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「ルーミングパパと青いひげ」

作者: みふらしがゑ
掲載日:2017/09/21

これは、不思議の森に住んでいる青いおひげをはやした小人のお話です。

 小人は森の仲間から「ルーミングパパ」と呼ばれていました。ルーミングパパは、仔猫のミーシャと一緒に住んでいましたが、ミーシャはとっても気まぐれです。

 ある日こんな事を言いました。

 「ルーミングパパのおひげの色って、何だかとっても変な気がする!」

 そこでルーミングパパは、自分にあったおひげの色を捜しにでかける事にしました。

 玄関のドアを出ると、まずはこの道を右へ右へ。

 真っ先に出会ったのは、森でペンキ屋をしているリンダーパパです。

 「僕に似合うお色はないかな?」

 「それならワシにまかせておきな!」

 リンダーパパはそういうと、赤いペンキをチョン、チョンっと青いおひげにのせました。

 真っ赤なおひげのできあがり。

 太陽みたいに真っ赤なおひげ!ルーミングパパは大喜び。リンダーパパにお礼を言うと、早速おうちへ帰ったら、ミーシャは笑って言いました。

 「人参みたいで変なおひげ!」

 ルーミングパパは、が~っかり。もう一度お色を探しに出かける事にしました。

 玄関を出ると、今度はこの道を左へ左へ。

 しばらく歩くと泉に着いたよ。泉のガチョウに訳を話すと、泉のガチョウは言いました。

 「この羽なんかいいんじゃないの?」

 ガチョウは自分の羽を3枚取ると、ルーミングパパの赤いおひげにくっつけました。

真っ赤なおひげは白いおひげに早変わり。

 なんて素敵な白いおひげ。わたがしみたいな白いおひげ!

 ガチョウにお礼を言った後、早速おうちへかえったら又もやミーシャが言いました。

 「大根みたいで変なおひげ!」」

 ルーミングパパはしゅんとして、今度こそはと、似合うお色を探しにでかけました。

 玄関を出ると、家の後ろにまわりました。この道をまっすぐ、まっすぐ。

 しばらく行くと、ボナペに会いました。ボナペは小さな女の子でお花屋さんのお嬢ちゃんです。

 「リンダーパパにプレゼント!」

 かごいっぱいの摘みたてのお花を、ていねいにおひげにさしてくれました。真っ白なおひげは、カラフルなおひげに早変わり。

 お花畑みたいに素敵なおひげ!

 ルーミングパパは大喜び。

 しかしミーシャは言いました。

 「まるで女の子みたい。」

 とっても素敵なおひげだと思ったのに。

 今度こそは素敵なおひげを・・・。

玄関を出ると、このまままっすぐ、前へ前へ。

 しばらく行くと、真っ白なドレスを着た花嫁さんに会いました。

 「とってもとっても素敵なおひげね。私のドレスに飾りたいわ!」

 ルーミングパパがボナペにもらった花を花嫁さんのドレスにつけると、真っ白なドレスはあっという間にカラフルに。

 「お花畑みたいなドレス。とっても素敵な可愛いドレス!」

 花嫁さんは歌いながら、ルーミングパパにキスをして、丁寧にお礼を言いました。

 ルーミングパパも大喜び。おひげは白にもどったけれど、花嫁さんが喜んでくれたもの。

 少し歩くと、大きな木の穴から

 「ハークション!」

大きなくしゃみが聞こえました。野ねずみです。野ねずみは言いました。

「寒くて寒くてたまらないんだ!」

 ルーミングパパは言いました。

 「この羽なんか、いいんじゃないの?」

 チョイ、チョイ、チョイ。ルーミングパパがが羽を外し、野ねずみにかけてあげると、あったか布団のできあがり。

 「わたがしみたいなふわふわお布団。これでぐっすり眠れるよ!」

 野ねずみは大喜び。できたばかりのお布団にくるまって、そのままぐっすり眠りました。

 ルーミングパパも大喜び。おひげは赤にもどったけれど、野ねずみ君が喜んでくれたもの。

 その時です。

 ポツリ、ポツリ。

急に雨が降り出しました。さあ大変。急いでおうちに帰らなきゃ。

雨はザーザーふり出して、いつの間にかペンキがとれて、赤いおひげはもとどおりの青いおひげに戻ってしまいました。

 「元のおひげにもどっちゃった。」

 ずぶぬれで、青いおひげにもどったルーミングパパを見て、ミーシャは大笑いしました。

 「君は結局、変われないのさ。」

 ルーミングパパはびしょぬれの青いおひげをふきながら、ミーシャを見つめて言いました。

 「変われなかったんじゃないよ。変わらなくって良かったんだ。」

 ルーミングパパは、ルーミングパパのおひげのおかげで喜んでくれた顔を思い出しながら、満足そうにおひげをなでました。



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