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歌うたいの恋歌  作者: 風間咲
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矛盾的な願い

残酷な表現があるかもしれません。

15歳以下の人は、絶対見ないでください。

心に、埋まらない灰色の闇があって、それは静かにでも確実に私の心を侵食していった。


何が悲しいわけでもないのに、なぜか虚しくて、辛くて、苦しくて、


発作的に、死にたくなることがよくあった。


小さい頃望んでたことは、ずっと同じ、自分をただ一人として見てほしいということ…。


誰かのついでじゃなく私だけを見てくれるそんな人が欲しかった。


そしたらね、こんな私でも少しは、存在してもいいと思えるから、


でもそれは秘密の願い、かなうはずがない願い。幼かったころの願い。


ねぇ皆が私を幸せというの、私は幸せだよね? これ以上願うのは贅沢よね?


でも、みんなに幸せと言われる私が、幸せでないのは、私が悪い子だからなの?


そうね…。きっとそう、いつもそうなの、私がすべて悪いの…。


だからね、幸せな振りしてた。ふりじゃないわ、だって私シアワセヨネ…?


みんなが幸せというんだから、私は、シアワセよ。


矛盾している思いは、心の奥の方にしまって、隠してなかったことにした。


必要とされている私こそが本当の私よ、


弱くて、欲ぶかくて、そんな私なんていらないわ、


どれが本物なんていいじゃない、


自分なんて捨ててきたわ、捨てきれないものは、


心の奥の方誰にも覗けない場所の、箱に詰め込んだ。


でも虚しいの、痛いの、苦しいの、なんでなのかな?


私は、昔の私じゃない、望んでた自分を手に入れた。本当の自分なんてとうに忘れた。


なのに…なんでこんなに虚しいのかな?


ずっとその答え私知ってたわ。でも見ない振りしてた、


だって私、結局何も手になんていれていないじゃない、


本当の自分じゃないの。だから、笑顔の下で絶望してた、いつも…。


結局私の中は空っぽ、なにもない。


おかしいわ?…なぜかしら、みんなに望まれるように生きてきたはずなのに、


それが、セイカイなはずなのに、私、心が痛い。


みんな大切な人ばかりだけど、気づいてくれるほどには、私なんか見てないみたい。


私どうすればいい?自分が大嫌いな私、肯定してくれるみんなに、


望まれるように生きてきたわ。でもね、もうこれ以上それができそうにないの。


私って、なんでこんなにも出来ないの?すべてが駄目なの?


自分でも愛せない自分、汚い自分をだれが愛してくれるわけないのに、


望まれてる仮面さえも被れない…。


私はどうすればいい?誰か私を肯定してくれなくちゃ生きていけなくて、


でもこのままじゃ、生きていけなくて、


じゃあ私は、自分を許すために最後ぐらいきれいに、死ぬことにするわ…。

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