【俺はマジシャンマスターになる!】
日常?
【俺はマジシャンマスターになる!】
翌日の朝、と言っても昼近い、十一時なんだが。
この時間って、朝と昼どっちになるんだろうね?
まぁ、こんなことは、さておき
俺は、横になっていた十分と言えるほど男臭い、
汗が染み付き、染み込んだ。
ベットの脇に腰掛ける。
ギィと音と共に俺は、昨日あった出来事を思い出していた。
女の子来て、中二病発言、炎ともる、
灰色の珠落ちてあった、俺拾う、帰る。
そして、今に至るわけだが当たり前のように、謎が多すぎる。
不自然にいきなりすぎる、非日常。
「はぁ、どうしたものか本当に」
ため息と一緒に、今後どうするかを考える言葉が漏れた。
どうにも、こうにも俺は自分から、巻き込まれに進んでいる。
あの時、落ちてた、珠さえ拾わなければ・・・
とか、別に何も悪いことは起こってないから、
大丈夫な気もするが、なんだが色々とフラグたってきているようだ。
まずは、この珠をどうすっかってところだな、
あの子に返すにあたっても、普通に見つかるとは、到底思えない。
いや、待てよなんで俺が自分から、探さないかんのだ?、
さっき、フラグ立てるような発言して、
改めてフラグ実行てか?アホかよ。
俺は静かーに過ごしたいのです。
あれやこれやと、考えても無駄かもしれない、うん無駄だ。
このビー玉は、名前も知らない、
お前が俺の家に取りに来るまで、しっかりと預かっておこう。
これで、一件落着だな。
「我ながらに、見事なクズっぷりだな、うん、腹減ったな飯にしよう」
この時間帯は、昼飯だ、そうだランチタイムだ!
俺は、長年の汗と涙?が、染み付いたベットから、
離れ台所に向かうのであった。
当然のように、母はいなく、勿論作り置きなどもない。
まぁ、この俺の現状だと当然か・・・
外に買い出しに出るのも億劫なので、家で済ませよう。
さてはて、肝心の材料は、この半ぶっ壊れかけの冷蔵庫に
ちゃんと入っているのか、取っ手をつかみ冷蔵庫の扉を開ける。
そこにはなんと!
適当な野菜と、ベーコン、そしてバターしかなかった。
「おいおい、マジかよ」
こうも、貧相だとなんだが、モノ寂しくなるな、
まぁそれは置いといて、一応中身はあったので俺は、
何を作るのかを考察する。
野菜は、玉ねぎに半分に切られた大根。
若干、冷蔵庫の冷却度が高すぎたのか、
一部がカピカピに乾いているベーコン。
また、バターも蓋が開けっ放しで、表面が乾燥しているように見える。
どもこれも、地味に食欲を削るものだった。
孤高に存在感を放つ食材たち、俺はこの食材で、
個人的最高の料理を思いついたのだ。
それは、おろしポン酢和風パスタ。
パスタ麺と、調味料があったので、パスタを作ることにしたのであった。
料理名からでも、食欲がそそる・・・
さて、空腹な腹に飯を蓄えないとな、さっさと作るか。
「お鍋、お鍋っと」
俺は、慣れた手つきと、
今までの人生で積み上げてきた料理の実績が発揮され。
ものの、十五分程度で終わらせたのであった。
もしかしたら、十分以内でも可能だったしれないが、
パスタを茹でているとき、暇すぎてネットをしに、
部屋に戻ったのが誤算だった。
でも、さほど麺は伸びてなくて、ちょうど良い硬さがある。
さてはて、既に盛りつけ等は終了をしている。
本当に、我ながら素晴らしいものだと、自画自賛しまくる俺。
ポン酢をベースとした、パスタは、甘酸っぱい香りを、
リビングに広めながら俺の、腹の中にも広がる。
そして、白い富士山、いや、大根おろしが
パスタの中心に堂々とした、風格で佇んでいる。
この大根おろしが、さらにこのパスタの美味しさを
引き立たせてくれるのさ。
さて、最後のとっておきのトッピングを入れようとしたとき、
ピンポーン
と自宅のインターホンが鳴り、リビングに、鳴り響く。
「く、くそこんなタイミング悪く、誰だ?!」
俺は、玄関とリビングに備え付けられている、
インターホンのマイクをオンにして、
突然の来客者に、言葉をかけるのであった。
「あのー、すみませんどなたですかー?」
この時間は、まだ母は帰ってこないだろうし、
普通に、鍵で開けるだろう。
なんかの、勧誘かとも思ったが、
今まで俺の居留守スキルで、回避してきてから、
全く来なくなり、今更また来るのもおかしい。
てか、ここで俺が出てしまっているから、
居留守無敗チャンピオンの座が・・・
なんて、考えて相手の返事を待ったが、一向に返ってこなかった。
もう一度呼びかけてみることにした。
「あのー、なんか変な勧誘なら勘弁なんで、早々に消えてもらっ・・・・」
ピンポーン
言葉が、終わる前に、インターホンが鳴らされる。
ピンポーン、ピンポーン、
また、ゆっくりと二回鳴った。
次の瞬間怒涛とも言える勢いで、
インターホンの鳴る音と玄関の扉を
蹴るような殴るようよな音が、無造作に鳴り響く。
ピンポン、ピンポンピンポンピンポン、
ピンピンピンピン、ドンドンドガンガンガンガンピンガンピンドンピドンピ
ちょ、こえーよ!、一種のポルターガイストだろ!
何か、最後は、変な感じにリズミカルになってるし、
これは、あれだなさっさと出やがれってことか、本当こえーよ。
しかし、こうもしているうに、音も大きくなり、
一つ一つの響く音が、爆音化してきた。
やばい、これじゃ近所迷惑だ。
こんな俺でも、他人にあまり迷惑をかけないようにを
モットーに生きている。
まぁ、親には日常茶飯事で迷惑かけまくりですが・・・
このままじゃ、俺の作り上げた自称最高の料理が、
秋の寒さで、冷めてしまう。
それだけは、勘弁だ、だって、最後の仕上げは、
料理がぬるくても、冷めても、出来上がらないものだから。
俺は、急ぎ足で、玄関に向かう。
幸い、玄関の扉は、破壊すらされてなく、
内側からは、目立った外傷もなかった。
一つ、気がかりなのが、俺が玄関に向かった瞬間に、
爆音が鳴りやんだことだ。
別に、インターホンに向かって、今から行きます!
と言ってないのだが・・・
まぁ、足音で気づいたのか、あまり気にしないでおこう。
俺は、心なしか、恐怖を持ちながら扉のドアノブへと手をかける。
もしかして、ヤクザさんとかでしたら、どうしようと考えてしまう。
ここは、既にいることをバレてるがやっぱり居留守を・・・・
ガチャガチャッドンドンッ!
俺の思考を読み取ったかのように、扉が殴られる音がした。
ここは、決心しなければ、そうさ俺は男だ。
引きこもりでダメでクズで親とこの世に迷惑をかけている、
最低な奴やないか・・・
いやいや、待つんだここでネガティブになったら余計に、
精神的な事態が悪化するだけだ。
ここは、昨日の、痛美少女の手のぬくもりを思い出して・・・ふふ
ドンドンドンドンドンッ!
急かすように、音が鳴り響く。
もしここにね、脳内悪口を付け加えれば、
「早く開けろ童貞野郎!」が合っているな。
悪口かな?、真実だから、仕方ないけど、あっ・・・
俺を急かすように、扉を殴り続ける謎の訪問者。
俺は、意を決して、扉を開けた。
「童貞でわりーかよっ!」
脳内悪口に、ツッコミをしながら、
童貞発言を顕わにし扉を開けた俺。
扉の前に佇んていたのは、
顔の頬を紅色に染め上げて、
プルプルと身を震わせていた美少女がいた。
あれ、なんだか見覚えが、たしか昨日・・・
「こ、この、くされ変態がぁぁぁぁぁあああ!」
彼女の、高らかに響く声音と共に、
右拳が俺の、顔面に飛び込んでいた。
無情にも、殴られどころが悪かったみたいで、
俺は、意識を失いながら、
彼女の少し張った胸に、倒れかかってしまった。
「んっ!?!・・!!?!?!!」
彼女の口から、声のならない声が聞こえた気がした。
顔に包まれる柔らかい弾力、女の子らしい甘い匂いを感じながら、
あー、アニメだとここで、
もにゅ、
とか効果音がなるんだなと思いながら。
また、彼女に殴られた俺は、背中からブッ倒れて、
完全に意識を失う前に思った。
あぁ、変なフラグを立ててしまったばかりに・・・
こんなことになるなんて、ノベルやアニメ、ゲームの
ラブコメ主人公は、さぞかし大変だろうな・・・
意識を失う直前に俺は、最後の最後まで
たわいのない考えを持ち合わせて終わるだなんて
本当に、言葉がでない、勿論気失いかけだから、
言葉なんて出ないだろうが。
おやすみなさい、俺の二次嫁たん・・・ガクッ。