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クロネコのユメ  作者: 葉山麻代
◇少女ユメ◇
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夢の自我

最近一人称に困っている。

黒猫になって初めて目覚めた人である人格が、自分を「俺」と言う人間だった。


過去を少し見て、自身の本体が大魔導師の女王で、名前をいまだ思い出せないが、自分を「(われ)」と言っていた。


どちらも使いにくい。

ユリ(いわく)、小学生くらいの大きさ、である女の子としては、似合わなさすぎる。

ユリに習うなら「わたし」だろうか?

一番古い過去も現在も女性なのだから女性の一人称が違和感無いのだと思う。


いっそのこと、自分で名前を呼ぶか。

んー。気持ち悪い。

ユメという名は良い名だと思うが、自分で呼びたくはない。



旅から帰ってきた翌日、ユリに付いていったら葛切りを作る日だったらしく、黒蜜の匂いがした。


クロネコで付いては来たが、ついうっかり黒蜜の匂いに誘われて、人形(ひとがた)になって葛切りを食べようとユリのそばに行ったら、この家の人が驚いて倒れてしまった。

悪いことしたなぁ。


次に行ったときに、ごめんね。した。


ユリが、中がゼリーになっている不思議な果物をくれた。

ユリはすごいなぁ。不思議で美味しい。


ユリがお菓子を教えている部屋で、もう人のままで良いかとそのままでいたら、高い椅子を持ってきてくれた。

ユリより大きくなって見渡せる!

なんだか面白い!

小さい子が座りたがっていたが、危ないからと止められていた。

こいつ鈍そうだし、確かに危ないなと思った。


グラタンを初めて食べた。思ったより熱くて驚いた。

なんだか懐かしい味だった。以前食べたことがあるのだろうか。


そうそう、ユリの弟子の作ったパウンドケーキを食べた。結構良くできてたけど、あまり魔力は含まれていなかった。

ユリだけが規格外なのだろう。

次回 08月16日 13時00分です。

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