夢の手伝
少し疲れて早く寝たせいか、良く寝付けなかったためなのか、早く目が覚めた。
下に降りるとユリはいなくて、代わりにリラが何か作っていた。
「おはようにゃ」
「あ！ユメちゃん、おはようございます！」
「何してるにゃ？」
「葛切りを作っています」
どうやらユリはお店で話をしているようだった。
リラに自分の分も頼んで良いか迷っているとリラの方から声をかけてきた。
「ユメちゃんの分も作って良いですか？」
「作ってくれるにゃ？」
「はじめて作るので、ユリ様みたいに上手にできないかもしれないけど良いですか？」
「大丈夫にゃ！」
リラに葛切りを作ってもらえることになった。
葛切りができあがり、一緒に食べているとユリが戻ってきた。
「上手にできた？」
作ってくれたリラのためにも主張しておこう。
「美味しいにゃ！」
「できたと思います」
「良かったわね」
ユリはこちらを見てニコニコしていた。
葛切りを食べて元気いっぱいになったし、何か手伝おうかな。そう思っていると、ユリが声をかけてきた。
「さ、食べ終わったら開店の用意よ」
一緒に手伝うと言うと、ユリが喜んでくれた。
お店がオープンすると、お客さんがいっぱい来た。
ユリは忙しそうに料理をしているので、食器やカトラリーをそろえるのを手伝った。
帰る人はトレーにお金を置いていくみたいなので、それを集めたり、食べたあとの食器を下げたりもした。
ユリがお客さんと話していた。
「ユメちゃんはお手伝いですが、リラちゃんはここで働くことになりましたので、毎日いますよ」
リラは毎日なのか！
なら、頑張って起きて毎日手伝おう！
ユリとリラが一緒だと、忙しくてもなんだか楽しかった。同じ仕事ができるのって楽しい。
お客さんが、少なくなってきた頃、ユリから何を食べたいか聞かれた。
運ばれる料理を見て食べたかったのだ。ハンバーグ！
リラも同じだったみたいで、二人でハンバーグを頼んだ。
お客さんが帰ったあと、ユリが「お疲れさま」って言って、ハンバーグランチセットを出してくれた。黒糖アイスとブルーベリーアイスの２色盛り付きだ！！
おもわずアイスクリームから食べると、ユリが黒蜜をくれた。
至れり尽くせりだ！
たっぷりかけてたべた。おいしかった！
仕事を手伝ったあとに食べると、いつもよりも更においしい！！
ハンバーグランチセットを食べ終えると、ユリが、残っている抹茶アイスクリームを食べても良いと言うので、リラと二人で仲良くたべた。
わざわざお皿を汚すこともないかと思ってボールに入ったそのまま食べていたらユリに笑われた。
ユリが温かいお茶をくれたので、少し握って暖まりながら、飲み頃に冷めるのを待った。
リラは直ぐに飲み「ごちそうさまでした！」と言っていた。
「ユメちゃんは休憩するならお部屋で寝てらっしゃい。アイス作るときには声かけるわよ」
ユリに言われたので少し休むことにした。
特に眠る気はなかったのに、疲れたのかガッツリ寝ていたらしい。
「ユメ、そろそろアイスクリーム作るぞー、みんな揃ってるぞー」
ソウに起こされるまで自分が寝ている自覚がなかった。
まだ少しフワフワとしたまま階段を降りると、ユリがラムレーズンとカボチャよ！と言うので目が覚めた。カボチャアイスを食べてみたくて楽しみにしていたのだ！
ハンドルをまわしたり、カボチャの皮を星形に型抜きしたり、沢山手伝った。
ユリがおーりんのジュースを持ってきた！
コップと一緒に渡されたけど、ユリはそのまま飲んでいた。
ソウもそのまま飲んでいたので同じようにそのまま飲んでみた。
コップを汚すこともないかと思ってそのまま飲んでいたらリラが真似してこぼしていた。
そうか、それでユリはコップを持ってきたのか。
リラは飲み終わると面白いことを言っていた。
リラに言われて気づいたけど、りんごは赤いのに、なぜりんごの絵を今まで疑問に思わなかったのだろう？
恐らく青リンゴを知っていたのだろうと思う。
小休憩のあと、アイス箱のハンドルを回したり、リラと一緒に、カボチャの皮を型抜きしたり、いっぱい手伝った。型抜きの型が沢山あって、いろんな型でカボチャの皮を型抜きした。
カボチャのアイスは、ユリが思っていたよりも沢山できたらしい。
そしてカボチャのアイスはおいしかった。カボチャプリンに乗せて一緒に食べたらもっと美味しいかもしれないと思った。
カボチャアイスが食べ終わった頃、ソウがクッキー&クリームのアイスを思い出して持ってきた。
今日も全部で10こくらい食べた！
夕飯はグラタンを食べたいと言ったらユリが出してくれた。
あまり熱すぎなくて食べやすかった。
いつもと何が違うんだろう？
次回 09月05日 13時00分です。
