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幻想奇譚

夏氷

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

多分、現地行ってる方じゃないと伝わらない。

行って見ても、多分繋がりは見えてこない。

そんなお話です。


書いてた自分が( '-' )こんな顔になったので。

先日、暑さにかまけて御礼参りが全く出来なかった事を鑑みて、本日は御礼参りの予定がぎっちりと詰められております。真夏日のお供として、日焼け止めと日傘を常備し、ふらりと神仏を廻る予定で御座います。

全てを焼き払う、炎天の恵みに酔いながら、ふらりと巡礼を開始していると、あるものを発見致しました。

炎天下の日元で、氷像の展覧会が開催されております。等間隔に並べられた幾つかの氷像。ネームプレートととしてでしょうか? 下にナンバリングかなされております。しかしこの真夏日、そう長く形を保つ事は難しく、多くの物は表面をとろかして、蜜を滴らせるばかり。時折間近で転がっている氷塊は、恐らく元を辿れば体の一部分だったものでしょう。真夏日だからこその諸行無常。

そんな中でも唯一形状の分かりそうな物が幾つか。熱帯魚、牡牛、鳥類。熱帯魚は南国の海をゆるりと揺蕩う様に、牡牛は突進する様に、鳥類は飛翔して急降下する様に、様々な動きあるお姿が展示されております。

お顔は見る事は出来ません。けれどもその特徴的な形状が、動きが、例え表面が変わっても、そこに存在していた事を示しておいでです。大元はきっと細部まで形作られた精巧な作品だったのでしょう。

でも、それでも、透き通る様な硝子の繊細さは、常にそこにあるのです。 氷が水に近づく程に、圧倒的透明度を伴って、光が通過してゆきます。そうして作られた飴ガラスの向こう側。歪められた色彩の有り様こそが、今のこの作品の良さなのだと思うのです。

生粋の、ありのままに見える世界だけが美しいとは、私は思いません。こうして何かを通して世界を見る事も、十二分に美しいと思うのです。

飲み物に氷を落とした時の、あの景色。爽涼感が心地よく感じる様に、今も十二分に味わい深い。

――決まったかい? この中で一番の気に入りは。

――いいえ、どれもとても美しいもの。全て平等に美しく、尊いもので御座います。それは貴方様と同様。どんなお姿であっても、貴方様は何時だって尊いお方で御座います。

近くにある仏院にそっと目配せをし、私は静かに黙祷致しました。只今参ります。

頑張って解読していきます。


渡は最後、とある仏院に目を向けています。

ここの仏様、ある特徴的なお姿をしてるんです。

所謂、サモトラケのニケの様な。

その姿でも、貴方様は十二分に尊い。

他の仏様と比べる必要なんかない。


そして展覧会された、とろけて形の崩れた氷像達。

元の精巧さが売りでしたが、それがとろけて崩れても、その透き通る様な様は美しい。

それは並べられた氷像どれもが持つ特徴であり、優劣を付けるものでは無い。例え崩れても、溶けても、完成されていても、そのどれもが美しい。一種の天上天下唯我独尊です。


故、この物語が言いたいのは、例え姿が変わっても、貴方は尊いもの。

沢山ある中でどれが特別というのはなく、そのどれもが大切、ということです。


巡礼ということで、仏教用語、観点をちまちま入れて起きました。



ちなみに私が『解読』という言葉を使う理由。

数ある解釈の中の一つだと思っているからです。


読んでいく最中、様々な解釈が、考察が出てくると思います。

私が述べた解釈と違うこともあると思います。

でも読者様が考えた解釈、考察こそが正解であると思ってます。

一応作者ですが、解読の内容はメインではなく、サブにしていただけると嬉しいです。


こんな話もおいおい書きたいですね。

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