ。

その名の戦闘機は日向から自分に渡される戦闘機だと聞いていたからだ。


天城博士は凪をちらりと見てにやりとし


「ああ、言ってなかったか?震電の開発責任者は彼方だ」


「中々てこずらせてくれたけどね」


本当に?という顔で彼方を凪は見てしまった。

16歳でスペックでは2042年の戦闘機でさえ圧倒する戦闘機を作ったというのだろうか?


「アハハハ!彼方!神崎さんに信用されてねえぞ」


ハンドルを握り運転しながら天城博士は大爆笑した。


「ほ、本当よ!本当に私が開発責任者なんだから!」


あまりに必死な顔でいうので凪はうなずいた。


「う、うん分かったから。信じるよ」


それを聞くと彼方はほっとした表情になった。

どうやら結構苦労しているらしい。

まあ、この時代の研究者といえば男ばかりで年若ければ当然なめられるのだろう。


「でも、すごいね。天城さんは…」


「ああ、彼方って呼び捨てでいいよ。こいつとかぶるから」


「おい!パパにこいつはないだろう!」


天城博士が抗議するが彼方は無視


「じゃあ彼方はすごいね。若いのに戦闘機の開発の責任者になるなんて」


「ううん、震電はついでだよ」


「え?ついで?」


これから渡される戦闘機はついでに開発されたものなのかと凪は思ったが

天城博士が補足を入れてくれる。


「彼方はいろいろな分野のスペシャリストなんだよ。東京大学を13歳で飛び級で卒業してるしあの年の首席だったからな。俺の次ぐらいにすごい」


いわゆる天才少女と言う奴だ

ちなみに2042年では日本の学校も飛び級の制度を取り入れている。

東京大学は世界で1番の大学となっていた。

ここの卒業生達が日本の核融合炉やバリアシステムを生み出したといってもいい。

飛び級と聞いて凪は素直に感心した。

空に関する知識は凪は自信があるがか関係ないことはさっぱりなのだ。

彼方は父親を睨む


「ふん、すぐに私が追い抜いてやるわよボケ親父」


「ははぁ!楽しみにしてるぜ?てか、ひでえな。普段はパパと呼ぶくせに」


楽しい親子だなと凪は思った。

2人はオールラウンダーの博士のためにいろいろな研究に携わっていた。

竜神や炎神も彼ら親子が携わっているし原子爆弾もどうやら彼女達は携わっているようだった。


「ついたぜ神崎中尉。ついてきてくれ」


きっと車が止まりおりるとそこは格納庫であった。

基地の中央に近いその格納庫は入り口に2人の兵が立っているだけで人の気配はなかった。


かつかつと音を立てながら天城…ここからは洋介博士と呼ぶ。

洋介博士は見張りの兵士に声をかける。


「ごくろうさん」


「はっ!」


敬礼で洋介博士に答える兵士。

後ろを歩く彼方もは無言だが軽く敬礼しつつ洋介博士に続く。

凪も2人の後に続いて兵士があけてくれた格納庫に入る。

どうやら話は通っているらしかった。





中は真っ暗で何も見えない。

太陽の光を取り込む窓はあるが目がまだ慣れていないのだ。


「電気つけるわよパパ」


「おう頼む」


闇の中から声がする。


「あの!天城博士!彼方さん!どこにいるんですか?」


返答はない。

変わりにあたりがぱっと明るくなった。


目に飛び込む色は蒼


「これが震電、あなたの戦闘機よ」


彼方が自慢げに戦闘機の前で言った。

美しい戦闘機であった。

真っ青で一見味気ない色のような気がするように見えるが凪にはそういう印象

はなかった。

自分の瞳と同じ青い戦闘機『震電』

それが神埼 凪と震電の出会いであった。


作者「さて、アフリカから日本に帰ってきました」


凛「で?南太平洋には行かないの?」


作者「中国、満州編が終わり少し艦魂の話をしてから行くことになってます」


凛「予定ね」


作者「はい、予定です」


凛「満州で何が起こるの?」


作者「神の炎」


凛「はぁ?何?戦闘機の名前?」


作者「ハッハッハ!これ以上は言えないぜメイド服ネコミミしっぽな凛様」


凛「死なすぅ!」


作者「だからそれはあかねい…あぎゃああああああ!」


ズドオオオオオオン

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