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第120話 特攻の海

「第1次攻撃隊は壊滅状態です。直ちに第2次攻撃隊を!」


参謀長がゲイル少将に進言したがゲイルはぎりぎりと歯を食いしばった。


「1機残らず出せ!制空隊はいらん!なんとしてもモンスター戦艦に一撃を与えるんだ!」


「イエッサー!」


兵士が覚悟に満ちた顔で言った。

この艦隊の乗組員は死を覚悟していた。

モンスター戦艦相手に勝利などありえない…

アメリカ絶望と戦わねばならなかった。







「司令、どうやらアメリカ軍は残る航空機を全てこちらに攻撃に出したようです」


旗艦である機動戦艦『ラグナロク』で艦長兼司令であるワグネル中将はにやりと笑った。


「ほう、捨て身の攻撃というわけか?」


「ミサイルで迎撃しますか?」


兵士の言葉を聞きワグネルは首を横に振った。


「いや、放っておけ。フォッケバインやゼロに任せておくんだ。何、突破は出来んよシューティングスターのようなおんぼろ戦闘機ではな」


この海域にいる機動戦艦は3隻である。

一斉に攻撃を開始すればその一斉射で一気に90機の航空機を同時に撃墜できるのだ。

たかが400機ほどの戦闘機など機動戦艦の敵ではなかった。


「まったく相手にもならないわね。アメリカの戦闘機は」


アッシュブロンドの髪に灰色の瞳、髪をツインテールに結んだ少女がワグネルに言った。


「まあそういうな。フィリア、今回は演習に重ねていろいろやることがある」


ワグネルは艦魂が見えた。

ラグナロクの艦魂フィリアは見ての通り弱い相手をいたぶることが好きな艦魂であった。

彼女からしてみればアメリカなどただの雑魚であった。


「面倒ね。あれで沈めてしまえばいいじゃない」


フィリアは右側を結んでいる赤いリボンが緩んでるのに気がついて直し始めた。


「やってやろうか?」


ワグネルが言ったがフィリアは首を横に振った。


「ワグネルは乱暴だから嫌。やっぱりフレドリク様のような美しい手でやってもらいたいものよ」


「ふん、相変わらずだなうちの総司令様は」


ぎろりとフィリアがワグネルを睨んだ。


「悪かったよ」


ワグネルは降参だとばかりに軽く手を上げた。

このフィリアはフレドリクに心のそこからほれている。

なんというべきか尊敬していると言う方が正しいかも知れない。

容赦も躊躇もないその残虐非道なやり方で圧倒するそのやり方はフィリアが求めるもの

そのものだったのだ。

逆らうものは皆殺し。そうすれば後腐れはないのだ。

家族が恨むなら家族を殺せ、仲間が恨むなら仲間を殺せ。

いくら復讐の連鎖が広がろうとも圧倒的な力の前にはゴミと同じである。

圧倒的な力でねじ伏せられているのは今のアメリカである。


「さっさと片付けるわよ」


フィリアはそういいながら自分のレーダに意識を繋げて空に意識を戻した。


















「攻撃隊…全滅しました」


悲劇の報告を聞いても

アメリカの第3機動部隊ゲイル少将はまだあきらめていなかった。

拳を握り締めて叫ぶ。


「艦隊決戦だ!敵のロケット弾はモンタナ級であるこちらの艦にダメージを与えることは出来ん!空母は下がらせろ!」


戦艦 カシオペア ケフェウス ペルセウス テネシーが駆逐艦と共に前に出て敵艦隊に突撃を開始した。

カシオペアの艦魂サラは空を見上げた。

猛スピードでシューティングスター隊を葬ったフォッケバインの編隊がこちらに向かってくる。

サラはホルスターから銃を抜いて敵編隊へ銃を向けた。


カシオペアの艦長は砲撃準備が終わったことを聞くと怒鳴った。


「ファイア!」

ズドオオオオオン

とすさまじい爆風と共にカシオペア ケフェウス ペルセウスの46センチ砲18門が敵編隊へ向けて発射されたがそんなものが当たるはずも泣く空中でむなしく爆発したのが

サラには見えた。


「早すぎる!」


サラは悲痛に満ちた声で言った。

フォッケバインが突っ込んでミサイルを発射した。


ズドオオオン

ズガアアアン


と爆発が立て続けに起こるが装甲が厚い第1主砲や艦尾に命中したため大したダメージはなかった。

全艦無事である


「聞くか!この程度のナチの攻撃なんか!」


サラはわき腹に軽いやけどしたことを感じていたが戦闘には支障はなかった。


カシオペア艦長はそれを聞くとうれしそうにうなずいた。


「そうか、さすがはカシオペアだ」


『艦隊決戦』

今のアメリカ軍は旧時代の遺物となりつつある艦隊決戦を求めて27ノットの最大戦速でモンスター艦隊に突撃するのだった。

まさにそれは史実の沖縄へ特攻する悲劇の艦隊を再現するかのような悲痛な突撃であった。



作者「やられてもやられても立ち止まらない第3機動部隊…彼等のヤンキー魂は圧倒的なドイツ未来艦隊に通じるのか…」


エリーゼ「無駄です」


作者「ああ、エリーゼ様そんな…」


エリーゼ「彼女達に待つ運命は決まっているのです。史実で大和が沖縄に辿り着けず撃沈されたように」


作者「ああ…」


エリーゼ「さすがに更新は終ですか?」


作者「ええ、ストックはありますが今週放出しすぎたので下手したら次は金土日のうち一日しか更新しないかもしれません」


エリーゼ「気分しだいだと?」


作者「はい!」


エリーゼ「罰です」


作者「うひゃあああああ!」


ズドオオオオオオン


エリーゼ「募集は継続します。アメリカの空母の名前は惑星の名前、戦艦は銀河の名前を募集しています。ご意見と感想もお待ちしていますよ」



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