【俺の小さくも偉大なロマン。】
非日常4
【俺の小さくも偉大なロマン。】
燃え盛る炎に手を出し入れして、
ちょっと遊んでいた俺は、ふと思いついた。
これなら、普通に出られるんじゃないか?
「よ、よしっ」
俺は、意を決して、包上がる炎に飛び込んだ。
スッ、と言う効果音があっているだろう、
俺は、すんなりと炎の牢獄から脱出できた。
本当に何なんだ、これは?
と、燃え盛る炎を眺めていたら、
向かい側にいるだろうと思われる彼女の姿を見つけた。
特に理由もないのだが、一応俺は、彼女のもとへと向かった。
「うぬぬぬ、うーーーー」
視界に入ったあたりから、彼女の声が聞こえてきた。
彼女は、両手を炎にかざし、可愛らしく唸っていた。
どうやら、俺の存在には気づいてないみたいだ。
さて、どうしたものかと考えていた、
彼女は、目をつぶりながら、とても集中しているようだから、
ここでわっと脅かしてもいいような気もするが・・・
胸でも、揉んどくか?
いやいや、流石に気づかれるだろう。
気づかれるとかの問題ではない、
人としての人格に問題をとらわれてしまう。
「うぬぬぬーー、うぬーー」
さらに、彼女の唸りが強くなっていく、
彼女の唸り声と共に炎の牢獄が少しばかりか、
小さくなったように見えた。
限界か、近づいているのだろうか?
別にこのまま、彼女の限界まで、放置して、
力尽きたところを、おそ・・・じゃなくて、
話しかければいいのかもしれない、よし終わるのを少しばかり待とう。
「うにゅううううううーー」
さらに彼女の唸りが強くなった、
いやー可愛らし声もここまでくると、変な声に聞こえてくる。
俺は、床に座り込んでいた。
汗をかきながら、唸り続ける彼女をぼーっと眺める俺、
なんだこのシュールな景色は、
流石に彼女が、とんでもないくらい集中しているとはいえ、
ここまで気づかれないと・・・
あっ、俺ってば影が薄いんだったな、はは。
自虐して、勝手に落ち込んでいたら、炎の牢獄が既に消えていた。
おぉ、とっくに限界だったかと謎の関心をしながら、彼女の方を見つめた。
彼女はうつ伏せになりながら、息を荒々しく、
吸っては吐いての繰り返しを行っていた。
そこまで、辛かったのか?
頭に、疑問と、心配する気持ちを持ち合わせ、彼女を眺めていた。
「ハァハァ、ハァハァピュー、きっちぃ、本当きっちぃ」
女の子らしかぬ、声を発しながら、蓄積された疲れを癒す彼女、
はたから見たら、怖いのなんの。
彼女は炎の牢獄を作り上げていた場を背に、いきなり立ち上がり、
深呼吸をし始めた。
ある程度、終わり彼女が踵を返した。
「ふふ、灰も残らず燃え尽きたのね」
自分の力の酔っているのか、
炎の小さな焼け跡を見て満足しているようだった。
ごめん、俺あんたのちょうど横にいるのに何で、気づかないの?
俺こんなに、影薄かったけ?
え、幻のシックスマン?、バスケやっちゃうの?
いやいや、無理だから運動とか嫌いだし、
ましてヒッキーなんだから、普通にできないだろ。
まぁ、確かに今は彼女の影に重なって、
影になっているけど普通気づくでしょう?
それに、こんなに思考を巡らせているのに、
彼女の高性能読心術に反応は無し。
はは、ちょっと、試してみよう。
俺は、内に秘めていた悪戯心を露わにした。
チチチッ・・・大佐こちら、ホーク今日の指令はなんですか?
チチチッ・・・今日の指令は、謎の美少女のスカート中を
視察することだ。
た、大佐!それは、あまりにもリスクが高すぎる任務なのでは・・・
黙れ小僧!お前はタン・ロンか!男ならば男のロマン、
そのスカートの中を覗きたいとは思わぬのかっ!
し、しかし、大佐・・・・
ええい、さっさと行けい!引きこもり童貞の貴様に
一世一代のチャンスがやってきたのだぞ!
ここで、やらねば誰がやる?そうだ、お前がやるんだ。
た、大佐!!
さぁ、行け明日の未来へと、そして今日のオカズのために・・・。
了解、大佐、これより潜入任務にあたる。
俺は、姿勢を低くしたまま、体を丸め、足の踵を返す。
勿論、音など立ててはならない、一歩一歩と、
さほど遠くない、目標との距離は、数センチ、
あとは、どう目標のスカートに俺の頭を潜入させるかだが・・・
その時、彼女が股を開き、背伸びをした。
ふっ、なんて、卑猥な女なんだ、こんなに早く
敵に股を開くなんて、好都合、こまま潜入させてもらうぞっ!
目標の背にまわる、息を切らし、隠密な行動をとり、
俺は、床へ仰向けになる体勢に移行する。
ゆっくり、ゆっくりと、たが長くは時間をかけてはいられない。
足を滑らせ、ふくらはぎ、太ももと力を抜いていき、
尻、腰、体とゆっくりずらしながら、
体を沈めてひんやりとした床に身を潜めていく。
体全体、床に擬態をすることに成功した。
彼女は、今もなお、自分の疲れと向き合い、
手を腰にあて、まるで俺を誘っているかのように、
凛々しい仁王立ちをしていた。
ふっ、そんなに俺に視察されたいか・・・
俺は、今床に横になっている俺は仰向け状態、
目標のスカートの中身が見えるか見えないかの
一歩手前、俺は決心した。
ここで、かけに出ようと決したが
いつもの俺ならばこんなことは思いつかないだろう。
(注意、いつも彼は、こんなことをしているわけではないです当然です。)
だが、小さな恐怖心を糧に、好奇心を爆発させていた。
俺は実行に移すことにした、幸い床はフローリング、
この時のために俺は、日々ワックスを塗ってきた、
その出番がやってきてくれたようだ。はは。
(注意、一年に一度しか、ワックスはかけておりません)
少しの動作だけでも、滑るこのフローリングを利用して、
俺は潜入する!
仰向けの状態のまま、両手に力が入る。
この一手で、決まる。もし逃したら・・・ジ・エンド。
少しばかりか、俺の息が荒くなる、
・・・俺の集中力はとっくに、限界をきたしていた。
その時だ、彼女が顔を天井に向けた、
その瞬間俺の両手に込められた力が放たれる、
力量、弱く放たれた反発する力は、綺麗に俺の体を滑らせる。
俺は、その時、運も悪くも目を瞑ってしまっていた、
だが、体の滑りがなくなり、止まると自然に目が開いた。
そこにはなんと、・・・白銀色に広がる、
まるで真っ白な雪を思わせるような、綺麗なホワイトパンツが
無かった。
こ、これはスカートの真下についたと思っていたのだが
力が強すぎたようだ、彼女の股の間から頭と顔が飛び出してしまった。
俺は、この出来事に驚愕し、うろたえてしまい、放心してしまった。
このタイミングを見計らったかのように、彼女の顔が下を向いていた。
俺は、靡くスカートのあいだから、見上げるように、彼女と目が合った。
「ど、どうも・・・」
突拍子にでた言葉に、彼女は返答もなく、
赤く染まった顔だけが見え、
口はパクパクと金魚のように開け閉めしていた。
あは、俺は何をやってんだ?
さっき人の人格がなんたらと考えていたのに・・・
今更、自分の行動を自覚した途端。
「きゃゃゃゃゃああぁぁぁぁぁぁあああ」
彼女の叫び声と共に、視界が暗くなり、顔に生暖かくて、
柔らかい感触を感じ、顔全体を包み込む、
大きな柔らかい物体に口を圧迫され息ができずに唸ってたら、
暗闇の中から彼女の声が聞こえる。
「きゃ、きゃっ!ダ、ダメ!そこ、う、動かしちゃあっ!あぁっ!」
彼女の甲高い声が耳に入りながら、この圧迫感から、
逃れるため動くが全く動けず、
時折彼女の喘ぎらしきものも聞こえながら、
俺はまた意識を失ってしまった。