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「小説」
詩:NAO
絵:ししゃも
誰にでも小説になる様な
人生のひとコマがあるはず
人生と言うヤツは
時々
自分ではどうしようもない事や
誰にも助けを
求められない事を
押し付けてくる
それをどこかの偉い人は
「試練だ」とか
ナントカ言って
生きている理由や
生きている意味を
説いているけど
「生きる理由」なんていらない
生まれてきたから
生きているだけ
「生きる意味」なんていらない
ただ生きるだけ
命のある限りは
人生は辛い事の連続
生きる事に疲れ
それでも
死ぬ事は恐ろしい
だから
生きる
ただそれだけ
ご立派なご意見も
この世に生まれて来た事を
恨む事でさえ
時には面倒臭いから
生まれたからには
生きてやるだけ
誰もが
幸せになれると説くのなら
今よりもずっと
幸せになれるはず
ハッピーエンドを
見逃すわけには
いかないわ
人生という名の物語を
読み終えるまでは
終われない
今はまだつらくても
いつか笑って
話せる日が来るって
どっかの偉い人も
言っているから
誰にでも
小説になる様な
人生のひとコマがあるはず
どんな物語が待っているのか
読み終わるまでは
終われない
だから
最後の一文字まで生きてやる
2024年 第45号掲載(特別寄稿)
2025年 芸術祭出展




