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【俺は人を無視することが無理っぽい。】

非日常2


【俺は人を無視することが無理っぽい。】


俺は、目を覚ました。

あれここは?

俺は、広いリビングの床に倒れていた。


体を起こすと、後頭部あたりが疼く。

まぁ、こんなところで寝ていたら、後頭部が痛むのは当然なのだが・・・

違う痛みが、俺の頬を遅れて伝わった。


「いつつ、顔痛え・・・」


頬をさりながら、周りを見渡す

なんで、こんなとこで目を覚ましたんだ?

俺は、確か料理を作って・・・

あぁ、なんて、展開だ。

まるで、ラブコメ主人公ではないか。


頬が痛い・・・


ラブコメ主人公?


あ、俺女の子に殴られたんだった。

おいおい、マジかよ、リアルでぶん殴られて、

気失っちゃう人なんているのかよ。


ここにいました。


その殴った張本人が俺をここまで、

運んで放置したってわけか、ため息をつき愚痴が溢れる。


「はぁ、できればベットに運んでくれてもよかったんじゃないかな」


独り言をつぶやいた矢先に、もう一つの声音が俺の耳もに

すぐさま聞こえてきた。


「悪かったわね、ベットまで運んでやらなくてっ」


刺のある口調から、漏れる可愛らしい声の主は、

近くのソファーから聞こえた。

俺はソファーにいる、彼女に視線を向ける、


と同時に近くに備え付けているテーブルに目が行った、

俺は床に座ったまま、口を濁らせ、言葉を紡いだ。


「お、お前・・・もしかして俺の飯食ったのか?」


俺は悲しくも、目にした光景は、

さっきまで俺が丹精込めて調理し、皿に美しく盛り上げ、

最後のトッピングを加えるはずの、ポン酢の香り香る・・・

俺のパスタがなくなっていた。


「ん?、あぁ、あんた起きるの遅いし、冷めても勿体かなぁーって思って、食べちゃった」


た、食べちゃったじゃねーよ。食べちゃったじゃ、

はぁ、せっかくのトッピングも入れないで、食ってしまったのだろうか、

ふっ、それは結構結構、あのトッピングを入れなければ

真のおろしポン酢和風パスタにならない。


「あぁ、あなたの言う、トッピングって、最後にまたポン酢をかけることでしょう?」


え?何言ってるのこの人?、つか俺口に出してないような・・・

え、怖いんだけど。


「大丈夫よ、ちゃんとポン酢かけたから、そうね、なんて言うのかな?、パスタのつけ麺みたいになって美味しかったよ」


・・・彼女は、各々と俺の作った料理の感想を述べていく、

ちょくちょく、俺が思ったことに反応するように、言葉を返してくる。

な、なんだこいつ、疑問を浮かべ、自分の作り上げた

料理を勝手に食われた怒りと、今来た空腹感を持ちながら、俺は口を開く。


「お粗末さまです・・・・」


って、何言ってんだ俺!?、いや、素直に料理の感想を述べてもらい、

そこそこ好評なのが、嬉しいが、勝手に飯を食われたんだぞ・・・

く、くそなんだこの気持ちはわからん。


「いいえ、こっちも、色々と満足したし・・・」


それは、よーござんした。

あなたは、満足でも俺は不満足なんです。

本当あの、一本満足を連呼する、憎たらしいCMを思い出すよ。


なんだが、こうも色々と起きると、

まったく怒りなどが現れないんだなと俺は感じだ。


アニメなどだと「お、お前はー」、「て、てめー」みたいに

なって行ったりするんだろうけど、俺は自分の飯を気にするなんて、

よほど楽しみだったんだなって思うわ。


まぁ、まず彼女ををどうにかしないといけない事には、変わりないない。

さてどうしたものか。


「あ、あのー・・・」


「わ、わかってるわ、勝手に食したことは謝るし、だから乱暴なことはやめて・・・」


俺は、少々の勇気を振り絞って話かけたものの咄嗟に彼女の、

甲高い声音に邪魔をされた。

しかも、乱暴なことだと?いつ、俺が乱暴した、

逆に俺は、あなたから乱暴なことを喰らいましたよ?


そして、人生初の気絶も経験した。本当とんだ災難だ。

あ、このセリフ、ラブコメ主人公みたい。


「だ、だめそんな野生の本能むき出しの目で私を見ないで、襲われる~」


棒読みの台本口調で、俺のことをチラチラと

見ながら何かの様子を伺っているようだ。

こんな時、ラブコメ主人公たちはどうしていたっけな。

まぁ、いい無視しよう。


「すみません、もう、ご用事がございませんのでしたら、早々にお引き取り願います。」


あぁ、完璧だろう、何この敬語熟語を並べたような、言葉の数々、

人間苦手な、俺の口からこうもスラスラと出て来るとは、素晴らしい。

だが、そんな俺の敬語全集を終えたあとでも彼女は、態度を変えなかった。


「ら、らめぇです、そ、そんなぁあぁぁぁ」


何言ってんだこいつ、

と考えがすぐさま脳裏に浮かぶ、棒読みだし、チラチラと見るし

なんだこいつ、ありきたりだが、こいつには構ってられん、

別にパスタの中には、毒なんて入れないはずだが、困ったもんだ。


まぁ、無視をすればいつしか、彼女は、戻るだろう。

俺は、すっと立ち上がる、そしたら、彼女の体がピクっとはねた。

大丈夫かこいつ、と思いながら俺は、彼女に近づいていく。

彼女の顔は、えっ?と疑問を浮かべながら、何かに怯えているように、

俺の顔を見続ける。


俺の顔に何かついてますか?と言いたくなるがグッと我慢。

そして、俺は手を伸ばそうとすると、


「き、きゃぁぁぁああああああああああ」


俺の鼓膜を引き裂くような、叫び声がリビングに広がる。


「ど、どうした、う、うるせぇぞ!」


さすがのおれも、彼女の異常行動、絶叫に耐えかねて、反応してしまった。


「うぇ?、何もしないの?」


彼女は、頭にハテナマークを浮かばせるような、表情をし、

俺に質問してきた。何が何もしないだ。

こちとら、あんたが、平らげた俺の昼飯の残骸、

皿を片付けようとしただけだ。


これを口すればいいのもも、俺は黙って、

テーブルの上に置いてあった、皿を素早く手にとった。


「用があったのは、こいつ」


と、皿を見せながら去っていく俺、

ちらっと見たが彼女の顔が赤くなっていた。

表情豊かっていうか、なんていうか、面倒なやつだ。

名前も知らないのに、まぁ、どうせそれも演技なんだろうが、

俺はさっさと皿を洗うべく、台所に向かう。


「ご、ごめん・・・」


普通には、聞き取れないような、小さな声音で彼女が、謝罪してきた。

なんに対してなのかは、わからないが、悪いと思っていらっしゃるなら、

早く出て行ってくれないかと思ってた。


勿論、俺は彼女の謝罪を無視して、スポンジに洗剤を垂らして、

食器を洗っていく、カチャカチャと鳴る音が俺から彼女への返事だ。


「う、うぅ、ごめんなさいぃ、許してよぉ」


唸る声が、聞こえてくるさっきから、こいつは何をしている、

本当に自己満足の謝罪ならやめてほしい。

あぁ、こんなことしても、長引くだけだ、ありきたりだが、

やっぱり話すしかないのか。


「許すもなにも、何を許せばいいんだ?」


食器を洗いながら、俺は彼女に言葉を伝えた。

これは、これで正論だが、

はぁ、あんた話の内容ちょっとぐらい理解しなさいよ、てきな、

展開になってもおかしくないが、ならなかった。


「その・・・色々よ色々。」


なに?俺から誘導しないといけないの

面倒なんですけど、もういいや適当に言葉を返そう。


「んっ、そっか、わかた、お前を許す」


だいぶ、喋り方も適当でカタコトだったが、大丈夫だろう、

大体の皿洗いも終わって、彼女の方へ視線を向けると、

遠目でわかってしまうほどに、彼女の目には涙が溜まっていた。

って、なんで?!


何で泣きかけなの?!俺が心の中でツッコミ続けてたら、

とうとう彼女の目から洪水のごとく涙が流れ出した。


「う、うわぁぁぁぁああ、ごぉめぇんなぁさぁいぃぃぃ」


こんなに、泣きじゃくって、まるで子供だ。

あの時見た、可憐な姿からは、想像がつかない、

幼い様子を目の前にして、俺はどうすればいいのやらと考え、

すぐさま行動に移す。


「はぁ、本当に昨日の痛い女の子かよ・・・」


疑問を思わせる状況に、彼女に聞こえないであろう距離で、

そして声音でつぶやきながら、彼女の元に向かう。


彼女の目の前に立つ俺、未だに彼女は、手を目にやり泣いている。


「はぁ」


2度目のため息が、口から漏れた。

正直言って、人の目の前でため息はするもんではないと思う、

だって、不愉快に感じるからな、

まぁそう思いながらも出てしまうのが人間神秘。


俺は、縮こまった彼女を見下げながら、自分の右手を持ち上げた、

そして、そっと彼女の頭にのせた。彼女の口から可愛らしい声音が漏れた。


「んっ・・・」


何らかの反応を示してくれたおかげて俺は、言葉を紡ぐことが出た。


「なんか、すまんな俺も悪かった、うん」


言葉一つ一つが、たじたじになりながら、彼女に語りかけた、

彼女は俺を見上げてニコっと笑った。

正直この位置から、見る彼女の笑顔は可愛かった

それに加え上目遣いの破壊力は、半端ない。


て、いうかなんだこの感じは、名前も知らない人と何で、

こんなことになってのん?それが不思議でたまらないよ。


「わ、私もごめんね?」


また、誤ってくるので流石に、返さなくては、

面倒ながらも口を開かざる負えない。


「あぁ、いいよ、気にするな」


簡単な単語を並べ、返事を返す。

だけど、彼女からの返事とうはない、だが奇妙な行動をとっていた、

また下を見てうつむいていた。

何か、まずいことしたかと考えて、彼女を見ていたら、


彼女の肩が、フルフルと震えだす。

な、なんだ?また泣いてんのかと俺は思いながら、

彼女と目線を合わせるために、しゃがもうとしたら・・・・


「ぷぷぷ、あはは、あっはっはっはっは!」


彼女は、急に笑だし、腹を抱えながら、

ソファーでゴロゴロと、転がりまくった。


「はぁ?」


俺の口からいつのまにか疑問の声音が漏れていた。


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