#15 ボスオーガ再び!
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「運の悪すぎる俺が全てガチャで決まる異世界へ転生して
しまったのは何かの手違いだといいのだが……」をどうぞ!
俺が攻撃を食らうとすぐにサールズさんがヒールで回復をしてくれた。
なんとか自分で立てるほどの体力に戻ったとき俺はステータス画面を表示させる。
俺「えっ、サールズさんが何回か回復をしてくれたのに残りは最大の二分の一」
サールズ「……これまでのオーガの攻撃はこれまで強力じゃなかったのにな……」
そしてサールズさんの助けもあってなんとかオーガたちを倒すことができた。
俺「……あのサールズさん今の攻撃、もしかしたらなんですけど……
クリティカルヒットってやつじゃないですか?」
サールズ「……いわれてみれば確かにこれまでの攻撃ではあそこまで減って
いなかったし、それに攻撃方法も変わっていなかったからな……
クリティカルヒットがたまたま当たったと考えてもいいな」
俺「たまたまというより必然の方がしっくりくる気がします……」
サールズ「ん?どういうことだ?」
俺「そのまんまですよ。ほら、俺のステータスの"運"だけマイナスと
なっているのは知っていますよね。つまりそういうことですよ」
サールズ「なるほど、でもこれまで攻撃を何度か食らっていたが全部
クリティカルヒットにはなっていなかったような気がするけどな……」
俺「おそらくクリティカルヒットの攻撃が発生しない敵あるいは
そもそもでそこの部分だけ運が良くてクリティカルヒットにならなかった
感じではないかと思いますよ」
サールズ「なるほど……これからは敵の攻撃にも気を付けないとな……」
俺「ですね……」
運が悪いだけでここまで慎重にならないといけないなんて……
サールズ「まあここでとどまっていては仕方がない。このまま進むぞ」
そう言って俺たちはどんどんと森の奥へと進んでいく。
道中、現れるオーガを倒しながら森の一番奥まで進むと見たことある景色が。
俺「あっ……あいつじゃないですか?」
俺たちは姿勢を低くしながら見つからないように小さな声で会話する。
サールズ「ああ、そのようだな……もしかして飯を食っているのか?」
確かにサールズさんの言う通り、何かを食べているような動きだ。
サールズ「俺の"サンダー"で奇襲攻撃を仕掛けてそれから戦闘開始だ」
そう言ってサールズさんは新しく習得した呪文"サンダー"を唱える。
飯を食っているボスオーガに何発か雷が命中してその悲鳴が聞こえる。
俺「召喚:ソード!召喚:ソード」
俺は剣を召喚する呪文を二連続で唱えて両手剣でオーガに立ち向かう。
切り付けると再びオーガの悲鳴が聞こえる。
その悲鳴の声が大きいせいで俺たちは耳をふさいでしまった。
サールズ「まずい攻撃が来る……!」
サールズさんがそう言ったのとほぼ同時にオーガからの攻撃が来た。
もちろん避けることができず、俺たちはダメージを食らう。
不幸中の幸いというべきか、俺に対する攻撃はクリティカルヒットではなかった。
ひとまずそのことに安堵しながら俺たちはヒールを唱えて体力を回復させる。
サールズ「サンダー!!」
彼のサンダーの攻撃に続いて俺も召喚した剣を使い切り付ける。
前回よりも確かにダメージを与えれてはいるものの、それでも呪文の数がない……
サールズ「また攻撃が来るぞ!」
俺「はい!わかりました!」
さっきのオーガの会心の一撃があったからサールズさんは攻撃がある度に
声かけをしてくれている。心強い味方だ。
サールズ「くそっ……全然倒れる気配がしないな……」
俺「まだまだですよ!」
俺はそう言って剣を豪快に振り回しながらオーガへ直進していく。
しかし、その瞬間握っていた剣が突然消えてしまった。
俺「えっ……なんで……うっ」
急に止まることができずオーガがいる目の前で転んでしまう俺。
サールズ「壮太!」
サールズさんの呼ぶ声がする俺は前を見た……その瞬間、激しい痛みに襲われた。
サールズ「間に合え……ヒール!ヒール!ヒール!」
どこか遠くでサールズさんの"ヒール"を連呼する声が聞こえる……
俺はそのまま意識を失った……
次に目を覚ました時には、知らない天井が見えた……
起き上がろうとすると全身に痛みが走る。
サールズ「……はっ!やっと起きたか……よかった……」
周りを見渡すとサールズさん以外にも白衣を来た人とその他冒険者がいた。
俺「えっ……えっと、あれからどんなことがあったんですか?」
俺が恐る恐る質問するとサールズさんが答える。
サールズ「ボスオーガと戦っていたときに転んだところまで覚えているか?」
俺「はい、でもそこから記憶がありません」
サールズ「だよな……その後に、オーガに攻撃されたのがクリティカルヒットと
なってしまって……それで体力が0になったのだろう」
俺「えっ、でも俺生きていますよ!」
サールズ「ああ、それは俺も思ったことだが……それで別のクエストを行っていた
こちらの冒険者たちに助けてもらったんだ」
俺「そうなんですね……ありがとうございます」
お辞儀もできないこの体で精一杯のお礼を伝える。
冒険者「いえいえ、当たり前のことをしただけですよ」
読んでいただきありがとうございました!
コメント(感想)をくださるとうれしいです!
それでは次回お会いしましょう!アオでした~!