#22 迷いの遺跡
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「運の悪すぎる俺が全てガチャで決まる異世界へ転生して
しまったのは何かの手違いだといいのだが……」をどうぞ!
サールズ「……一体全体どういうことかわからないが……とりあえず
足を動かして移動するぞ……これでうまくいけばよいが……」
俺「ですね……それと、無線機の方はまだ直りませんか?」
サールズ「ああ、ずっとこの調子だよ……」
そう言ってサールズさんは無線機を俺の方に向ける。
無線機からはずっと"ビィービィー"という機械音が響いていた。
そしてさらに迷うこと数分……これまで頼りにしていたたいまつの数も
完全にごちゃごちゃになり始めてしまった……
俺「たいまつの数までわからなくなった……」
俺が諦めるような感じでぽつりと言う。サールズさんの何か掛け声があるかと
思ったが、対して反応はなかった……それだけサールズさんですらお手上げの
状況だということだろう……この遺跡、そうとうやばいんじゃないか?
お互い会話がないままひたすらに足を動かし続ける。
まるで出口のない迷路をひたすらに解いているような感じだ……
いや、もしかしたらこの迷路に出口は存在しないのかもしれない……
そう諦めムードが俺の中で芽生えていたそのとき、サールズさんが声を上げる。
サールズ「おっ!やっと広いところへ出ることができた!」
サールズさんの言う通り、周りを見回すとこの遺跡に入って少ししたところに
あった"広いところ"へ戻ってくることができた。
俺「ということはこの奥に続いている道を戻れば脱出できそうですね!」
サールズ「ああ、その通りだ……よしっ、先を急ぐぞ!」
脱出の希望が見えたおかげか俺たちの足取りをとても軽いものになった。
しかし数分後……俺たちの夢は打ち砕かれるのであった……
俺「くそっ……なんでさっきの広いところに出てきたんだよ!」
サールズ「……わからない……本当にこの遺跡の構造がわからない……」
途中まではマーフィさんたちに渡すようにしていたマップを見ながら
進んでいったがこの遺跡内では"マップ"というものが通用しないらしい……
俺「サールズさん……思ったんですがここってたまにゲームなどの
隠しダンジョン的なところじゃないですか?」
サールズ「隠しダンジョン?」
俺「はいそうです……これだけ移動してもなんども同じところに来るということは
何らかの力によってこの遺跡の構造は毎回変わるということです」
サールズ「なるほど……確かにその可能性もなくはないな……」
俺「はい……なのでその変わる構造の規則性をつかめば脱出への
手がかりにつながるのではないでしょうか?」
サールズ「……その考えも一理あるな……このままじゃらちが明かないし
その考えを実践してみるか!」
こうして俺の考えにのっとって遺跡構造の変化の規則性を見つける旅が始まった。
そして二時間後……これまでわかってきたことをまとめながらなんとか規則性を
見つけるのに必死の俺たちだ……
サールズ「っ!そういうことか!」
俺が考えているといきなりサールズさんが声を上げる。わかったみたいだ。
俺「サールズさん何かわかりましたか!?」
サールズ「壮太が見つけた離れた三つの規則性とこの規則性をかけ合わせれば
このようなグループでこの遺跡の構造が変わっていることがわかる!」
サールズさんは導き出した答えをわかりやすいように紙にメモっていく。
俺「……あっ!なるほど!そういうことなんですね!」
やっと俺のサールズさんの考えを理解してこれまでを振り返ってみると
確かに……という部分がたくさんあった。
俺「つまり移動していってグループを割り出してそこから
進んでいくことによってこの遺跡から脱出することができるんですね!」
サールズ「ああ、そういうことだ!そうとわかったら早速行くぞ!」
俺「はい!」
完全に俺たちの中に脱出の光が見えて足取りは一層軽いものへと変わっていった。
数分後……サールズさんが説明してくれた通りのグループで今のところ
部屋が変わっていっている……つまり俺たちの仮説が正しいことを表している。
そしてさっき訪れた広いところに出た。立てていた計画にも当てはまっている。
そのことを確かめることができた俺たちは無言でお互いを見てうなずく。
やっとこれで戻ることができる!
さらに進んでいくとこの遺跡に入った直後の景色が見えてきた。
それと同時に奥に光っているところが見える。おそらく外からの光が入っている
ということだろう……やっと脱出だ!
その祝福を祝うかのように急に無線機の声がはっきり聞こえるようになった。
サールズさんが声を発しようとした瞬間、無線機からはマーフィさんたちの
会話が聞こえ始めた……俺たちは耳を澄ます。
?「昨日から脱出できていなよな?」
?「はい、昨晩からずっとおりますがいまだに脱出していません」
?「それはよかった……私たちが作った遺跡にまんまと騙されやがっていい気味だ」
?「ですね。この状況を人に見られるとまずいので早く戻りましょう」
?「そうだな……」
こちら側の無線機がオフになっていることを確認して俺たちは顔を見合わせる……
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




