#1 異世界へ
皆さん、こんにちは!アオです!
今回から新しい連載ものがスタートします!
タイトルは見ての通り異世界転生のジャンルはおなじみの
めちゃくちゃ長いタイトルとなっています!
それでは「運の悪すぎる俺が全てガチャで決まる異世界へ転生して
しまったのは何かの手違いだといいのだが……」をどうぞ!
突然だが、俺は運がとても悪い……理不尽なくらい悪い……
大学一年生の俺、西尾壮太は昔から周りの人となじむことができず
一人のときの方が多かった……それゆえにオンラインゲームに熱中していた。
オンラインゲームは"クリティカルヒット"と呼ばれる通常よりも敵に与える
ダメージが多い運要素があるの。装備によってはクリティカルヒット率を
上げることができるものがあるのだがそれを装備して合計50%つまり
二分の一にまで上がったのにも関わらず5回連続でクリティカルヒットが
出ないのはざらにあった。しかしこれはまだ序の口だ……
幼稚園に通っていた時は、週一回のペースで鳥の糞が頭に直撃……
毎週毎週、直撃するため両親も"はいはい、またいつものことね"と
笑いながら帽子を洗ってくれていた……
これだけならまだちょっと運が悪いくらいの話に聞こえるが
俺の運の悪さはこれだけではない……
俺がまだ小学生のとき、おばあちゃんが亡くなった……俺が赤ちゃんの頃から
ずっとかわいがってもらっていたため小学生のときでもかなりショックだった。
しかも、死因は癌……発見したときには手術しても助からない状態だったらしい。
そして俺が中学生に上がる直後、今度はおじいちゃんまでも亡くなった……
病死ではなく通り魔に殺害された……
そしてさらにその一年後には、父さんが他界……
父さんは大手企業に勤めていたが、勤めていたビルで大規模な爆破……
しかし、その犯人は完全犯罪を行ったのか、いまだに逮捕されていない……
次々と身内が亡くなっていくため俺の精神状態は不安定だった……
そのため、高校で一度問題行動を起こして停学を食らったことさえあった。
だから今の俺には友達が少ない……いや、いないの方が正しいか……
そんな俺だが、オンラインゲームに沼るきっかけとなったのは高一の冬。
当時、俺はずっと高性能なパソコンがほしかった……その時に持っていた
パソコンはスペックがだいぶ低かったためろくにゲームなんかできない。
そんなことを言っていたクリスマスだった。
母さんが、クリスマスプレゼントだと言ってくれたパソコン……
当時のスペックでは最高のものだった。高校生にもなった俺だったが
母さんのその優しさに泣きながらお礼を言ったことはよく覚えている。
それからというもの、高性能のスペックに毎日"すげ~"と言いながら
パソコンをいじっていた。そしてパソコンをもらってから一か月後……
俺はとあるオンラインゲームを広告で見つけたのだ。
一目見て、やってみたいと思った俺は無料ダウンロードを行い早速
ゲームを開始した。その日が全ての始まりだ。
イベントでしか入手できないレアアイテムはもちろん
普通にプレイしていて入る通常のアイテムでさえ、手に入れることが
できないほど運が悪いことがわかったのだ……
そんなこんなで今に至るということだ……
大学からの帰り道、俺は一人でいつも通り早足で家に帰ろうとしていた。
しかし、タイミングが悪いことに歩行者信号が点滅しだした。
まずいと思った俺は、早足から走りに切り替え横断歩道を渡ろうとした。
すると、曲がってきたトラックに衝突した……
次の瞬間、すさまじい痛みが全身を襲う……
俺「うっ……誰か……たっ……たす……」
しかし俺の叫びもむなしく誰も俺を助けようとはしなかった……
俺(ああ、俺死ぬんだな……短い人生だったな……
母さんにこれまでのお礼言えずに死ぬなんて……親不孝者だよな……
許してくれ……)
友達こそ、いなかった俺の唯一の心の支えだった家族にそう思う……
俺(ん?目が開くぞ……もしかして俺は助かったのか!?)
俺はだるいような重いような体を起こして周りを見渡す。
するとそこには、現実世界にはないような神秘的な空間が広がっていた。
?「ようこそ、西尾さん」
俺「えっ、ここはどこでなぜあんたは俺のことを知っている?」
ラブェル「ここはあなたが生きていた世界"現実世界"とあの世である
"異世界"をつなぐ橋のような機能をしているところです。
名前はありません。そして、私はラブェルと申します。
私はここの管理者のような者です」
俺「はっ……はぁ~……」
あまりにも現実離れしたこの世界に俺は戸惑いがあった。
ラブェル「"現実世界"で亡くなった者の大半はここに来ます。
ここで人生総合値を判断してそれに応じた能力を付けます。
そのつけた能力を扱いながら"異世界"へ行ってもらいます」
俺「えっと……つまり俺が生きていた"現実世界"での総合で
"異世界"での生活がどうなるか左右されるってことか?」
ラブェル「その解釈で間違いありません。それでは早速ですがあなたの
人生総合値を計測させていただきます」
そう言ってラブェルは、俺の体を見つめる。
ラブェル「計測結果……C判定。よって能力はありません」
俺「えっ、ないの。一つくらいないの!?」
あまりの驚きの結果に俺はそう言って反抗する。
ラブェル「はい、C判定なのでありません」
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!