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クロネコのユメ  作者: 葉山麻代
◇女王ユメ◇

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夢の創作

厨房にいくと、ユリが休んでいて、リラが何か作っていた。珍しい。


「おはようにゃ!・・・リラは何をやってるのにゃ?」

「おはよう。肉まんを華やかにするらしいわ。ユメちゃんもイチゴムース食べるでしょ?」


ユリがイチゴムースを出しているとリラから質問されていた。


「ユリ様、カレーまんやピザまんの色は何でつけたんですか?」

「カレーまんはカレー粉、主にウコンの色ね。ピザまんはパプリカパウダーを使ったわ。生地を練る前に加えているから今から混ぜるのは難しいと思うわよ」


リラは色つき肉まんを作るのかな?

クッキーみたいにカラフルにするのかな?

なにかを探しいったみたいなのでついていくことにした。


「リラ見てくるにゃ」

「お願いします」


リラは、調味料を置いている棚で何か探しているようだった。


「リラ、何探してるにゃ?」

「きれいな黄色はないかなって。カレー粉は有ったんだけど、すごくカレー臭くて使えないなぁって思って」


ふたを開けては匂いを確かめているようだった。

明確に欲しいものがあるなら手伝いは要らないなと思って戻ることにした。


厨房に戻ると、ユリはソウと一緒にハンバーグを作っていた。


「手伝うにゃ!」

「あら、リラちゃんの方はもう良いの?」

「黄色いの探してたにゃ」

「黄色なら、カボチャ、くちなし、ターメリックね」

「何に入ってるにゃ?」

「カボチャは袋、くちなしも袋、ターメリックは小さな瓶に入っている粉よ」

「教えてくるにゃ!」


すぐにリラに教えにいった。


「リラ、ユリのおすすめ聞いてきたにゃ」

「え!ありがとうございます!」


ユリに言われたことを話すと、リラはすぐにわかったらしい。

迷いがなさそうなので、戻ることにした。


ハンバーグを200g量って、まとめたものを置いていく。

ユリとソウが6つずつ形になったものをトレーに乗せるので、手の汚れていない私が冷蔵庫にしまった。



イリスが来た時、ちょうどリラがいなくてイリスが慌てていたけど、リラは倉庫から戻ってきたので、今ユリに聞きに来ようと思っていた感じのイリスはリラを見てもう一度座り直していた。


「ユリ様、カボチャ、くちなし、ターメリック、どれなら使って良いですか?」


全部見つけてきたらしい。手に色々持っていた。


「どれを使っても良いけど、バタフライピーやビーツのゆで汁と同じ使い方をするなら、くちなしが良いと思うわよ?」

「はい。どうやって使うんですか?」


リラはクシナシを使うことにするみたいだ。

クシナシは変な形の実なので、使い方がわからないらしい。


「お茶の袋わかる?それに入れて、上から包丁に体重をかけて中身を割って、煮出せば黄色い色になるわ」


リラは何て聞けば良いのかもわからないのか、そのまま動かなかった。


「ユリ、リラに教えるにゃ!」

「ユメちゃんは見たことがあったわね。お願いします」


ユリにも任されたので、知っていることをリラに教えることにした。


「クシナシ使うのにゃ?」

「はい。他のと似た使い方が出来る方が使いやすいと思うので」

「お茶の袋は何処にゃ?」

「ここです」

「その袋にクチナシ1個入れるにゃ」

「1個で良いんですか?」

「栗きんとん、まっ黄色だったにゃ」


リラは思い出したのか、頷いていた。


「入れたらどうするんですか?」

「上に包丁を重ねるのにゃ」


リラは切る方向に持ったので慌てて言い直した。


「寝かせて上に置くのにゃ」

「こうですか?」

「それで良いにゃ。包丁の上から押すのにゃ」

「あー、そういう意味かぁ!」


バリッ。クシナシが砕けた音がした。


「それを少しの水で煮れば、まっ黄色にゃ!」


リラは最初雪平鍋を持ってきたが、少し考えてからステンレスの鍋に取り替えてクシナシを煮始めた。

袋から黄色がにじみ始め、すぐに水がまっ黄色になっていった。

オレンジ色のような濃い黄色になった。


細目の刷毛を3つ用意して、いつの間に用意したのか、赤黒い色水もあった。刷毛に染みる色はきれいな赤だ!

黒っぽい色の小瓶だけ、皿に少し出していた。

皿に出すとそれは紺色で、回りが青い。これは青い色水らしい。


リラにどうするか聞くと、構想を教えてくれた。

各花の飾りを、2色で塗りたいらしい。

普通の肉まんに、ふっくらした花の飾りがついていた。


潰さないようにそっと色をつけた。

リラが上側だけ少し色がつけば良いと言っていたので、撫でるように少しだけだ。


全部塗り終わったとき、ユリから呼ばれた。


「そろそろランチの時間になるけど、リラちゃんはそれ出来上がるまで作っちゃって。ユメちゃんはどうする?」


イリスが一人でも大丈夫か聞きに行った。


「イリス、リラを手伝っても良いにゃ?」

「ユメちゃんの好きなようになさってください。でも、ダメそうなら声をかけさせていただきます」


イリスは大丈夫そうなので、リラを手伝うことにしよう!


「イリスありがとにゃ!ユリ、少しリラを手伝うにゃ」

「わかったわ。ソウ、厨房手伝える?」

「任せとけ!」


ソウが手伝うなら安心だと思った。

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