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クロネコのユメ  作者: 葉山麻代
◇少女ユメ◇

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夢の面倒

イチゴとパイナップルのアイスクリームの売れ行きは順調だったらしい。

起きたときにはランチが終わる頃で、すぐにお昼ご飯だった。

一緒に出かける話が楽しみで、昨日すぐに眠れなかったからかもしれない。


今日作るのは、休み明けの抹茶アイスと、紫芋アイスで、シャンパンシャーベットを小さいアイス箱で作るらしい。


大きいので作らないのか聞くと、ユリの歯切れが悪かった。

どうやら、店で売れないと考えているようだ。

いつもの量で7500☆は、確かに高い。

えーと、15倍?


でも、ソウは大丈夫だと言った。

ユリの店は基本的に安すぎるようだし、貴族連中はもっと高くても出すだろう。と。


とりあえず、店のアイスクリームを作ることになった。


紫芋アイスの材料を調整しながらユリが悩んでいるようだった。思ったより固いらしい。

結局ユリは牛乳を足さなかったけど、アイスは美味しくできたのでよかったと思う。


お店用のアイスが作り終わり、ユリの言っていた実験アイスを作ることになって、リラが、魔力充填してみたいと言っていた。


ソウが 5だか10だろ?マーレイでもできるぞ。と言うと、ユリとリラが驚いていた。


この国に住んでいる者で魔力無しは居ない。


そうか、知らない人がいるのか。

ユリはともかく、リラも知らないのか。

言い換えれば、この国は魔力がない者は住めない。

女王の記憶にあった。



考え込んでしまい、ふと気がつくと、すでにリラがハンドルを回していた。

少し変わってもらったが、ハンドルはとても軽かった。


シャーベットが出来上がって、ユリが分けるときに、女子はひとつよ。と言っていた。

大人と子供で分けたら、ソウは子供枠だよな。


大人が物凄く美味しそうに食べていた。

お酒好きだなぁ。


のんきに食べていたら、リラが真っ赤っかだった。


「冷たいのになんだか熱いです」

「え!」「にゃ!」「リラ!」


みんなが同時に声をあげた。


「リラちゃん、大丈夫?」


ユリがリラの額をさわると、ふわっとユリがほのかに発光した。


「あれ?なんだか大丈夫になりました」


リラは回復したらしい。

ユリは本当に無意識で魔法を使っている。


ユメは頭を抱えたくなった。

ユリが(おこな)ったのは「全回復」だ。今は使える者がいないはずの魔法だ。


「ソウ、どうするにゃ?」

「言わない方が・・・良いだろうな・・・」

「そうだにゃ・・・」


言って意識しても面倒だし、むやみに使っても困るし、黙っておこう。

自分の力を知ったら、片っ端から人を治療しそうだ。


このままいくとユリは大聖女か大白魔導師に

・・・なっても困るな。

次回 09月14日 13時00分です。

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