#13 巻物
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「運の悪すぎる俺が全てガチャで決まる異世界へ転生して
しまったのは何かの手違いだといいのだが……」をどうぞ!
町へ戻ったときの時刻はすでに、19時を回っていた。
サールズ「とりあえず、受付で手続きをしてまた後日クエストを受けよう」
俺「そうですね!はぁ~……もう少し技のバリエーションが欲しい……」
そんなことを嘆きながら俺は手続きをサールズさんに任せて自分の部屋へ向かう。
俺「……疲れたぁ~……まさか初めてのクエストで失敗となるなんてな……」
独り言をつぶやきながら俺はベッドにダイブする。
……いつの間にか寝てしまっていたようだ……とっさに体を起こして時間を見る。
現在時刻は21時過ぎ……やばい、さすがに寝すぎたようだ……
俺は慌ててドアを開けるが廊下には誰もいない。
しかもこういうときに限ってサールズさんの部屋番号を覚えていない……
どうしよう……と思いヒントになりそうかわからないが、腕時計を見ることに。
するとメニュー画面の右上部に手紙のアイコンが光っているのが見えた。
もしや……と思い早速そのアイコンをタップする。すると画面が切り替わった。
サールズ【メッセージ機能があったから使ってみることにした。
一度、壮太の部屋に言ったものの返事がなかったのでそのまま自分の
部屋に戻った。夕食はこの後済ませるつもりだ。もし間に合ったら
食堂に来てくれ。間に合わなかったら明日の朝7時に起こしに行く】
サールズさんからこのメッセージが送信された時間が20時手前だった。
さすがに1時間も食堂に滞在していることはないだろうと考えた俺は返事を送る。
俺【つい眠ってしまったから今見た……了解、おやすみなさい】
ろくにこれまでメッセージを使ったことがなかった俺にとってこの文章を送る
ためにかれこれ10分くらいは悩んだと思う。
メッセージを送ったものの何かをしているのかすぐに既読にならなかった。
俺はメッセージ画面を閉じて部屋を出る。行く先は食堂だ。
21時を超えてもこの宿の食堂は客の途絶えを見せないようだ。
カウンター席を選んで俺は座ったが、周りには様々な冒険者がいた。
冒険者の他にも、商人を行っている人もいる様子だ。
みんなこの世界でも様々な職業になっているんだなと思いながら食事をとる。
ここ数日はサールズさんと食べてたこともあって久しぶりに一人でご飯を食べる。
さらに周りの話し声もあることによってなぜか少しだけ孤独を感じた気がした。
食事を終えた俺は、すぐに自分の部屋に戻る。
明日の準備をしてすぐに出かけられるようにして俺はベッドにもぐった。
そして疲れがたまっていたのかすぐに眠ることができた……
翌日、俺は何もない環境で起きることができた。異世界に来てから生活リズムが
よくなったのかこういうことが多くなってきた。
そして、昨日の夜準備をしていたこともあって余裕がある状況で7時を迎えた。
そのタイミングでドアをたたく音が聞こえる。
俺がすぐにドアのへ向かい開ける。もちろん、サールズさんがそこにはいた。
サールズ「おはよう、メッセージの返信ありがとう。今日の目的は
第一として技を習得することができる"巻物"を買うことだ。」
俺「おはようございます。ですね!それでお互いに強化をしましょう!」
俺の言葉にサールズさんがうなずいて話を続ける。
サールズ「この町には大きな道具屋が合計3か所ほどある。小さいところも
含めるともっと数があるのだが、なんせ巻物は貴重なため小さいところ
には売っていない可能性があるらしい。だからこの3か所を回るぞ」
俺「はい!わかりました!」
話し合いを終えた俺たちはいったん、食堂へ向かう。
7時台だというのに冒険者の人たちはかなりたくさんいた。
朝早くから出発冒険者も多いため今の時間帯が一番少ないそうだ。
そして朝食を終えた俺たちは、ギルドの酒場を出てそのまま町を移動する。
サールズ「さて、ここが一店舗目だ。巻物によって習得できる技が違うのは
言った通りだが強い技がどこの店にあるかまではわからない。
だからこうやって一店舗ずつ回る必要があるのだ」
俺「なるほど!早く技の習得がしたいです!」
そう話ながらそのまま道具屋に入っていく。
大きな道具屋にしては人はあまりいない様子だった……とは言っても現在時刻は
9時にもなっていないため当たり前っちゃあ当たり前なのかもしれない。
サールズ「長旅では朝早くから準備するから冒険者が少ないのかもしれないな」
俺が思っていることを悟ったのかサールズさんが付け加えをする。
サールズ「これがお目当てのものだ。」
そう言い巻物を指さす。まさに巻物だ。それ以外の感想が出てこない。
サールズ「えっと……ここの部分が基本呪文や技を習得できる巻物か……」
俺「サールズさんが習得しているヒールやファイアなどもありますよ!」
サールズ「なるほど、つまり俺が今まで習得してきた技や呪文などは
全て基本という形になるのか……まだまだこれからだな!」
なぜか変にやる気に満ち溢れたサールズさんを横に俺は巻物を見る。
"ブリザード"や"サンダー"などなど……
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!