笑顔
目次
1ある日の出会い 2不思議 3知る 4約束
5突然 6笑顔 7手紙 8夢
この話はフィクションです。
中学生3年生の一学期に作成した初めての恋愛小説です。できるだけ、修正をしています。
1 ある日の出会い
日本の学校 (キーンコーンカーンコーン)
先生が3−3組に入る。
「はーい。席に着いて。」
生徒は席に着く。ガトンと音が連鎖する。
「今からHRを初めるぞ。」
生徒は立ち上がって、礼、着席する。
「今日は転校生が来たぞ。」
生徒は言葉を放つ。
「えー、誰?」
「男より女が良い。」と次々と言う。
「入りなさい。」
転校生は指示通りに従う。
「よっしゃー、俺の勝ち、1000円くれ。」
「チクショー。」
「おい、静かにしろ。」
周りが静粛する。
僕は(そんなのどうでもいい、速く次に進んでくれ。)と思った。
「初めまして、私の名前は雨天紅蘭です。」
黒板にも名前を書く。
その字は先生よりも非常に綺麗だった。
彼女は美人であり、身長も高かった。
僕はあまりの美しさで、見惚れていた。
「じゃあ、空いてる席は加藤の隣の席だ。」
「はい。」彼女は指示通りに座る。
休み時間
彼女の周りには人で集まっていた。
「どこから来たの?」
「あそこから来たよ。」
次々と質問を答えていった。
昼休み
僕はいつも通りに屋上に行った。
屋上でご飯を食べていたら、声をかけられた。
「加藤君、その弁当って自分で作ったの?」
僕は驚いたが、一旦お箸をおいて話に専念することにした。
「そうだよ。僕が一人で朝から作ったよ。」
「そうなんだ。早起きでいいわね。」
「そうなんだよ。、だから気にしないでいいよ。」といい終え、お箸を持つ。
「いただきます。」
「じゃあ、あたしも」彼女が僕の隣に座る。
彼女は手を合わせ、何も言わないで食べ始めた。
時間が過ぎ、帰りのHR
「帰りのHRを終わります。解散。」
生徒は一斉に立って、帰る。
「しゃー帰るぞ。」
「部活行かなきゃ。」
「ゲームしよ。」と騒ぐ。
僕は残って、本を読む。
周りが静かになり、辺りを見渡すと彼女も残っていた。
僕は気にせず本を読み続けた。
「ねぇねぇ、それってどんな本を読んでるの?」
僕はいつも誰も呼びかけられないので慌てる。
「こ、ここれは、ああの、ミスセリー小説だよ。」
「ふふ、噛み過ぎよ。ミステリーね。」
彼女は笑う。
僕は恥ずかしくなってら彼女から目をそらす。
「ミステリーで最後まで読まないとわからなくて面白いんだ。」
「そうなんだ。本が好きなのね。」
「うん。」今日読むところまで進んだので、片付けた。
「あら、もうこんな時間だったんだ。ねぇもし良かったら、一緒に帰る?」
僕は悩む。
「君の家がどこなのか、分からないため、すいませんが一緒には遠慮します。」
彼女は笑う。
「ふふ、それって、家の場所を教えたら一緒に帰るってこと?私の家はあなたの近くよ。」
「えっ?僕の近く?」
「そうよ。今朝あなたが家からでるのをこの目で見かけたよ。」
「さようでごさいますか。分かりました。一緒に帰ります。」と恥ずかしくなる。
帰りの道中
何を喋ったらいいのか、分からずじまいにいた。
「君の上の名前はなんていうの?」
彼女は笑みながら質問をした。
その姿は可愛いと思い、照れる。
「新水っていうよ。」
「新水加藤なのね。かっこいいね。」
「あ、ありがとう。」と楽しく会話をする。
家について、互いにさようならを交わす。
「ただいま!」
「おかえり、今日はやけに早く帰って来たわね。何か良いことあったの?」
キッチンから聞こえてくる。母は料理をしていふ。
「いやいや、何でもないよ。本を読みきったからだよ。」嘘をついた。
(母は鋭いな。)
「ふーん。そうなんだ。確か、今日転校生が来たんでしょ。女子って聞いたけど。可愛かった?」
母は私に隠し事は許さないわよ。と第一警告を出した。僕は本当に読みきった。
彼女との会話が楽しかったということは隠しているけど、言えない。
「あーそういえば、転校生来てたね、僕はなんも気にしてないから、すっかり忘れとったよ。」自然に言った。
「まぁいいわ。今日はチーズハンバーグの中に、ブロッコリーとキャベツとピーマン等を入れて作り、ソースはマヨネーズとケチャップを混ぜて、肉汁も混ぜた専用ソースをかけといたよ。」
僕は毎日、母の闇鍋を覚悟しながらすごしていた。
19時になったので、お父さんがご飯を食べに来た。家族団らんで食べる。
22時半になる。ベットで眠る。
2 不思議
翌日
学校に向かうため、家をでると、社員に朝の挨拶を交わす。
道を歩くと信号機で、彼女とおはようを交わす。
「君の家は会社なの?」
「会社であり、レストランであり、ホテルでもあり、僕の家でもあるよ。」
彼女は混乱している顔だった。
学校の正門についた。
「先生、おはようございます。」
「おはよう。今日も気合入れろよ。」気合の入った元気のいい先生がいつも通りに挨拶するのだが、「おっおはよう」と女子に対しては小さな声で挨拶をする可愛い先生だった。
何気ない日々が続くと思っていたら、彼女と出会ってから、いつものブラックコーヒーが急に砂糖の入ったコーヒーになった。少しずつ苦い生活が甘くなる生活に変化していく。
「加藤君、屋上に行かないの?」
「行くけどそれが、どうかしたの?」
「あなたにお話があるの。」手でもじもじしていた。
僕は少々困惑してする。
「うん。いいけど、ちょっと待ってくれませんか?」敬語になってしまう。
「分かりました。構いませんよ。」彼女も僕に合わしてくれる。
しばらくすると、屋上に来た。
彼女が外の風景を眺めていた。
僕は彼女の横で、彼女と同じように眺める。
「待った?」
「あっ、待ったよ。単刀直入に言うね。」
「えっ?」
「あなたの家に行っていい?」
「ぼ、僕の家?」慌てて言う。
「そうだよ。ダメかな?」
男なら断ろうとできない、可愛い声だった。
「うーん、ご飯を食べ終えてから答えていい?」
「うん。いいよ。」
「いただきます。」僕は昼飯を食べる。
彼女は手を合わせて、何も言わず、昼飯を食べ始めた。
飯を食べ終えたので「ごちそうさまでした。」
彼女は手を合わせて、何も言わずに片付けた。
「家に訪れても構いませんか?」
「構いませんよ。」
「やった、嬉しい。」
僕は(何が嬉しいのか分からんが、社員には見られたくないなり)
「何を考えてるの?」
「何でもないよ。」
僕の家についた。
「姫様、どうぞ。」
「あら、とてもいいお家ですね。お邪魔します。」
「いやいや、ここは城ではありませんよ。」ノリでツッコんだ。
「あら、城ではないなら、良い家に変わりはありませんわ。」
僕は笑わないことに驚いた。心のどこかでこの人をより好きになった。
「確かにをそうですね。それはありがとうございます。」
ドアを開けると、母が目の前でスリッパを用意していた。
(スマホで監視カメラを見たんだな。だからか。)
「お母様、どうして来るのを分かっていましたか?もしかして、息子からのメールで知ったのですか?」彼女は驚きをかくせずにいた。
「メールはしていないよ。」
「あら、昨日転校して来た人じゃないの?」
「そろそろ、あがりませんか?」
母が僕に睨んでいるかのような視線から逃れたかったからである。
「ええ、そうですね。あがりなさい。」
「お邪魔します。」
「夜ご飯は、魚にしますので3階で遊びなさい。」
「ええ、お母様、宿題を終わらしてから遊びます。」
「まぁ誰かさんとは、大間違いだわ、宿題を、終わらしなさい。」
勉強部屋に来た。防音で監視カメラ付き、勉強しっかりしてるか、確認するためである。
「そうだ、姉が使っている椅子を使ったらいいよ。」
「うん、多分これだわ。」
3つあり、一つは彼ので、もう一つは姉ので、もう一つは使わないでくださいの札付きの椅子だった。
「札付きの椅子を一度使うだけで、姉は1週間泣きながら、話し合うこともできなかった。」過去の後悔を語った。
「よっぽど大切なものだったんだね。使わないほうが良さそうだね。」
「さてと、今日の宿題はいっぱいだ。」
「そうね‥」
国語の宿題は10ページ分に、英語と数学を
やっていく。
「ねぇ、これなんて解くの?」
「これは何々でこうやって解くんだよ。」
「なるほどね。ありがとう。」
「いえいえ、構いませんよ。困ったときはお互い様ですから。」
(よっしゃーお互い様使えたー。)
「そうだね。あっ、そうだ。」
「うん?どうしたの?」
「今日と明日、1泊していい?」
「What?Why?」とにかく困惑していた。
「実は、お父さんとお母さんはいないんだ。だからちょっとだけでも泊まってもいい?お願い。」
「うーん。」僕は悩む。
ガチャとドアが開く音がする。
母と父がいた。
「泊まってもいいわよ。」母
「ホテル代は無料でレストランもタダにするよ。なんでかは、今日リニューアルしたから、その感想を聞きたいからだよ。」
「えっ?何で両親揃って、同じことを言うのは企んでない?」
「疑われても、私達は丁度アンケートが欲しかっただけよ。」
「わりぃ、仕事の用事が入った。アンケート頼むよ。」
「泊まれるなら、喜んで承りますわ。」
「泊まるのね。分かった。それなら20時まで準備して来ること。夜ご飯19時だけど、今日だけ20時にするから。」
「20時ですか。分かりました。ありがとうございます。」
ここを去って、家に行く。
「さぁて、今日はたくさん作るわよ。明日はレストランで食べるわよ。」
母は張り切って下に行く。
19時56分
「ようこそ。」
「待ってくれたの?」
「いや、、5階の12号室の鍵だよ。荷物持つね。」
「うん、ありがとう」
20時になる。
「はーい、できましたわよ。」
「夜ご飯なになに?」
「ご飯は張り切って作ったよ。刺し身盛り沢山。」
全員席に座り、手を合わせて、「いただきます。」と彼女以外いう。
「どう、美味しい?」
「うん。今日も美味しい?」僕は言う。
「また一段と上げたと感じるぐらいは美味しい。」
「もう、あなたったら。」
「紅蘭ちゃんは?」
「今は飯に集中したいので、後で答えますね。」
「そう。」
(冷たいわねぇ。)
全員が食べ終わり、手を合わせる。
「ごちそうさまでした。」
また彼女以外が言う。
皿洗いを手伝いする彼女は、先程の質問を答える。
「先程、頂いたご飯は、とても美味しかったです。」
「ありがとう。」
お風呂に行く時間だった。
お風呂は温泉だった。
僕は温泉から上がり。
「ふぅ〜やっぱり、自分の部屋は落ち着くな。」
布団の上にいると、ドアが開く。
3 知る
目の前にパジャマに着替えた彼女がいた。
あまりにも、可愛いし、美人でダブルアタックされた。
「かっこいいね。その服似合うよ。」
この言葉でトリプルアタックされた。
僕は人生初、同級生の女子からかっこいいと言われた。
(嬉しい。)
「君の方が僕より、似合ってるよ、かわいいね。」
彼女も赤くなっていた、
僕はしばらくなにも言わなかった。
彼女ももしかしたら、この空気をまだ味わいたいのかもしれない。
しばらく立つ。
「部屋で話したいことあるけどいい?」
「う、うん。」とお互いが恥ずかしい。
お互いが座る
「話って何?」と彼女の目を見ないで言った。
「目を合わしたら、言うよ。」
彼女は恥ずかしながらいう。
僕は彼女からそう言われたので、ゆっくり目を合わせようとしたら、彼女の横顔だった。
(目を合わせないんかい。)
「目を合わせれなくても、君のそばにいるから、話は聞くよ。」
彼女は顔が赤くなっていた。僕はその姿を見て、恥ずかしくなった。
(可愛い。)
「じゃあ、言うね。」
その時目が合う。
「私と付き合ってください。」
僕はあまりにも、驚いて、何秒間、時が止まったように感じた。
彼女は恥ずかしながら下を向く。
「僕で良ければ付き合ってください。」
僕は何故かお願いをお願いで返してしまった。
(お互いがお願いして、どうすんねん。)
「はい。喜んで、付き合います。」
彼女は笑顔を見せる。
「うん。」
僕は初めて彼女の笑顔を見た。
(優しい、何か温かくて、可愛い。)
「あっもうこんな時間、おやすみなさい。また明日。」
21時半であった。
「待って、僕も話したい。」
すると、彼女は足を止めた。
僕が彼女の手を掴んで止めたからだ。
「話ってなに?」
僕はハッ!と思って手を離した。恥ずかしくなった。
「僕は君に質問を一つしたかった。」
「いいよ。」
ベッドでまた互いに座る。
「君はどうして、食べる時に、いただきます。を言わないの?」
彼女は覚悟を決めた顔だった。
僕は(まずかったかなぁ。)と思いつつある。
「その答えは話が長くなるし、何を言ってるんだろうって思ってしまうことなんだよ。それでもいいの?」
「いいよ。僕が質問をしたからね。」
「分かった。」
「いただきます。ごちそうさま。等を食べ物に対して、失礼だと私は思うんだ。何故なら、例えば魚。昨日まで生きていたのを捕まえられて、食べ物にされた。骨が残る。まるで人間が火葬したあとだなと思ったんだ。魚の命を奪っているのに、いただきます。ごちそうさま。旨い。美味しい。それらの言葉って、人間の命を奪っている人が使われたら、嫌な気分になるでしょ。
葬式の時は誰かは必ず泣くのに、食べる時に泣かないのはおかしい。同じ魚同士いや、同じ生き物同士、泣かないなら私は誤ったりする。毎日手を合わせて、ごめんなさい、人間の勝手で、金ばかり目を膨らんで、命には金に変えられないのは、人間の誰もかが知っている。それなのに、人間以外を金に変えている。命の差別を起こしている。私は、いただきます。美味しかった。などは食べ物に対して言わないで、人間には言うことにしている。人間に対しては使っても構わないと思ったからだ。でも葬式で、おいしかった。いただきます。ごちそうさま。などを使うはずが、皆は使わない。それは使ってはならないのだから、命を軽くみているからだ。矛盾をしていると思ったの。私は葬式で言わない、そして、生き物の一つ一つの命の大切さを知っているから、いただきます。ごちそうさま。うまい。美味しい。おかわり等を生き物に対しては言わない。自分が満足するまで食べる必要はない。生きていけなくはない。多くの命を守りたいなら、私達ができるのは、募金よりも簡単らたくさん食べないこと、だって生きていけるもん。」
彼女は途中から泣きながら答える。
僕には理解できない。いや、頭に入りきれなかった。
「確かに、何を考えてるんだと思う。」
と彼女は涙を流し続ける。
「しかし、僕は何を言いたいか、わからなくても、これからは食べ物に対して、いただきます。ごちそうさま。うまい。おいしい。という言葉を言わない上に、自分が満足するまで、食べるのではなく、用意された分だけ食べる。おかわりをしないことを君に約束する。」
彼女は泣き止んだ。
「えっ?」
すると、先程の涙とは別の嬉し泣きだった。
僕はそんな彼女の姿を見て、包むようなハグをした。
彼女は僕の肩で泣いた。
「ありがとう、ありがとう。」
この時間は彼女にとって、今までの悩みを、少しは楽にできたと思った。
22時までハグをしていたが、もういいだろうと思い、そっと離れようとする。
「嫌だ、このままにさせて、離さないで。」
彼女が気が済むまでハグをやめなかった。
僕は絶対に寝てはダメと思った。
なぜなら、このまま寝てしまうと、明日が苦労すると、思ったからだ。
もうすでに23時になった時、彼女は眠っていた。
(これはこれで、やばい、この後何も考えてなかった。姉の部屋に行って、ベッドで寝かせる。その後僕は自分の部屋で寝る。)
決心を決めた。
(彼女から離れることはなんとか、成功した。問題はここからだ。まず、首の下の所と、膝のところを。)
持ち上げた。
(重い、体を鍛えないとダメだな。)
ドアまで来た。
「お母さん。」と彼女が寝言を放つ。
廊下に出る。姉は大学で宿泊していた。
辺りが暗く、ベッドを探すと。
「ん。何かいる?」彼女が起きそうになる。
急いで布団を探し、見つけた。
布団まで運び、丁寧に下ろし、掛け布団をかけた。
僕は素早くは慣れた。
彼女は少し、目を覚めたが、ぼやかしてよく見えないが、彼のたくましく、優しい背中だけはしっかり見えて、名前を呼ぼうとしたが、睡魔で眠ってしまった。
僕も布団に向かって寝た。
朝を迎える。
今日は土曜日休みだ。
「うーーん。あれ、ここはどこの部屋?」彼女は目を覚めて、布団から出る。
僕はまだ眠っていた。
彼女は毎日のルーティンを行っていたら、ここが姉だと分かった。
「姉の部屋で、眠っていたの?そういえば、誰かの背中を見た気がする。気のせいかな。」
自分の荷物をおいた部屋(5階の12号室)に戻って、私服に着替える。
「私服だけど、喜ぶかな?」
私はあるプレゼントを渡そうと思って、彼の部屋に行く。
まだ僕は眠っていた。
彼女はぼくの部屋に着いた。
4 約束
彼は眠っていた。寝癖がすごくて笑いそうになる。だけど彼の顔が可愛くて、寝癖なんか気にしなくなった。
ただ、彼女は彼の顔を見つめる。
2分後
「うーん。」と起きそうな彼を、おこしてあげた。
「朝だよ。おはよう。」優しく言う。
「おはよう」と僕は目をこする。
「おはよう。」ともう一度いう。
「あっ起きていたんだ。今ね、私服なんだ。やっぱり何でも似合・・・」と途切れて眠る。
「似合・・・?眠らないでよ。もう〜。」
(似合うとはっきり言ってほしいのに。)
プレゼントを彼の横に置く。
「今日も好きだよ。」
部屋から出て、レストランに向かう。
僕はようやく起きた。時刻は7時30分だった。、
「ふぁーー。誰かいたような気がする。あれ?何か置いてある。」
プレゼントの中身を見る。
「うん?彼女の学ランの第二ボタンのやつ?うれしいけど、これ卒業式前に、女子が男子に第二ボタンをくださいと言うやつの逆バージョン?ほしいと言ってないし、卒業前じゃないし、ツッコミ所ばんざいや。まぁ、もらっといておくか。」
自分の鞄につけておいた。
レストランに向かうと彼女がご飯を食べていた。
「おはよう。」
彼女は少々驚いて、おはようと返事する。
「あれ、その服、私服なの?いろんな服を着ても、似合ってるね。かわいいよ。」
僕はタダ思った事を口にした。
「うん!!ありがとう。」
お互いが恥ずかしくなる。
ブラックコーヒーに少しずつ砂糖が入れられる日々になる。
何日か経って、また、彼女が泊まりにきた。
その次の日の朝。
彼女と会わなかったので、12号室に入る。
ノックする。
「邪魔するよ?」
と入ったら、彼女が倒れていた。
「紅蘭。大丈夫か、110番じゃなくて119番じゃなくて、何やったっけ。大丈夫か。」慌てていたら、彼女が声を振り絞る。
「イチ……イチ…………キュ…………ウ……」
「119番」と電話をする。
しっかり通報をし、彼女は病院で運ばれた。僕の両親が彼女と一緒に救急車に乗った。
僕はその現場でただ見つめているだけだった。
(初めて知った。こんなにも、彼女に何かしてやることができないんだ。)
落ち着くために、レストランでハンバーグ定食を頼む。
彼女と約束したことをしっかり守る。
食べ終えて、ごめんなさいと手を合わし、何も言わない。
その間、両親は彼女の事を知った。
寿命が後1週間もあるかどうかということを知った。
僕はご飯を食べ終えたので、彼女が搬送した病院に行く。
ついて、彼女が生きていることを知った。
一安心をして親に聞く。
「寿命がもって、一年らしい。」
僕は何かを隠してるなっていつもなら感じるのだが、今日は何も感じなかった。
僕は彼女を悲しませない、守ってみせる。悔いのない人生にすると心に決めた。
「あれ?」
僕は不思議に思った。彼女の両親だと思われる人がいなかった。
(そういえば、泊まる時に言うてたな、私の両親いないと。)
「両親はいない。」
改めて分かった。
(もしかして、彼女は両親を失っていた?)
彼女のベッドの横で椅子に座ってただ見守る。
「うーん。お母さん、お父さん。」つぶやく。
(母と父に会いたいんだろうな。)心の中でしまう。
「あれ、加藤君、どうしたの?泣いてるよ。」
「泣いてねぇよ。」
泣いている理由がわからなかった。自然と出たのだろうか。
「フフフ、泣いていたじゃないの。ありがとう。」
「だから、泣いてねぇよ。心配しただけだよ。」
(何で、ありがとう何だよ。後一年しか会えないのに。)
「ねぇ、私の前では笑顔でいてくれない?私の一生の願い。」
「うん、約束する。君の前にはもう二度と涙を出さない。」彼女と指切りげんまんをした。
「ありがとう。」彼女は泣いた。
(は、はい?なぜ君が泣くんだ?」
「ご飯は食べれる?お母さんに君の服を持って来てくれるよ。」
「ありがとう。私はあなたが好き。」
彼女は照れくさそうに言う。
「あと、1週間後には、退院してどこかに行こう。学校もあるけど、夏休みより長い休みを許可してもらったから、君のそばにいるから。安心してほしい。」
「うん。」彼女は笑顔をする。
(ごめんね。実はあなたの両親から寿命の事を知ったの、両親には1年に伝えたのは、無理に笑顔でいてほしくないから。やっぱ、もっとあなたのそばにいたい。もっと一緒にいたい。君の笑顔を永遠に覚えたい。)
「一つ質問をしてもいい?」
「いいよ。」彼女は少し間を置いて言う。
「君の両親はどこにいるの?」
彼女は2分黙った。
「あっ、無理して言わなくていいよ。」
「いいよ。私の過去を知った方が良いからね。」
(本当は言いたくないけど、言ったほうが彼のためになるかな。)
僕はどんなことでも受け入れると決めた。
「私は小さい時、私が友達と歩いていたら、丁度信号機が赤だった。その事を知らずに歩いていたの。青い車が急に来た。その瞬間を見た母は、たまたま帰り道が一緒で反射的に荷物をどこかに放り投げ、友達とあたしの背中を押した。 それで母は車にひかれた。」
泣きそうになる。
「ごめん。もう言わなくて良い。」
彼女は泣き止め、口を止めない。
「母の葬式の時、ある男性以外の皆は泣いていた。ある男性だけは母の前で今まで以上の良い笑顔を見せていた。私は分からなかった。なぜ笑顔を見せているのかをね。
葬式が終わっても泣かなかった。家に帰ったら、私はまだ泣いていた。父は笑顔をしていたが、どこか優しくて、泣きたいのが混ざっていた。ご飯を食べる時、急にこの日から私がいまご飯を食べる時、と同じように始めた。その後私はベッドで泣いて眠った。夜中に目が覚めると、何か泣いているのが聞こえた。その泣き声はお父さんだった。お母さんとお父さんの写真を見ていた。お父さんはお母さんが好きに溢れていて、なぜ好きになったのかを叫びながら泣いていた。私は眠くなって寝た。朝になると、まだ泣いていたが、ご飯を食べると泣き止んだ。しばらくして、お父さんは葬式に来ていた人達から怒られていた。また別の日に父がご飯の時のことや、なぜ葬式の時に笑顔でいたのかをいってくれた。そして、父が病気になって、亡くなった。葬式の時にお父さんが母にしたように私もお父さんに笑顔を見せた。そして怒られたよ。それで色々あって、この学校に来たんだ。そこで君と出会えた。」泣きながら言う。
(きっと、父の死を見て、その日の夜から朝まで泣いてたんだろうな。)
僕は彼女の横で手を握った。
5 突然
入院して5日が過ぎる。
目の前には夕日を見ている彼女がいた。
(なんだろう。この気持ちは、嫌な予感がするな。)
「来たよ。」
彼女は喜んでいた。
「今日も、来てくれてありがとう。」笑顔で言う。
「いいってことよ。」
「ねぇ、お父さんにカメラを持って来てくれないか?頼んでくれない?」
「分かった。」
僕はお父さんに、メールで頼み事を送った。
「持ってくるって。」
「ありがとう。」
色んな話をした。
ノックが聞こえる。
「カメラを持ってきたよ。」
「ありがとうございます。お父様、そのカメラで私を写した後、彼と私を写してください。」父に照れながら言う。
「そうか、分かった。」
父はカメラを彼女に向けた。
彼女はとても良い笑顔だった。
父と僕は(いい笑顔だな。)
写真を撮った。
「よし次は加藤、彼女の横で笑顔にしとけ。」
「言われなくても。」
写真を撮る。いい写真だった。
2枚目の写真は彼女が持つことにした。
1枚目は僕が持つことにしたり
21時なのでさようならを交わして、部屋を出る。
「父さん、何かあった?」
「なんでもないよ。飯を食べに行くぞ。」父は不安にしてた。
家について、寝た。
彼女は部屋から彼が居なくなったその後、涙を流した、
「私、もう死ぬのかな?最後の会話はさようなら。なのかな、もっと会いたい。もっと生きたい。」
写真を見て、笑顔で寝た。
その眠りは海底の深い中に落ちていく。もう地上に戻れないまま落ちていく。
朝になると、病院で彼女の死亡を確認した。
僕の両親は電話で知って泣いた。
僕は目覚まし時計で目を覚ます。
朝のルーティンをしていたらふと嫌な感じがした。
レストランにつくと、社員と出会った。
「どうしたの?」
「あー君か、今日は色々とダメだ。」
「何がダメなの?」
「今日は休みだから社員はいないよ。あと、占いの星座ランキングで一番下だったからだよ。」
「父さんはどうしたんかな?」
「飯ならそこにある。」
「あっありがとう。」
ピロリン。
社員の携帯から鳴る。
「あっ社長からのメールだ。」
「なんて書いてるの?」
「君には飯を終えてから伝える。」
(社長本当に伝えていいのでしょうか。)
窓の近くで上の空を見上げる。
僕は食べ終わった。
「食べ終わったか?」
社員が皿を持ち片付けた。
僕は座っていた。
社員が不安な顔をしながら僕の前で座る。
「今から言うことを驚くな、泣くな。」
「僕は泣きませんよ。」
「ならよし、彼女は今朝、亡くなられた。君に嘘を付いてすまない。とメールがきた。」
僕は椅子からころんだ。
「おい、大丈夫か?」
立ち上がる。
「だ、大丈夫です。」
僕は現実を受け入れることができなかった。
「そんなの嘘だ。だって、だって、一年あるはずだ。バカな。」泣きそうになる。
「泣くな、受け入れろ。約束したんだろ。彼女が楽しそうに生活していて、僕たち社員は勇気を与えてくれたんだよ。俺だって泣きてぇよ。」
社員は手をさし伸べる。
「立てるか?」
僕はその手をさし伸べた。
「う、うん。ありがとう。」
「よし、さっさと会いに行け、本当か、どうかは自分で確かめろ。」
「うん。分かった。僕を勇気づけてくれてありがとう。彼女の前には泣かないよ。」
「分かればいいんだよ。」
社員は背中を見せて、ポロリと涙をこぼす。
僕は振り向いて、「ありがとう。」と告げて走る。
6 笑顔
エレベーターで「速く、速く。」と一階を押す。
一階について、ダッシュする。
病院に向かう。
途中の信号で止まる。
「青に変われーー!!!」叫んだ。
こんなにも、信号機を恨んだことはなかった。
すると、警察のサイレンが聞こえる。
「そこの君、止まりなさい。」
周りに車の交通事故が起きていたからであった。原因は僕が叫んだからだろう。
「ごめんなさーい。」
「待ちなさい。応援を頼む。」
警察無線で言う。
「了解。」
警察無線で応答する。
警察のサイレンが止まらない。
「こんなにも病院が、遠いなんて、ハァハァハァ。」
「そこの君、止まりなさい。」
「嫌だ、この目で確認したいんだよ。」
足を止めない。
父が道路にいた。
「ここは俺に任せろ。」覚悟を決めた目だった。
「ヤッホー、乗りな。」母がフェラーリに乗っていた。
「母さん、父さん。」
僕は良い両親を持ったと初めて思った。
「早くいけ。彼女を見てこい。」笑顔を見せた。
「さぁ行くよ。シートベルトした?」母も笑顔をする。
「ありがとう、父さん。母さん。」笑顔で返した。
フェラーリのエンジンがなり、走る。
後ろを見るとパトカー10台もいた。
「止まれーー。」と交通道路に行った。
(息子よ幸せにな。)
パトカーはその瞬間、ブレーキを踏む。
「父さーーん。」
「あなたの覚悟受け取ったよ。今度はあたしね。」
車と車の衝突事故の音が聞こえてきた。
僕は泣きそうになった。だから泣かないように自分自身を殴った。
「ハァハァ、寿命が縮まったな。」
父は膝を地面につけた。
パトカーはギリギリ、横に向いていた、
パトカー同士がぶつかっていた。
警察官が降りて来た。
父は捕まった。
幸いケガ人はいなかった。弁償代は問題なかった。
パトカー内
「成功してくれ。」
青い空のはずが真っ暗な空を見上げた。
「母さん。母さん。」心配する。
「大丈夫よ。母さんは問題無いわ。」
嘘をつく。
「もうついたよ。ほら、さっさと行きなさい。」
「うん。」
僕は病院内に入る。
「あなた、良い人生だった。これからは刑務所の生活だね。あの子のためならできるよ。あなたとの共同作業は久しぶりね。」
車内で一人で笑顔で、涙をこぼす。
僕は彼女のいた病室に着いた。
恐る恐るドアを開ける。
彼女は最後まで笑顔でいた。
「ハァハァ」泣きそうになる。
「泣くな、泣くな、泣くな、約束だろ。」
自分の太ももを叩きながら抑える。
徐々に落ち着く。
ゆっくりと彼女に近づいて、椅子に座った。
(なんでなんだ。一年じゃないのかよ。1週間も経ってねぇよ。)叫びたいが心で叫ぶ。
彼女の顔をじっと眺めながら、彼女の手をにぎる。
「冷てぇよ。手が冷てぇよ。」
しんだことに受け入れられなかった。
「僕の温かい手で温めるよ。握ってるから。」 心まで壊れかけた。
横を見ると、引き出しがあった。
(何か入っているのではないか。)
彼女の手を離して、引き出しを開けた。
「手紙が3枚入ってる。」
1枚目 私の好きなあなたへ。
2枚目 私の葬式が、終わった時に読んでほしい。
3枚目 私の妹に渡してほしい
これらを見て、彼女の死を受け入れた。
「1枚目の手紙を見よう。」
1枚目の手紙
これを読んでいるということは、私は病院で死んだ。
ごめんね。1年って私が君の両親に伝えたんだ。
泣かないでほしいな。
あの日の約束覚えてる?
守ってね。
雨天紅蘭 拝啓
「くそ、たったのこれだけかよ。いいよ。君の頼みなら許すよ。覚えているよ。泣いてないよ。」
(泣きたいよ。もうここにはいてはいけないな。)
居すぎると鳴いてしまいそうだからである。
「約束だから。今までありがとう。」
告げ終えたら、椅子から立ち上がり、部屋から出ようと歩く。
その時、太陽が彼女の顔を照らした。
その姿を見て、微笑んだ。
(最後の笑顔なのか。これが。太陽の光でまるで生きているかのようないい笑顔だった。)
ドアを閉めた。
警察官が目の前にいた。
(あー僕は捕まるんだな。)
「さあ、僕はもう充分だ。」
「君の両親と君は、捕まえる必要はなくなった。」
「えっ?」
意味が分からなかった。
「とりあえず座ろうか。詳しく話す。」
「あっはい。」
指示通りに座った。
「今日はいい天気だな。」
「はぁ、そうですね。」
すると、父さんと母さんがいた。
「あっ父さん、母さん。」
「加藤。」ハグをする。
「生きてる。父さんが生きてる。」
「勝手に死なせるな。」
「心配したんだよ。」
「すまねえな、俺も死ぬかと思ったよ。」
「あなた。」
「ハハハ。」
3人で笑いあった。
「笑い合ってる所悪いが、椅子に座ってください。」
「分かりました。」
座る。
「最初に君は近所迷惑で、車の事故をお越した。」
「はいすいません。」
「誰が謝れと言った?車の事故を起こしたのは、お前さんじゃない、歩きスマホをしていて、赤なのに渡っていた少年がいたんだ。君が叫んだおかげで、命にししょうはなかった。足を骨折したんだけどな。不幸中の幸いだ。もし、あのままだったら、少年は生きていなかった可能性が高かった。君が起こしたのではない、一人の命を救ったんだ。近所迷惑に関しては、理解をしてくれたから問題ない。しかし、お父さん。」
「はい。」
「今回はけが人がいなかったから良かったですが、二度とやらないでくださいね。あと本当なら道路交通法違反ですよ。罰金は取りますからね、お母さんに関しては先程伝えたと思いますが、今回は無罪です。スピード違反を除いてですが。何事もあれ、良かったです。」
僕は安心をした。
「じゃあ私は、伝えましたので、自分の仕事に戻ります。」
「ありがとうございました。」3人で伝えた。
「私は仕事をしたまでです。こちらこそ、一人の少年を救っていただき、感謝しています。」
僕たちは病院を去る。
両親に彼女の葬式を頼んだ。
「うんそうだな。例え両親がいないなら俺達が変われば良い。」
「ありがとう。」笑顔を見せた。
彼女の葬式の日になる。
彼女の葬式が開かれた。
沢山の人が来ていた。
沢山の人が泣いている。
僕はあの日を思い出した。
『泣くのは、食べ物にでも泣くのではないか?』
『矛盾をしている』
この言葉以外にも色々、彼女から教わった。
『幸せは人がそう感じるだけなんだ。本当は幸せなんて、この世にはない。それなら、自分が作れば良いんだよ。幸せを見つけるんだよ。』
『例え、くじけて泣いて、立ち止まるのではない、前へ前へ、何かを変えたいなら、前を向いて進むしかないんだよ。そうしたらいつかは変わるから。』
泣きそうになる。
(泣くな、泣くな)
彼女は笑顔でいる。
僕は他の人が泣いても、つられ泣きをしない。約束を果たすためである。
彼女の目の前に立つ。
思い出を振り返って、うれしかったことを思い出して、感謝の気持ちを込めた、最高の笑顔を見せた。
その瞬間、一瞬だけ、彼女が写真を撮るときのいい笑顔になった。
彼女に僕の笑顔が届いたと思う瞬間だった。
7 手紙
葬式の次の日、クラスメイトや先生達にはしかられた。
「命が失ったのに泣かないのね。薄情ものね。」沢山の人から言われた。
葬式が終わったから。あの笑顔の約束は今日で終わった。
自分のベッドで彼女の写真を見て泣いた。
「会いたいよ。会話をもっとしたかった。あの日の笑顔が忘れられない。片時もあの笑顔は忘れなかった。君とのハグはあれが最後だった。もっとハグをしとけば良かったな。好きなんだよ。君のことが好きだ。」
涙が止まらない。
後々手紙のことを思い出した。
「ウゥ、そうだ。あの手紙、2枚目の手紙を読まないと。」
ベッドから立ち上がり、机の引き出しの中に大切な手紙を取り出した。
2枚目の手紙を開く。
1枚だけだった。そして、僕と一緒に撮った写真が入っていた。
2枚目の手紙
これを読んでいるということは葬式をしてくれた。
ありがとう。私の初恋の人。笑顔にしてくれてありがとう。私はその笑顔を君が読んでいる時も、君が大人になっても、覚えているだろう。
実はさ、お父さんがなぜ母に、笑顔を見せたかを伝えてなかったね。その方が無理していないあなたの笑顔を見ながら余生を過ごせると思ったからだよ。ごめんね。
お父さんとお母さんはある事を約束した。
母は『私が死んだ時は、あなたの笑顔を見たいなぁ、葬式の時にね。』父は『なぜ泣いたらだめなのか?』と聞く。『泣いたらだめではないけど、せめて、私のいない所でね。私はさ、好きな人の顔を最後に見れるのは死ぬ前だけど、葬式でも伝わると思うんだ。好きな人が泣いてくれるのは、うれしいけど、笑顔のほうが覚えやすいし、あなたの顔を忘れられないという印象を付けるんだよ。葬式の写真でも泣いている写真じゃないでしょ。微笑みのある写真だと思うんだ。微笑みのある方が永遠に忘れないんだよ。』と母は言っていた。父は『確かにな、君の笑顔が覚えやすいな。笑顔のほうが忘れたくないな。分かった。約束する。』
父はこの話を私にしてくれたの。私も好きな人の顔を覚えるなら、永遠に忘れることのない笑顔がいいと思った。
この話をあなたに伝えたら、私が求める良い人生にはならないと思った。
君は葬式の時に絶対やらなきゃという必然的な感情のある笑顔をするのと、私がいる時は笑顔にしてほしい。という約束をすることで、私に自然な笑顔をすると考えたら、後者のほうが良いと思ったからだよ。
私のわがままを付き合ってくれて、ありがとう。
二人で撮った写真、とても良かったよ。
永遠に忘れられない写真だった。
私の好きな新水加藤、短い間だったけどありがとう。忘れられない。
一つ好きなあなたに、私の初恋の人にしか頼めないことがある。
それは私の妹に、3枚目の手紙を渡してほしい。あっ中身は見ないでね。
中身は妹と出会ったら、分かるから。
それまで見ないことよ。妹の名前は松下理菜 本名は雨天理菜
私の愛している君に最後の願い事。
私がいなくなっても、いつか君の所へ、会いに行くよ。
愛する人へ、大好き
雨天紅蘭 拝啓
「そういうことか、1年って言ったことも泣く姿を見たくなかったことも。」涙がこぼれ、手紙に3滴濡れる。
「一生好きだー。会いたいよ。会いたいよ。妹に手紙を渡すよ。好きな人の最後の願いだから。」
泣いて、泣いて、泣いて、今まで溜まった涙を火山のように噴火する。
学校に行かないといけなくなった。
(急げ、急げ)
好きな人の第2ボタンをつけたカバンで行く。
高校の学年末テストがあるからだ。
「ふう、急がないと、信号機早くしろよ。」
あの日のこと以来、なれなれしくなった。
二人の女子がいた。
「ねぇねぇ、あの店行かない?理菜ちやん。」
「そうだね。あっ私の上の名前だ。松下店だ。行ってみよう。」
「多分いい店だと思うわ。」
「そうね。」
二人の会話を聞いていた。
「あそこの店は確か、松下だったような。理菜ちゃん?ハッ!もしかして、妹?」
学年末テストのことなんか、頭に残らなかった。残ったのは3枚目の手紙だけだった。
2人組の彼女達は、松下店というカフェに入った。
「お客様、好きなところへお座りください。」
「はい、分かりました。」
「あそこにしよ。」
二人で向かい合い座る。
カランカラン
「お客様、好きな席へお座りください。」
「ああ。」
周りを見渡して、二人組がいた。
僕は近づく。
「メニューどうする?理菜ちゃん。」
「うーん。あっ雨天クリームだって、何か聞いたことある名前だなぁ。」 どこか心の中に懐かしさを覚える。
「えー、いやいや、初めて来たんでしょ。」
「うんそうだね。気のせいかな。」
「気のせいだよ。」
「あの~ここの席に座っても良い?」
僕は二人に頼んだ。
「え〜誰なんですか。」
「良いですよ。」
懐かしい声が聞こえる。
「ええ、まぁ私もいいけど。」
(案外、かっこいいから。)
「そうか。ありがとう。失礼するよ。」
理菜ちゃんの隣に座る。
「うん。」
「あの、私と付き合ってください。」理菜ちゃんは突然告白する。
「えっ、ちょっと何言ってるのよ。」
「すいません。雨天クリームを2個お願いします。」
「はい、分かりました。」
「あっあっあっ、終わったー。振られちゃった。」
理菜ちゃんは窓をみる。
「うん?私は振っていませんよ。先程の告白はちゃんと聞こえてるよ。」
僕は笑顔をする。
「それじゃあ、まだチャンスはあるってこと?」理菜ちゃんの友達が言う。
理菜は僕に目を合わせた。
「そうじゃない。私で良ければ付き合ってください。」
「考えておきます。」
保留にすることにした。
「はい、お待たせしました。雨天クリーム2個になります。」
「ありがとう。」
つい癖で笑顔にする。
2つの視線が感じる。
「はい、一つは君のだね。」
雨天クリームを理菜ちゃんの手前に運ぶ。
「はい、ありがとうございます。」
「いいなぁ、私もそれが良かったなぁ。」
「そうか。なら俺のやるよ。」
(元々、食べるつもりはなかった。むしろこうした方が悲しのためになる。)
「へへへ、ありがと。 」
僕の手前にある雨天クリームを向かい合いをしている彼女に渡した。
「どういたしまして。」
二人は雨天クリームを食べる。
食べ終える。
「一つ君と話があるんだ。雨天理菜ちゃん。」
妹は驚いた。
「ちょっと、雨天理菜じゃなくて、松下理菜よ。」
「そうか。今の君の名前が松下理菜ちゃんね。」
「うん。そうだよ。」妹は悩みながらも、言う。
「実は君に会いたかった。君の姉のためにね。本名は雨天理菜ちゃんだよ。姉の名前は雨天紅蘭。その姉から私に手紙を預かっている。君にあげるよ。」
カバンから3枚目の手紙を彼女にわたす。
「付き合うかどうかは、この日の10時にあの学校で待っているから、来てほしい。」
この言葉で理菜ちゃんの友達は察した。
「えっ?私はもう振られた?」
「そうなるね。ごめんね。」
「うん。まぁ期待してなかったよ。気にしないで。」
(はぁー。またダメだった。いつになったら私の運命な人に会えるの〜?)
「手紙?雨天紅蘭という姉がいた。」
思い出そうとしている。
「じゃあ、手紙を渡せたし、俺が払っておくから、またね。」
会計をして、学校に向かう。
8 夢
僕は彼女のいない世界を暮す。あの日出会う前よりも寂しい日々が続く。
ブラックコーヒーが甘くなったのに、牛乳を入れられ、ココアになる。いつもの日々と完全に違う日々となった。
「おーい、大丈夫か?」
「うん。なんとか大丈夫だよ。」
「それなら良かったわ。」
「手紙読もう。」
妹の手は自然と手紙を開く。
一つの手紙と一つの写真と鍵だった。
「あっ私が中学生1年生の写真。お姉ちゃん。」
3枚目の手紙
写真見た?私だよ。雨天紅蘭。
いや~なつかしいね。
あっこの手紙を読んでいるってことは、あの人に出会ったのね。メガネをかけてて、少しかっこよくて、優しくて温かの感じる笑顔だった?
もしかして、告白した?私と一緒だね。
姉からの願い事。
あの人と付き合ってくれない?
告白してなかったらしなくていいわよ。
私はもうあの人に会えない。初恋の人で好きになった人と会話はもうできないの。
あの人も幸せになってほしい。私の変わりになってほしいのもある。私はあなたにも幸せになってほしい。。だから無理して、私の願いを叶えなくてもいいよ。
頼み事。
もし何月何日、そして10時にあの学校に行ってほしい。鍵を入れといたよ。
そこに第2ボタンのない服とあの学校の学ランを着て、笑顔で会ってほしい。お願い。プロポーズにバラか赤色の蘭を渡して欲しい。あの人と付き合う一番のひけつだよ。あの人を任せたわよ。
私の唯一の妹、雨天理菜。好き。
雨天紅蘭 拝啓
「大丈夫?」
理菜ちゃんが涙をながしていた。
「何かが思い出してくる。」
すべてを思い出し、理解した。
そして涙が溢れ出す。
「理菜ちゃん。」
友達はそばで背中を優しく触れる。
何月何日、この学校で、初めて彼女と出会った日、場所であるからだ。
その日僕は、手紙の詳細を知らないので困惑していた。
しかも雨か降っていた。
「どうしよう。まぁ考えても仕方ねぇ。」
(そうだ、彼女は言ってたな。幸せは自分で見つけるのよ。作るんだった。)
門の前で傘をさしながら待った。
「来たよ。」
聞こえる方向を見る。
彼女がいた。
彼女は紅い蘭を持とうとすると、傘が自分から逃げるかのように遠く行ってしまった。
紅い蘭を持と、僕に笑顔を見せる。
「付き合ってくれませんか?」
恥ずかしがっていた。
その時、天から一つの光が彼女を照らす。
まるでその笑顔が、好きな人の良い笑顔と重なって見えた。
雨 天からさす光 紅い蘭
雨天紅蘭を思い出す、すべてのKeyだった。
「はい、喜んで。」
「えっ。やったー。」
「可愛いなぁ。好きだよ。」
(初恋の人に言えなかったことをたくさん言える。君の妹だから。)
「濡れるだろ。」
俺は彼女の肩を寄せ、相傘をする。
「うん。」
「手紙を読んだのか?」
「読んだよ。」
「そのボタンないね。」
「どこにあるの?」
「僕が持ってるよ、縫ってあげるからとりあえず、僕の家に行こうか。」
「分かった。ボタン縫ってね。」
お互い笑顔をする。
飯の時間、二人は手を合わせ、何も言わないで食べ始めた。終わりも、手を合わせて片付ける。
寝る時間になったので、おやすみを交わした。
僕はベッドで眠る。
夢の中
雨天紅蘭が笑顔でいた。
「私の妹を幸せにしなさい。私の好きなあなたに、ありがとう。大好きだよ。永遠に忘れない日々だった。」
僕は紅蘭と声をかけたが彼女には届かなかった。
なぜなら僕は一本の木だったからだ。
(僕も忘れないよ。雨天紅蘭が大好き。)
続く
最後まで読んでいただきありがとうございます。
当時中学生2年生の時に思っていたことが笑顔の小説で打ち上げました。
葬式のことと、食事の挨拶。
続くということは、続編ありです。
中学生3年生の時に受験生でありながらも3作品作成しました。すべてつながっっているので、高校生活中に時間がある中、続編を投稿できたら良いなと思います。
次回の作品は 涙を流す