#12 ボス:オーガ戦
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「運の悪すぎる俺が全てガチャで決まる異世界へ転生して
しまったのは何かの手違いだといいのだが……」をどうぞ!
途中、何度もオーガと戦いながら奥へ奥へと進んでいく。
サールズ「ん?オーガが何かをドロップしたみたいだ……」
サールズさんはそう言いながらオーガが倒されたところに近づいて拾う。
サールズ「おっ!どうやらオーガが持っていたこん棒のようだ」
そう言って別に武器を変えるわけでもなく彼は奥へ進んでいく……
俺は"なんとなく"でオーガのモンスター図鑑を開いた。そこには
【No.5 オーガ
緑色の見た目をした怪物。普段は森の中で仲間たちと過ごしているが
たまに町の方へ来て悪さを行う
獲得経験値:40~63 ドロップアイテム:こん棒(5%)】
まさかの5%の確率でドロップするアイテムをサールズさんは
いとも簡単に手に入れるなんて……尊敬と少しの嫉妬を抱えながら着いて行く。
俺「オーガの森なだけあってオーガ以外の敵が見当たりませんね」
サールズ「ああ……まあ、オーガは集団で生活するから当たり前だけどな」
俺「別に危害を加えられていないのになんでオーガ討伐を頼んだのでしょうか?」
サールズさんは少し考えて俺に目線を合わせる。
サールズ「俺が依頼者じゃないからわからないが、オーガが落とす
素材で装備を作りたいんじゃないか?ほら報酬にも書いてあったし」
サールズさんの話を聞いて"なるほど!"と思った俺はそのまま進んでいく。
少し進むと森の中でも木々が生えていない少し広いところに出た。
俺「ここが森の奥地ですか……案外緑が生い茂っていますね」
サールズ「だな……ここだけ日が当たるのも不思議だが……」
そう話しながら回りを探索しているとどこからか地響きが聞こえる……
サールズ「何が来てもいいように戦闘準備だけはしっかりな」
俺「はい!」
とは言っても準備をすることができないのだが……
そして地響きがだんだんと大きくなり黒い影が見えた瞬間
サールズ「ファイア!」
モンスターであろうものに対して奇襲攻撃を行うサールズさん。
そして少しひるんだもののそいつは俺たちに気がついて咆哮をした。
耳をふさいで今度は俺たちがひるんでしまった……
そのすきに緑色の大きな怪物……オーガのボスは俺たちに攻撃をしてきた。
大きなこん棒で俺たちは木に打ち付けられた……
俺「いっ……たっ……」
ステータス画面をとっさに見た俺は血の気が引いたことがわかった。
今の攻撃でレベル20の俺たちでも最大体力の4分の3を受けていることがわかった。
サールズさんの方を見ると俺と同じことを思ったらしくヒールを唱え始める。
サールズ「ヒール!ヒール!」
彼自身の体力を回復させた後は俺の体力も回復させてくれた。
俺「ありがとうございます!……さっきの攻撃やばいですね……」
サールズ「ああ……体力に気をかけながら戦っていこう……」
俺たちは攻撃重視から体力重視に戦略を変えて挑む。
サールズ「ファイア!ファイア!」
サールズさんはひたすらに"ファイア"を連発して攻撃をしていく一方で
俺はずっと殴り続けている……くそっ……これじゃいつまで経っても倒せない……
そんなことを思いながらもどうすることもできないため俺はひたすらに殴る……
ガチャの結果でここまで戦いに支障が出てしまうなんて……
自分の運の弱さを憎みながらもちらりとサールズさんの方を見る。
サールズさんはあれからずっとファイアを連発していたがとうとう魔力の方も
底がついたようで俺と同じ近距離攻撃に変えていた。
サールズ「……やむを得ないがもう数分して倒せなかったら今回はあきらめよう」
サールズさんは悔しさをかみしめながら俺に言う。
俺「えっ!?……なっ、なんでですか!?」
サールズ「壮太もわかっているだろう……攻撃のバリエーションが少なすぎる……
そのせいで殴る以外の物理攻撃の手段がないんだ……」
俺「……わかりました。ですが次は絶対に討伐しますよ!」
サールズ「ああ、そうしよう……じゃあ離脱するぞ!」
彼はそう言って力強くオーガのボスを殴りつけ来た道を走って戻り始める。
俺もそれに続くような形でサールズさんを追いかける。
戦っていた相手がいきなり逃げたことに困惑していたのかオーガは少し経ってから
俺たちは追いかけ始めてきた……そんな中、全速力で逃げる俺たち……
あっという間に森を抜けて森の目の前で座り込んでいた……
さっきまでの地響きは聞こえなくなっていた……よかった……逃げ切れた……
全速力で走ったため完全にバテた俺たちはその場に座り込んだ……
数分後、体力を回復させた俺たちはギルドの酒場がある町へ戻り始める。
俺「攻撃技のバリエーションを増やすといってもどうやって増やすんですか?」
レベル20まで上げたのにも関わらず全くと言っていいほど技を習得しなかった。
そのため、俺は今後一生技の習得が不可能ではないかと思ってしまった。
サールズ「……調べたらアイテムに"巻物"というものがあるらしくて
それを読むことによって技の習得が可能だそうだ」
俺「へぇ~……そんな便利なものがあるんですね!」
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!