雨上がりの帰り道
雨上がりの夜道は
とても空気が澄んでいて
車のヘッドライトは
淀みなく行く先を照らす
その光に映された
雨で湿ったアスファルトは
艷やかに光を反射して
優しく煌めいている
疲れて家路を急ぐ帰り道
明日へ行きたい
明後日へ行きたい
半年後 一年先に
僕はついそんなことを考える
今より良くなっている
そんな保証も自信もないけど
それくらい経てば
今より少しは
マシになれているはずだから
使いものになっているはずだから
何もできなくて
見ているだけ
捨て置かれている
あの感じからは
脱却できているだろうって
思うけど
もしこの考えのまま
望み通りにワープ
できていたとしても
それじゃ今と大して変われていないまま
なんだろうな
できないを積み重ねないと
なかなか できるにはならなくて
いきなりできてしまう人もいるけれど
僕は
不器用で要領も良くないから
慣れないながらに
できないを重ねて
できるに手を伸ばさないと
辿り着けない
嫌でも時間は流れていく
止まってくれとどんなに願っても
拒んでも恨んでも
僕を押し流して行く
それを僕はもう
悲しいくらい
痛いくらい
思い知っているから
僕は今でも
明日へ向かおうとするので精一杯
だからその精一杯と向き合って
賢明に乗り越えようとしていよう