22話:斥候開始
まだ外が真っ暗な内からルーナにたたき起こされました。
残念ながらこう言った隠密的な動きはルーナに従うしかないとこないので文句は言わないが…
「準備が出来たら行きますよ」
「ふぁ…眠い」
後ろからバシッと背中を叩かれる。
キッにらめばルーナが涼しい顔で立っているし…くっ
昨日準備したリュックを背負い、コートの様にギリースーツを上から着こむ。
てかこれ、まだ外は暗くて肌寒いからいいけれど、昼間とか暑いんじゃないかしら。
ルーナも同じように着込んでいる状態だ。
ちなみにルーナの迷彩服のほうが上着の丈が短く普通の男性のジャケットのような形をしていたりする。
「早めに林の中へ入ります。林を通る形で敵陣後方へ回り込む形で移動しますよ」
「林の中で敵に鉢合わせなきゃいいけれど…」
「まったく会敵しないということはないと思いますが…大部隊がいたりすると困りますね」
「その時は私が将校を打ち倒すしかないわよね」
「そうなりますね、そして一目散に逃げて報告です」
もし仮に敵の部隊がいれば指揮官だけでも殺傷して敵の交戦能力を奪わないと自分の身が危ないわよね。
宿舎を出るとようやく空が白み始めるような状態だった。
私とルーナは味方が布陣している丘を避けて東側の林へ向かう。
「ここからはフード部分もかぶってください」
「わかったわ」
ルーナに言われてギリースーツのフードをかぶり胸元の紐を結ぶ。
「まるで緑色の化け物ね」
ルーナを見ればほぼ緑のもじゃもじゃで化け物にしか見えない。
「ミリア様は森の妖精のようですよ」
「小人って言わなかっただけ許してあげる」
私達は周辺を警戒しながら林を進む。
意外と枝を避けて進む足音や背負ってるライフルがカチャカチャいう音がする。
「いがいとうるさいですね」
ルーナの指摘はもっともだと思う。
「何か対策を考えないとダメかしら?」
「持ってきている毛布でくるむほうが良いかもしれません」
何とお母様、服と同じ柄の薄手の毛布を持たせてくれている。
夜なんかに使うものだと思っていたけれど、もしかしてこういったことも考えていたのかしら。
ルーナに言われるままに毛布を広げてライフルを包んで、軽く糸で縛ってみる。
なるほど、確かに音がしなくなった。
「お母様はもう少し使い方とか教えてくれてもいいと思うの」
「ミシェル様は家族には言葉足らずなところがありますよね」
ルーナの答えに激しく同意する。
射撃についても最初は手取り足取り教えてくれたのにある時からぱったりと教えてくれなくなったりしている。
ルーナを私の射撃のサポートにしたあたりからだろうか?
「見る限り敵は居ませんね」
「いたら困るわ」
半日ほど林を進めば、敵陣地の側面にまで出てこれた。
ルーナが木に登って帝国軍の配置を確認して戻ってくる。
「帝国軍も配置は似たり寄ったりでした」
「後方には物資の集積場がある感じ?」
「そうですね、帝国へ向かう街道につながる形で集積場ができています。」
「じゃあ街道沿いに森を進んでみましょう。敵の輸送部隊が見つかるかもしれないし」
私達は林が濃くなってくる森の方へ街道を確認しながら進むことにした。




