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4:この国は治療以外の目的で入国する際3回の入国審査を受けることになっている。


サラダうどん……初めて食べた。

美味しかったから良しだけど、

なんで小エビも入れていたのだろうか……いや、私が強がって「特にはない」と言ってしまったからか……自業自得だ。


ルーカスも、少し食べる時に嫌な顔をしただけで指摘するのは少しやめて欲しかった……


初日の夜、「銭湯に行くよ」とナツキがバスタオルや着替えの服をまとめた手提げカバンを用意して、ロビンさん、ルーカス、私を連れて、家から1番近い銭湯に来た。


あの家の風呂はあまり使いたくない、とナツキが言っていたので、何か訳ありなのだろう。

ルーカスはナツキとロビンさんと一緒に男湯に入っていったので、しばらくの間、一人に浸ることが出来る。

湯煙がもくもくと漂う中、町外れに近いこの温泉にも人は来るものだな、と少しの関心を抱いたものの、その後は何も浮かばなかったので、ひとしきり体を洗ってから湯船に浸かる。


街を半日歩いたせいか、足に電流のような物が流れる。

余程疲れていたのだろう……



「おや、見ない顔だね……」


それにしても、この国、本当にする事ない、ストレスフリー過ぎて、何をすればいいのか、分からない……


「聞こえてるかーい?」


ちょんちょんと、肩を指で刺される。

ビクッ――と、体を動かし横を見る。


茶色の長い髪で、ハッキリとした黄色い目が特徴の、笑顔がとても似合いそうな女性が浸かっていた。


「あー聞こえてるね、うんうん。見ない顔だから挨拶はしておこうかなって」

茶髪の女性はニコニコして私に話しかけてくる。

初対面でこれ程、図々しく来ているのに不思議と嫌な気分はしないのが不思議ではあったが、恐らくこの人も看護医なんだろう……


そう考えると不思議とも思わなかった。


「今日、この国にき来たの、ハチと呼ばれているわ」


「そう、ハチって言うのね…ハチって言うのは名前なの?」


「八宮という苗字からハチという」


「八宮……ねぇ……」


フムフムとうなずいては、特に深く聞いてくることはなく、この国の一般常識や、たわいもない世間話をした。

彼女と話しているとすぐに時間だ過ぎてしまっており、気づけばゆでだこの様にハチの体は、ほたっていた。


「おやおや、ここの温泉って普通の温泉より熱いからね~、まぁ次も挑戦しに来るといいよ」


早く上がり。と彼女は促し、まだいけると思っていたが、しぶしぶ温泉を離れるハチに手を振った。




女湯の、のれんを潜り外を出るとちょうどナツキ達も外に出たタイミングだったので自販機へ行き、フルーツ牛乳を購入して腰に手を当て一気飲みをして、またルーカスと一緒に会話をして家に帰った。





###




………?


ああ、そうか……見ない天井なわけだ。

私は今、家にはいないのだったな……


寝ぼけていたのか、ハチはぼんやりとベッドから起き上がりカーテンを開けるためにベッドから離れた。

太陽の光が部屋を包み込み、少しずつ、意識がはっきりし始める。


「ふぁあぁ」

小さく欠伸をすませ、眠気を取り払うとすぐにリビングへ向かう為ドアへ向かった。

二階建てのこの建物は思った以上に部屋が多く、その殆どが来客用なので、まるで旅館だな、とつくづく思う。


螺旋階段を降りてリビングへ行くと、少し気持ち悪そうなロビンさんと欠伸をし続けるナツキが見えた。

朝に弱いのか、隙あれば欠伸をして、眠たいと習慣づいた様に言葉をこぼす。

ロビンさんは何も言葉を言わず、ただただ顔を赤らしていた。


「おはよう」

とりあえず何があったとか、そういう事を聞くことはなく挨拶だけすると、ナツキもおはよ、と返して「ルーカスはまだ寝てるみたいだからおこしに行く」と廊下を出ようとしたので、「私も行く」と、ナツキの後をおった。


ルーカスの部屋は1階のロビンさんのすぐ隣で、ナツキが3回ノックしてドアを開ける。

毛布に包まり、うずくまって寝ているルーカスがいたので体を揺さぶる。

「ルーカス……朝だ……」

私はなるべく小さな声でルーカスを起こそうとした。

するとルーカスは「……ん?ママ?」と寝ぼけて手を掴み目を覚ます。


少しの時間が経ってから、ルーカスの目は大きく見開きハッと後ずさる形でベッドの淵に移動した。

子供のころなら、そういった事はのくある。

赤面したルーカスを見て、恐らく私は優しく笑っていたことだろう。


ナツキは口に手を当てて笑っている……?

いや、考え事をしているのか目は笑っていない。

きっと彼にとって必要な事なのだろう。最初にあった時からあれこれと、考えていると思う。


「いや、違うんですその……うーん、あー!!」

と、後半よく分からない事を叫んで、今にも目が回って倒れそうなルーカスを見て、テンパってるの可愛いと、思ってしまった。




###


今日も町に出かけるそうだ。

ナツキ曰く、「どうせ家の中にいてもつまらないし、外でアウトレットとかやった方が多分、そっちの方がリラックス出来る。」

まぁインドア派の人ならそれで本屋とかにでも連れていくんだけど、と付け加えた。

私は気になることがあるので、図書館に連れて行ってもらい数冊の本を借りることにした。


「始発街の成り立ち」、「看護医の基礎」、「ストレスフリーな町づくり」……等々、どれもこの国に関する本があったので、せっかくだからそういった本も借りていくことにしよう……



「ルーカスは何か借りない?」

私がルーカスの方へ見ると、ルーカスは特に目移りするものは無いようで、手を使ってひとり遊びをしていた。

ナツキはすぐ近くの椅子で、係員に冷たい目を浴びながら眠っている。


私は嘆息を漏らして、本を借りてルーカスと手を繋ぎ、ナツキをたたき起こして図書館を出た。



「ロビンさん、今頃、大丈夫かな?」

そう言えばロビンさんに必要な物は無いのだろうか、かなり具合が悪そうだったし……

ナツキはそれを聞いて特に顔色変えず


「あー、あれはほっといていいよ。自業自得だから」

と、辛辣にいっていた。本当にそれでいいのだろうか……


「借りたい本を借りれたんなら次は市場に行くか」

ナツキは1日に必要な分の食料を買うといった感じの人間で、食材は基本その日に買うことにしているようだ。


その為、食料がほとんど入ってない飲み物だらけの冷蔵庫や、業務用アイスクリームしか入っていない冷凍庫と、それにしか意味が無い使い方をされている。


「ルーカスは苦手な物はある?」


「そうですね……基本的には僕はないですね、この国にはザリガニはいないらしいですし、敢えて言うなら、以前父からいただいて食べたマロンケーキと言う上に乗った果実?が苦手と言うくらいですかね」


「あぁ、栗ね」


ナツキはその後、少し考える仕草をした後、「そう言えば」と、私の方へ向いて「()()()()()()()()何か嫌いなものある?」

と、念押しして強調して聞いてきた。


どうやら嘘を疲れた事に不満を抱いていたようだ。


「本当に、特に嫌いなものは無いんだ……ただ、食べるのを躊躇(ちゅうちょ)するというか……食べにくい、と言うんだろうか」


「苦手な食べ物って言うんだよそれ、苦手な食べ物はある?」


ナツキからツッコミを受け、なんとも言えないが苛立ちの様な物を感じた。

だが、こんな事で怒っていても仕方ない。子供じゃ無いんだから


「苦手な食べもの……ゴーヤとわさびと紫色の玉ねぎと……」


「結構あるね、食べれないもの多いのによく生きていけたわ」

遮るようにナツキは煽る。


「だから食べれない訳じゃないから!!」

と、声を響かせてナツキを睨みつける。

ルーカスは、あははと吹き出し「仲睦まじいですね」とコメントする。

まるで家族みたいだ。

と消え入りそうな声で……今も手を繋いでいる力が少し強くなるような感じがした。


ナツキに目を向けると唇に指を当てている。


「まぁ、なんとかなるかな」

と独り言を呟き、ルーカスに「じゃあ私達が、君がこの国にいる間は家族になってあげよう」

と、理解できない事を言われた。


「え?」

正直な話、唖然だ。

有り得ない話だ。私は看護医じゃない、そういった事をする立場でもないし、出来る立場でもない。

そんな私にナツキはルーカスの親代わりをしろと言っているのだ。

大丈夫か?この男……


しかし、ルーカスは違う捉え方をしたようで、「面白いジョークですね」と笑って受け流したが、ルーカスが自分からナツキに手を差し出し、ルーカスが真ん中になる形で3人手を繋いで街を歩き始めた。

最近の弟の話は無いです。

ですので、私が最近バンドメンバーに強制的に入らされた話をします。

テキトーに友人に頷いていたら、バンドメンバーに入れさせられていました。


キーボードをやるらしいですがとんでもなく難しいです

一応、小学校の頃ピアノをやっていたので多少の動きは出来ますが、かなり厳しいです。


なのでピアノを私よりやっていた弟にレッスンを付けてもらいました(真顔)


これからは「さすおと!」というパワーワードを作って行きたい

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