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第108話 連合艦隊司令長官小沢 治三郎


『山本長官復活す』

その艦魂新聞の内容のせいかわからないが艦魂新聞を求める艦魂達は過去最高だった。


インパクトを新聞を見る人は求めている。


そう、艦魂新聞『桜』を発行している組織のトップである村雨の艦魂由真は思った。


今追っているスクープは少なからず艦魂達から人気がある若き司令官日向 恭介の恋の戦争であった。

彼に恋人ができたとスクープが取れたら部数アップは間違いあるまいと思っていた。

ただ、今回は…



「やはりまずくないですか由真さん」


駆逐艦『雷』の艦魂真弓は建物の影で獲物がやって来るのをデシタルカメラを構えて今か今かと待っていた護衛艦村雨の艦魂由真に言った。


「今更何言ってるのよ真弓。私達は艦魂情報部『忍』よ。スクープは追わないと」


「しかし、撫子長官もやり過ぎはよくないと…」


「…」


由真は一瞬撫子の顔を思い浮かべたのか黙り込んだがすぐに


「スクープは命懸けでとるものよ。あらあらばっかり言ってる長官なら許してくれるわよ」


「どうなっても知りませんよ…」


今更ながらに由真について来たことをちょっと後悔する真弓であった。


「おい、そこの艦魂」


「え?」


後ろから声をかけられた二人が振り返るとそこには宇垣と小沢がいた。

小沢は艦魂が見えないので目はあわないのだが…


「小沢長官に、宇垣参謀長!」


真弓は慌てて敬礼した。

参謀長と言えば艦魂でいうなら戦艦や空母クラスの人である。


「小沢長官に宇垣参謀長」


デジカメを首にかけてから由真も敬礼した。


「何かご用でしょうか?」


「いや、何…」


宇垣は由真の首にかけられているデジカメをちらりと見てから


「俺は最近艦魂が見えるようになったからまだ、顔を覚えてなくてな。士官服の君は長門の艦魂か?小沢長官が話してみたいそうだ」



由真と真弓は少し顔を見合わせた。


「いえ、私は護衛艦『村雨』の艦魂です」


「私は駆逐艦『雷』の艦魂です」


「おお、村雨に雷か。小沢長官、ここにいるのは村雨と雷です」


「ここにいるのかね?」


小沢はじーと由真と真弓がいる方を見たが何も見えなかった。


「おまえたちは見えるか?」


小沢は振り返ると護衛に連れて来ていた2人の兵に話し掛けた。


「はっ!私には何も見えません!」


「私もです長官!」


日焼けした彼等は目が飛び出すかと思うほど宇垣が指す場所を見たが小沢と結果は同じであった。


小沢はため息をつくと


「今日で終わりとはいえ連合艦隊司令長官ともあろうものが艦魂がみえなくていいのだろうか…山本長官は見えるというのにな…」


小沢は淋しそうに言った。



「別にいいと思いますよ。艦魂が見えた連合艦隊司令長官は山本長官と東郷元帥ぐらいなんですから」


由真が言った。


「長官、村雨が…」

宇垣の言葉に小沢は顔をあげた。


「何と言ってるんだね?」


「艦魂が見える連合艦隊司令長官はまれだと」


「そうなのか?だが、それでも見てみたかったよ彼女達を」


「…」


それに関しては由真も真弓も言えることはなかった。

艦魂が見える条件は定まっていない。

霊感の強いとか波長があうと見えると言われるが確定していることではないのである。


「いつか見えるようになると言えないのが私達のつらいところよね…」


由真がつぶやいた。

艦魂の存在を人が知るには艦魂が見える人が伝えるしかない。

しかし、未来の世界では徐々に艦魂が見える人が減っていっていると凛達に聞いたことがあった。

もしかしたらいつか人間に艦魂が見えなくなる未来がくるのかもしれない…


「…」


「…」


なんとなくその場を沈黙が支配する。

小沢には見えないから意味がないはずだがその気まずい感じが伝わったのかは不明だが…


「ところで村雨と雷はこんなところで何をしてたんだ?」


小沢が聞くと由真と真弓ははっとして自分達が先ほどまで見ていた港を見た。

あそこに紀伊から上陸する船がくるのだが…


「ああ!船が来てる!」


そこには空の船。

つまり上陸されてしまった証である。


「な、なんだ?どうしたんだ?」


宇垣が聞くが由真は真弓を見て


「スクープを追うわよ!」


「スクープ?」


宇垣が言うが由真と真弓は走り出した。

「お、おい!」


宇垣は手を延ばして見たがつかまるはずもなく…


「すみません宇垣参謀長!小沢長官!任務があるんです」


と真弓の声が聞こえ二人は転移の光に消えてしまった。


後に残されたのは小沢と宇垣達のみ



「行ってしまいました」


宇垣は苦笑いしながら小沢をみると小沢もまた楽しそうに笑い。


「そうか、艦魂も忙しいということだな」


といいながら小沢は再び基地の中を歩きだすのであった。

作者「やばい…」


撫子「どうかなされたのですか作者様?」


作者「撫子様…今日常編を書いてるでしょ?」


撫子「ええ」


作者「収拾がつかなくなりつつあるんですよね」


撫子「まあ」


作者「この日常編が終わるといろいろ事件が起こる予定ですから早く切り上げるのもいやなんですけど…」


撫子「どのようなことが?」


作者「とりあえず最大の戦いはアメリカとの決戦ですね。毎日頭の中でアメリカ艦隊と日本連合艦隊を激突させてるんですが連合艦隊の圧勝です」


撫子「何か問題が?」


作者「最大の戦いなんですからあっさりは困ります。なんとか艦隊決戦に持ち込みたいんですが…」


撫子「駄目なのですか?


作者「うーん難しい…みなさんに紀伊の中では最大規模の戦いと言っていますから半端は許されません」


撫子「がんばってください作者様」


作者「がんばります。ではご意見と…」


撫子「感想お待ちしておりますね」

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