表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/4

20歳、城を出る時

20歳になり、その日は誕生日パーティーを開いていた。

20歳になったらこの城を出る約束だったが、誕生日を迎えたその日になっても、特に何事もなく、誕生日パーティーを開催し、どんちゃん騒ぎを楽しんでいた。

ひょっとすると、このまま城を追い出されることもなく、一生この城で過ごすのか、と思い始めていた。


だが、その時は突然訪れる。その日は城内のテニスコートで、テニスをして、楽しんでいた。

ちなみに、この頃には僕は、眼鏡をかけていた。

視力が悪くなっていたので、近習たちのすすめで、眼鏡をかけることにしたのだ。

「それにしても由緒正しきレオ王朝の国王が、眼鏡をかけるなど…。」

「しかし時代は変わったのでございます。」


テニスを終え、休憩をして、もう1プレイしようかと思った時に、突然、軍服姿の者たちが銃を持って、入り込んできた。

そして僕らに対して銃を向ける。

「我ら革命政府に仇なす軍閥や、魔物どもを一掃する前に、まずは王族の犬どもを追い出す!」

なんてこった!いつかはその時が来ると思ってはいたが、まさかこんなタイミングで、それもこんな形で来るとは…。


当然、僕ら、国王とその近習たちや一族の者たち、それからネコ耳メイドのミーちゃんをはじめ、メイドたちや料理番、料理人の人たち、身の回りの世話をしてくれた執事、その他、僕ら王族に関わり、城に住み込みで働いていた、さまざまな立場の人たち…。


その人たちも含めて、全員、城を出ることに。


こうしてようやく城を出た僕ら。


しかし、なぜだろう。


あれほどこの城の外に出たい!と願っていたのに、


このような形で追い出されてしまったからか、無性に悔しさを、そして寂しさを感じていた。


そして僕は衝撃的な事実を聞いた。

「今、外の世界では、革命政府が勢いを失い、各地で軍閥たちが幅を聞かせ、動乱の時となっています。

家の外に出るのは危険な状況です。」

「それから、都の外では、魔物たちが幅を聞かせております。

ああどうしよう…。城は革命政府に占領され、私たちは城から追い出され…。」

そこで口を開いたのは、料理、雑用係だったおばちゃん。

「もうこの都にはいられないわ。

みんなで私の故郷の町に行きましょう。」

「いえいえ、他の者たちも、皆それぞれ、故郷がありますので、みんなで大挙して行くというのもどうかと…。

他の者たちは故郷に帰らせ、わずかな手勢のみで…。」

「しかし、途中で魔物たちにやられてしまったりしたら…。」

「大丈夫よ!私たちだって、それなりの戦闘スキルはあるんだから!」




他の者たちの方が、いざという時の決断力があるなと思った。


それにひきかえ僕は…。


これじゃあ、やっぱり飾り物の国王じゃないか。


他の者たちはそれぞれ故郷に帰っていき、僕のところに残ったのは、


料理、雑用係のおばちゃんと、執事(しつじ)


それと、ネコ耳メイドのミーちゃん。


それと近習の男2人と、回復役の女1人、宮廷魔道士の女が1人。以上、このメンバーでこの先を行くことになる。


メンバーリスト 氏名と肩書き


元国王 レオ15世


料理、雑用係のおばちゃん クレアおばさん


執事(しつじ) アレン


ネコ耳メイド ミーちゃん


近習1 ロン


近習2 レン


回復役の僧侶 アリス


宮廷魔道士 ルールー


以上、この8人でこの先の旅を進める。


やがて1軒の大きな宿屋の建物にたどり着く。


どうやら4階だてか、5階だてくらいらしい。


まるで豪華(ごうか)ホテルのようなこの宿屋に、今夜は宿泊させてもらうことにする。


そしてこの宿屋には、セーブポイントがあった。


ここでセーブしておけば、この先で魔物にやられたとしても、最後にセーブポイントでセーブをしたところからやり直せる。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ