3.男性の正体
題名が合わない可能性がありますがご了承ください。
ラニットラートは泣き疲れて、その体勢のまま眠ってしまった。
「やあ!タンザナイト。どうしてこんなことになっているのかな?人間が姫を追いつめたのかなぁ?」
金色の髪を持ちアメジストのような紫色の瞳を持った、タンザナイトと呼ばれた黒髪で深海の深い青のような色の瞳を持った男性と正反対の印象を持つ男性がにやりと笑みを浮かべながら、いきなり現れた。
何の接点のなさそうな二人だが知り合いだった
「シトリンか。お前が来るということは夜明けが近いのか。その質問を答えるとお前はなにをやらかすかわからんから答えない。でも大体は見ていたんだろ?」
黒髪の男性は淡々と答え、少し口角をあげた。
「まあね。許せないんだよね~、僕。僕たちの姫を傷つけた人たちを、ね?君もそうでしょ、タンザナイト?」
「…まあな」
シトリンと呼ばれた男は笑いかけた。だが一度も目は笑うことはなかった。
「シトリン、この国のやつらにもう加護を与えないでいいな?姫を傷つけたんだから、当然だよな?」
「うん、そうだね。魔法道具も使えていた人も少ないけど魔法も使えなくなるし、天災も何度か起きるだろうね。何しろ精霊や僕たち神も怒らせてしまったからねぇ…相応の罰になると思うよ?」
「決まりだな」
二人は口角をあげた。
「俺はそろそろ神獣の姿に戻るがお前はどうする?」
「僕も神獣の姿に戻ろうかな?少しは、寝ている姫を温めることもできるだろうしね?」
「…そうか」
そう言った後、二人の光に包まれ、黒髪の男がいた場所には白銀の狼が、金色の髪の男がいたところに白金色の虎がいた。2匹はラニットラートのそばで丸まり、彼女が起きるまで見守った。
◆◇◆◇◆◇◆◇
少し時は遡り、婚約披露パーティーの会場である王城
婚約披露パーティーが始まる10時が刻一刻と迫ってくるにつれて、続々と着飾った老若男女が王城に入っていく。ユノア・キーフ・ノルディーも王都ではやっている、ドレスや装飾品で着飾り、王族の控室である場所に、父と母と一緒に来ていた。
「可愛いな、ユノアは。いつも可愛いが今日はいつも以上に可愛いぞ。」
「ありがとう。ハウゼン。」
「仲が良くて何よりだ。」
「そうですわね、陛下。
あの気味の悪い髪と瞳を持った、ラニットラートを王家に嫁がせずに済んで良かったですわ。」
「そうだな。あいつじゃなくてよかったな。ふっ…でももう会うことはないだろうな。」
「ふふふ…そうですわね。」
そう言い、部屋が和み、皆が笑顔になったとき、コンコンという、ドアをノックする音が聞こえた。
「はいれ」
と陛下が声をかける。
すると侍女がそろそろご入場していただく時間ですと言いながら入ってきた。
「いくか」
と陛下が言うと、
「「「そうですね(わね)」」」
声をそろえていった。
「みんなにユノアの可愛い姿を見せたくないな。」
「まぁ、殿下は本当にユノアが好きなのですね。嬉しいですわ。私の娘が殿下の寵愛を得られて嬉しいですわ。」
「私今とても幸せです。お母様」
「我が息子の婚約披露パーティーを開始する」
そう皇帝が声をかけた時、皇国一高い展望台の辺りが眩い光に包まれた。
何?どうしたのかしら?と、困惑の声が上がる。
「神様が私たちの婚約を祝福しているんですわ。」
と、ユノアは胸を張ってそういった。
「そ、そうですわ。私の娘たちを祝福してくださってるんですわ。」
皇后もそう言った。
「そ、そうですわね」など納得の声が上がる。
皇帝は兵たちにこの光の正体が何なのか突きとめるようにと指示を出した。
◆◇◆◇◆◇◆◇
兵たちが皇国一高い展望台のあったと思われる場所に来ていた。兵たちは口をそろえてこう言った。
「なんだこれ」
と。なぜなら、目の前には蔦でできた宮殿のような場所が、皇国一高い展望台があった場所にあったからだ。宮殿のような場所なのに、入り口は見つからない。どこからも入れない。そして極めつけは、火が効かないことだ。焦げ目ができたとしてもすぐに生え変わり修復される。どうもしようがないのだ。
兵の団長は陛下にどう報告しようか迷っていた。
蔦の様なものでできた宮殿の様なものがあった。としか言えないからだ。
実物を見ていない陛下は信じないと思われるし、どうすればいいのか本当に迷っていた。
しかも、魔法に詳しいものはこの国はいない。だから正確な判断もできない。団長は焦っていた。藁にも縋るような勢いで、魔術師と名乗るものに、聞いたり、城下町などで聞き込みなどをしても、有用な情報は得られなかった。自棄になり、酒場に来ていた。
「おい、聞いたか?婚約パーティーの日、来ていなかった貴族様がいたんだってよ。その貴族様が皇国一高い展望台に来ていたのを見たってやつがいたんだってよ。」「陛下が呼んだんだろ?みんな来るのが常識ってやつじゃないのか?」「俺もそう思ったんだがよ。それが妹に婚約者を取られたって人だったとか。その婚約者がまさかのまさか、皇太子殿下だって噂があるんだよー面白いだろー?」「ただのがせねたじゃないのか?」
「それはわからんわ」笑い声が酒場に響く。
皇国一高い展望台だって…?その後令嬢は無事なんだろうか…
報告書をどうしようか迷っていたが分かったことをすべて報告しようと心に決めた。
題名があってないかもしれないですが、ご了承ください。
文がうまくないのでわかりにくい部分があったかもしれません。すみませんでした。
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