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クロネコのユメ  作者: 葉山麻代
◇私はユメ◇

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夢の出汁

リラは帰らず、片付けを手伝うらしい。


「ユリ様、残っている普通のさつま芋と、じゃがいもはどうしますか?」

「外倉庫のカボチャがある場所に一緒に置いておいてください」

「はーい」


ユリも色々運んでいる。私も手伝おう。


「ユリ、裏ごしたのはどうするにゃ?」

「明日加工するわ。ボールのままラップして冷蔵庫にいれれば良いかしらね」


冷蔵庫にしまって戻ってくると、ユリとリラか話していた。


「迎えに来ると思います」

「なら、ご飯食べていくと良いわ。帰ってから作るのも大変でしょう」

「ありがとうございます!」


一人で帰るより安全の方が大事だ。


「イクラ作るけど、見る?」

「はい!」

「手伝うにゃ!」


イクラなら、一度見たことがあるからリラよりも手伝える!


ユリがイクラ用にお湯を沸かしている間に塩を用意し、ボールや割り箸を持ってきた。

ユリが筋子をほぐしているのをリラが楽しそうに見ていた。


「うわー!すごい!塊がイクラになった!」


水を替える度に白くなっていくイクラを見て、リラが焦っているのが見えた。

私もあれどうなるんだろうって思ったな。と少し楽しかった。


ユリがイクラ用のタレを持ってきて、白っぽくなったイクラを中にいれまぜると、美味しそうになった。


「又綺麗になったー!」


うんうん、ここ、感動するよね。


「これを1日以上漬けると、食べたのと同じイクラになるわ。明日出来上がってから分けるわね」

「ありがとうございます!お父さんに食べさせたいです」

「にゃ!」


リラが、なんかとんでもないことを、さらっと言った。


「え? マーレイさん、食べられそう?」


ユリも不安そうに尋ねている。


「ユリ様に貰ったと言えば食べると思います!」

「いや、そんな強制は止めて! 本人が食べたいなら良いけど、無理にすすめたらダメよ?」

「はーい」


リラ、返事はしたけど、食べさせそうな気がする。マーレイ頑張れ。心の中でエールを送った。


ユリはご飯の用意を始めた。

鮭のホイル焼きを作るらしい。

自分の分は好きな野菜をのせてね。と言われたので、赤いのを取ろうとしたら、リラに小声で、「それ大きいピーマンですよ」と教えられた。

危ない危ない。ユリに見られなかったと思う。

リラは乗せすぎて、ホイルを閉めるのが大変そうだった。


「オーブンで焼けば良いのだけれど、今日は火をいれていないので、フライパンで焼きます」

「いつ焼くにゃ?」

「そんなに時間かからないから、みんなが来てからにしようと思います」

「わかったにゃ」


楽しみだなぁ。前に食べたときも、魚の下の玉ねぎが美味しかったし、食べるときに乗せたバターが染みて鮭が美味しかった。


「他に何か作りましょうか」

「ユリ様!ずっと前に、家まで来て「お弁当の残り」と言っていたおかずの、卵を焼いたみたいな料理、あれ教えてください!」


なんの事だろう?ユリはリラの家に行ったことがあったのかな?

あ!湖の話か!そういえば、あれはお弁当をおきにいったのか。


「だし巻き玉子ね。今さらだけど、あれにも魚のダシが入っているわ」


ダシの説明をするのなら持ってこよう。

きっとユリはリラに見せると思う。

鰹節と昆布が入った袋を2階から持ってきた。


「ユリ、鰹節と昆布持ってきたにゃ」

「ユメちゃん、ありがとう!」

「鰹を加工して乾かして削ったものよ」

「木のくずみたいですね」

「こっちは昆布、海草よ」

「カイソウ?」

「海で育つ草ね」


全く食品に見えないのか、リラが不思議そうに昆布と鰹節を見ている横で、ユリがダシの取り方から説明してだし巻き玉子を教えていた。


ユリの教えた通りにリラが作っていると、マーレイが迎えに来た。


「リラ、迎えに来たよ。帰ろうか」


リラはだし巻き玉子の火加減を見つめていて気づいていないのか返事をしなかった。

変わりにユリが答えた。


「あ、マーレイさん、用意したので、ご飯食べて行って下さい」

「ありがとうございます。リラは何をしているのでしょうか?」

「だし巻き玉子と言う玉子焼きを練習しています」

「おとうさん!もう少しで出来るから!」


返事をしても、四角いフライパンを見つめたまま答えていた。


「ただいま。あれ?リラ、玉子焼き?」


ソウが帰って来たけど、リラを覗いて少し驚いていた。


「おかえりなさい!だし巻き玉子を教えてほしいって頼まれたのよ」

「だし巻きなんて、いつ食べたの?」

「まえーに、湖に行ったとき、お弁当作りすぎて、ほら、」

「あーあれか!」


ソウとマーレイが、頷きながら理解したみたいだった。

あの頃は黒猫のまま移動していたから、食べるときくらいしか変身しなかったな。


「練習のために、明日から売り出してみる?」

「今日のこれじゃ、まだ売れないですよね? 失敗したのをどうしたら良いですか?」


リラとしては納得の出来にならなかったらしい。


「しばらくは、無料で配ったら良いわ。材料費はあまりかからないからね。練習有るのみよ!」


ホイル焼きができあがって、だし巻き玉子と、ご飯と、味噌汁でご飯になった。

あ、ユリが作っていた紫のモンブランだ!

ここで出すのに5個多かったのか!


「スープに入っているの、豆腐だ!」

「これは、味噌汁と言うのよ。中の具は、その時有るものをいれるわ」


「何でも入れて良いんだ!」と感心したらしいリラが、色々入れてみたいものを言うので話を聞いていたけど、イクラを入れたら美味しいかな?と言ったとき、ユリが物凄く嫌そうな顔をしていたので、それはきっと物凄く不味いんだと思う。


リラたちが帰るときに、ユリが何か渡していた。

話を聞いていると、パープルから出された報奨らしいけど、額が多いのか遠慮しているようだった。結局、貯めておきなさいと言われて納得して受け取り、ユリが焼いた分のだし巻き玉子と一緒に渡していた。


二人が帰ったので、2階の部屋に帰った。


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