第104話 1日の流れその2− 桜の特訓
午前9時00分、紀伊にある食堂の一つでは皿洗いと昼の仕込みをすませた藤宮 桜は紀伊の中を歩いていた。
食堂の勤務は独立機動艦隊限定でローテーションで行われる。
朝の勤務をすれば後の時間は訓練や自由時間であり3交代のローテーションで食堂勤務は回っていく。
非常時以外はちゃんと週休2日性になっているのが未来らしいと言えばらしかった。
桜の将来の夢は外交官になることであり開いた時間はいつも勉強をしていた。
桜の場合今日の勤務はこれから昼まで甲板で基礎体力作りのための走り込みが訓練に入っている。
一応食堂で働いているものは銃をうつ訓練もするが基本は非戦闘員である。
だが軍艦に乗っている以上万が一はあるわけで訓練は必要なのだった。
部屋で運動用の服を着てから甲板に出るとすでに何人かが柔軟体操を始めていた。
「桜!」
呼ばれて先に来ていたらしい桜と同じく食堂勤務の古賀 美野里が手を振っているのを桜は見つけ駆け寄った。
「さあ、来たよ地獄のマラソン地獄」
地獄といいながらも楽しそうな美野里。今日の訓練は持久走である。
クーラーの効きがちな未来艦隊の乗組員はこうして外での訓練をする。
銃を撃つだけが訓練ではないのだ。
「持久走かぁ…やただな…」
本当に桜は持久走は苦手だった。
艦の上を走るとは言え紀伊は戦艦である。
艦僑の周りを一周回るだけでも軽く600メートルぐらいはある。
これを17周するのだ。
10キロと少しで軍人なら当たり前に走れなければいけない距離だ。
距離なのだが…
「も、もう無理…」
ぜいぜいと荒い息をはきながら桜が言ったのは7週目。距離にするなら4.2キロといった具合だ。
後半分が永遠の道のりに思える…
「周回遅れだよ桜」
タッタッタと規則正しい速度で追い抜いていった美野里は長年軍隊生活の軍隊少女。勝てるわけなどない。
「ほら頑張れ頑張れ」
次々と追い抜かれていく桜はその瞬間だけ世界を呪った。
「最悪…」
結局美野里には4周抜かれてなんとか桜はゴールしたのであった。
「はぁはぁ」
乱れた呼吸を整える参加した桜や兵士達は教官に解散を告げられてようやくその場を離れられた。
さあ、昼から自由時間だとシャワーを浴びに桜は向かうのだった。
この後彼女は不幸に見回れることになるのだが詳しくは外伝でいずれ語ろう。
もしかしたら言うかもしれないが…
神崎 凪はパイロットであり女の子である。
17才という年齢ながら撃墜数は太平洋戦争に限定するなら日本陸海合わせて最多の撃墜数を誇るエースであった。
すでに史実でラウバルの魔王と呼ばれた岩本 哲三のスコアを上回っておりこのままならドイツの撃墜王達にも追い付くだろうと彼女を天才と呼ぶ人達は言っていた。
だが、彼女は天才ではない。
努力家なのだ。
朝の全ての艦の総員起こしの時間の放送で目を覚ました凪は自分がパイロットスーツを着たままハリアーのコクピットで眠っていたのに気づき大幅オーバーした残業時間を上司の小川大尉に見つからないうちにと友達の藤宮 桜に作ってもらった夜食の弁当と水筒を持ち長官の日向や小川にあってしばらくしての午前10時、今日は凪は休みなのだが自分の部屋で何をするか悩んでいた。
ちなみに部屋は個室である。
凪は階級は少尉であるためそんなに広くはないが個室があてがわれるのだ。
「飛びたいな…」
凪はつぶやいた。
凪は空が好きだった。
休みに自由に飛び回りたいと思うのだがさすがに私用でハリアーの使用許可は下りない。
いや、あの日向長官ならもしかしたらおりるかもしれないが怖くて言えない。
「出掛けようかな…」
せっかくのハワイである。
あちこち見て回るのもいいかもしれない。
ただ、桜は女で髪は黒いが目が青いので一人は不安だった。
「誰か一緒に行ってくれないかなぁ…」
という凪であったがその思考は転移で突然飛び込んできた艦魂達によって遮られた。
見慣れた艦魂達、凛、京子、星菜の3人(魂?)である。
「ど、どうしたの?」
凪が目をまるくして言うと京子が口を開いた。
「汝恭介と抱き合っていたとは真か?」
凪の顔が真っ赤に染まった。
後書きコーナー
神龍
「このケーキすごくおいしいです」
凛
「よかった。桜に作ってもらったのよ」
神龍
「桜さんですか?」
凛
「紀伊の世界の人間でデザート作りがすごく上手なの」
神龍
「はふぅ幸せです」
凛
「うん、甘いものは女の子にはたまらないわよね」
神龍
「はい」
もくもくとケーキを食べる神龍と凛達は笑顔だった。
作者
「凛様、神龍様戻りました」
神龍
「あ、草薙先生、先生も一緒にどうですか?」
作者
「え?いいんですか?」
凛
「神龍がいうなら仕方ないわね」
作者
「やっほー」
お茶会に加わる作者
神龍
「あ、草薙先生遅れましたけど私の作者さんが100話突破おめでとうございますって言ってましたよ」
作者
「いやあ、ありがとうございます。苦難の連続でした」
凛
「始めて紀伊をだしたときドキドキしてだしてたしねあんた」
神龍
「そうなんですか?」
作者
「ええ…今となってはいい思い出です」
凛
「まだ完結してないわよ」
作者
「いやあもう100話越えたし未来から鎮圧艦隊がきてドイツは滅びましたとさでいいじゃないですか。ついでにアメリカも」
凛
「この!」
神龍
「駄目です!」
作者
「し、神龍様?」
神龍
「いいかげんなことはしちゃ駄目なんです!ちゃんと書いて下さい。命令しちゃいますよ?」
作者
「ははぁ、申し訳ありません」
神龍
「あ、あの土下座をしないで下さいよ草薙先生。あ、あう…」
凛
「いつもの光景ね…」
??
「ネコミミ!」
??
「メイド服ときたら!」
??
「尻尾が必須!」
凛
「この声は!」
作者
「げっ!」
神龍
「えっえ?まさか」
作者
「何物だ!」
??
「フハハハハ!」
バシュウウウとスモックが会場を多い逆光で3人の影
翡翠
「新太平洋戦争将斗の妻翡翠!」
滝川
「艦魂年代史シリーズの滝川だ」
大和(伊)
「そして!戦艦大和の艦魂にして司令の大和だ」
3人
「3人揃って!」
凛
「いやあああ!究極の変態トリオ」
3人
「ぐは」
変態という言葉に落ち込むトリオ
大和(伊)
「うーむ、慣れたつもりだがあの恰好で変態と言われるとなぜか傷つくな…」
滝川
「噂には聞いてたがいいなメイド服にネコミミ」
翡翠
「でしょう?私と大和(伊)が考えたのよ?」
大和(伊)
「フフフ、しかし白い尻尾を凛君につけ忘れてしまったのだ」
翡翠
「痛恨のミスよ私としたことが」
大和(伊)
「いや、友よ。今からでも遅くはない。しっぽをつけて凛君を拉致ってはあはあするのだ」
翡翠
「もちろん神龍は旧スクール水着を着せるのよ」
滝川
「もちろん胸の白いとこは神龍って書いてるよな?」
大和(伊)
「もちろんだ新たな友よ」
翡翠
「いざゆかんはあはあの旅へ」
三人
「いただきまーす」
飛び掛かる3人
凛
「いやあああああ!」
作者
「ひいいいい!お茶会がぁ!」
神龍
「いい加減にしてください大和さん達!」
プルプルと震えている神龍を見てみんな固まる。
神龍
「大和さん」
大和を睨む神龍
大和
「な、なんだ?」
神龍
「どうしてこんなことばかりするんですかぁ…うえーん」
滝川
「あーあ、泣かせた」
翡翠
「泣いちゃった」
大和
「わ、私のせいか?」
みなうなずく
神龍
「大和さんなんか大嫌いですぅ…」
大和
「ぐわああああ!」
大和は精神に会心の一撃を受けた。
神龍
「せっかく凛とのお茶会だったのにひどいですよぉ。ヒック」
滝川
「お、おい今回は帰ろうぜ大和、翡翠」
翡翠
「仕方ないわね」
大和
「やむおえまい…神龍一緒に帰ろう。凛君今日はすまなかった」
凛
「え?べつにいいけど…」
大和
「草薙殿もすまない」
作者
「は、はい!」
神龍
「くすん、凛またくるね」
凛
「うんいつでも来て」
大和
「帰還する」
転移で消えた4人
作者
「いやあしかし大和長官も神龍の涙には弱いんですね」
凛
「純粋だからね…」
作者
「あ…」
凛
「なによ?」
作者
「しっぽ…」
凛
「!」
凛の後ろにしっかりと白いネコのしっぽが…
凛
「やっぱり大和は最低よぉ!」
作者
「偉大な長官でも…ぎゃああああ!」
ズドオオオオオオン
凛
「うう…パワーアップしちゃった…」
こうして凛様には白いしっぽが追加された。
伊東先生、黒鉄先生、零戦先生いかがでしたか?なんか変なおわりかたですみません。
感想待ってます。