夢の手製
ラムネ乾いたかな?
朝起きて真っ先に思った。
そういえば、向こうの国に行ったとき、ユリが黒猫クッキーを可愛い缶に入れてくれたなぁと思い出した。
リラに渡す分も可愛い入れ物が良いな。ユリに聞けば何かあるだろうか?
そうだ、きな粉棒もリラは好きな味だと思う。これも一緒に渡したら喜ぶかもしれない!
とりあえず、ラムネの様子を見に行こう。
コンコンコン
「ユリー居るにゃ?」
「はい、どうぞー」
ユリは部屋にいた。
「ラムネ乾いたにゃ?」
「あ、そうね。もう大丈夫だと思うわ」
きな粉棒のことも聞いてみよう。
「きな粉棒もリラに渡して良いにゃ?」
「構わないけど、まだ残っているの?」
「少しだけあるにゃ!」
「それも作りましょうか?」
作るのに電子レンジを使っていたはず。
「電子レンジないにゃ?」
「鍋とボールで作れるわよ。あ、でも爪楊枝はないけど良いかしら?」
「爪楊枝は食べないにゃ!」
「そうね。ふふふ」
ユリが作ってくれることになった。
よし手伝おう!
キッチンに行き、計量を始める。
ユリが水飴を温めている間に、きな粉と黒糖を量り良く混ぜた。
「ユリー、きな粉と黒糖混ぜたにゃ!」
「ありがとう。水飴もすぐ温まるわ」
ユリが水飴の火を止めて、鍋を持ってきた。
「混ぜるわよー」
「どうぞなのにゃ!」
きな粉に水飴を混ぜるのは危ないと言って、ユリがやってくれた。
ベトベトするものでやけどすると普通のやけどよりも危険なんだと教えてくれた。
一塊になったものをペシペシ触って、温度を確かめると、平たく伸ばした。
食べるときに、きな粉がこぼれないように一口サイズにして欲しいと言うと、それ良いわね!と言って、全部一口サイズに切ってくれた。
「これ良いわね。ソウに少し残して良い?」
元より、全部もらう気はない。
「大丈夫にゃ! ユリ、何か入れ物あるにゃ?」
「リラちゃんに渡す用?」
「そうなのにゃ!」
「おしゃれな容器と、実質的な容器、どっちが良い?」
「両方欲しいにゃ。リラにおしゃれな容器にゃ、もうひとつは自分で使うにゃ」
「ガラス瓶と、タッパーを渡すわね」
おしゃれな容器があるらしい。
さすがユリだ!
ユリは部屋からガラス容器を持ってきて、キッチンのタッパーも一緒にくれた。
「これ、箸を使って、そっと入れると良いわよ」
「わかったにゃ! ありがとにゃ!」
ユリに言われた通り、箸を使って、ガラス容器に綺麗に見えるようにラムネを詰めた。
すごく豪華になった。売ってるお菓子みたいだ!
入りきらなかった残りはタッパーに入れた。
「あ、ユメちゃん。きな粉の方は密閉容器が良いから、リラちゃんに渡す分もタッパーが良いわよ」
「わかったにゃ!」
きな粉多めのまま3つのタッパーに分けて入れた。
「そろそろお昼だけど、なにか食べる?」
「お腹空いたにゃ!」
「あ、いたいた!」
ソウが大きな箱を持ってきた。何が入っているのだろう?
「おかえりなさい。なにか買ってきたの?」
「ただいま。電子レンジ買ってきた!」
「え!?」「使えるにゃ?」
電子レンジが使えるようになるの?
ソウが、箱を開けながら答えた。
「炊飯器やオーブントースターと同時でなければ大丈夫だろう」
「何に使うの?」
「え?」
ユリの疑問に、ソウが固まっていた。
「ユリ、要らなかった?」
ソウがおずおずと聞いていた。
「あ、あれば便利よね。どうもありがとう」
失言に気づいたらしいユリが繕ったことを言っていたけど、なんだか・・・。
「うん・・・」
ソウがうなだれている。ここは助け船を出した方が良いのか?
「きな粉棒が作りやすくなるにゃ!」
「そうだよな! ユメ、早速作るか?」
「さっき作ったにゃ」
あ、失敗した・・・。
「無限ピーマ、いや何でもないわ」
何かユリが不穏なことを言いそうになっていた気がする。
「ユリ、焼おにぎり作ってよ!電子レンジでいつでも食べられるから」
ソウが笑顔で言った。
「え、あ、はい」
ユリが居ないときにここで食事をする機会ってあるの?
ユメは思ったが、あえて言わなかった。
ユリがいる限り、焼おにぎりもその場で作ると思う。




