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魔法少女杯争奪戦  作者: finalphase
第1章 覇権争い
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第7話 冷酷な悪魔

道端で理恵が毒づく。「ちっ、どいつもこいつも。あの和樹って男と、真由っていう名のブス、早くいなくなっちゃえば良いのに。でも、私がそれ以上にムカついてるのは嘉穂だよ。ただでさえ何もできない能なしな癖に、私のことを裏切りやがって、しかもまだ生きてるみたいだし、あんなにいじめてやったのに。嘉穂超うざくない、好美?」

心の中で「一番うざいのはお前だわ」と思いながらも、冷静に言葉を返す。

「私もそう思う。あんな奴早く死んじゃえば良いのに」

死んじゃえば良いのに…酷い言葉だと自分でも思う。心の中が人間の中の嫌な部分、負の感情で溢れかえる。

「てか理恵、お前は何様なんだ。いくら才能があるからって調子に乗んな。傲慢で攻撃的で性格の悪いブスが。お前こそ死ね。」

好美は脳内で悪口を連発しながらも装った笑顔で皆に言った。

「あんな女は、とっとと処分しちゃいましょ。」

他のメンバーも彼女に賛成した。かくして、嘉穂を潰すための壮絶ないじめの始まりが幕を開けた。理恵たちは下校中の彼女を付け狙った。突然目の前に現れた理恵たちを目の前にして嘉穂はたまらず後退りした。理恵が彼女の胸ぐらを強く掴んで持ち上げる。

「てめぇ、この前あんな目に合わせてやったのに、まだ生きてやがるのか。今度こそぶっつぶしてやるよ。好美」

好美が腕を空中に挙げる。外の世界とは隔離された空間が作られる。このフィールド内で起こっていることは外の人間には決して見えない。早速、元仲間たちの暴行が始まった。好美と天音と唯の3人が嘉穂を押さえつけ、理恵が彼女の頬を思いっきり平手打ちした。服を脱がせて、殴ったり蹴ったりを執拗に繰り返した。

「ちょっ、やめてよ。お願いだから許して。もう殺してください。」

泣きながら懇願する彼女の顔を理恵が踏みつけた。

「うるせぇよ。虫けらが。お前には死ぬよりも苦しんでもらわないと。私を裏切ったらどうなるか思い知らせてあげる。」

その時、何者かによってフィールドが破壊された。理恵たちが驚いて外を見る。

「弱い者の見方、西園寺和樹のお出ましだぜ。俺が来たからにはもう安心だ、悪い奴を退治してやるからとっとと逃げな。」

「ちっ、またお前か。邪魔しやがって。今回はこの辺にしといてやる。」

理恵は悔しそうにそう言うと、好美たちを引き連れて思いのほかあっさり身を引いた。

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