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第5章05話

 明けましておめでとう御座います。


 何時も読んで貰って、とても感謝してます。

 このままエタラないで連載しますので、見捨てないで読んでやって下さい。

第5章05話


 国境に向かって降雹を撃ちながら街道を進んで行く。

 時々矢や火球が飛んで来るが、メクラ撃ちなので怖くない。

 善姫さんが氷撃で片付けている。


『旦那様は透明化している私達が見えるのですか』


『見えるよ』


「降雹」


 話しながら攻撃して知世さんの背後に行き、胸を揉んでみる。


『ずるいです!』


 善姫さんは抱きしめてキスしておいた。無言だった。


「降雹」


 善姫さんの降雹は凄い威力だった。着物が無いと能力が上がるのか?


『今帰ったぞ』


 水美がキスして、全回復にしてくれた。


『これは良い方法だな。妾が水の里を往復すれば全滅も出来る』


『降雹』


 水美も話しながら攻撃している。


『じゃ、嫁さん達にまた妖力を足して攻撃するよ。妖力不足で怪我でもされたら適わない』


「降雹」


 善姫さんの攻撃を見て水美も驚いている。


『好きな格好だと強くなるな』


『だろう。驚いている所だったんだ』


『妖力消費も少ないみたい。既に降雹3発は撃っているのに余り減っていない』


 街道上の笹美の国の兵は国境に向かって逃げ始めている。動きがバラバラで街道上の人口密度が高い所が出来て動けない兵が増えて来た。


「降雹」


「降雹」


 善姫さんの2連発が街道上を一掃した。


『一時休息』


 知世さんをまた半裸にして妖力を回復しておいた。また慌てている。

 善姫さんも胸を揉みながら妖力を回復した。


「有り難うございます」


 口を離した時に小さな声で言って来た。


『哲司も嫁には悪ふざけをするのだな』


『水美以外にやったのは始めてだよ』


『妾には好きにしていて良いぞ』


 水美が妖力を足してくれた。


 知世さんと善姫さんは、どんどん前に進んで行ってしまっていた。


『だんだん兵が減っているな』


『天狗さんと分断しているからね』


 水美がサクッと殆ど片付けると、知世さんと善姫さんもやたら降雹を撃っている。

 知世さんがよろけた。


『指示違反の罰ね』


 上半身裸にして、胸を吸ってから妖力を足した。


『哲司が胸を吸った時点で相当妖力が移動しているぞ』


『嘘!』


『本当だ』


 妖力移動の前提が崩れてしまう。


『善姫にやってみろ』


 善姫さんを捕まえて胸を吸ってみた。妖力が移動して行く。キスをすると体力も一緒に持って行かれた。

 水美が俺に慌てて補充してくれた。


『仕事に戻ろう』


 水美に言われて前進すると天狗さんが飛んで来た。


『国境の周りは片付けたぞ』


『城からここまでは全滅させたよ』


『じゃ、もう良いな』


 天狗さんは帰って行ってしまった。


 知世さんは着物を直さないで半裸で浮かんでいる。


『それ見ろ。妾と同じじゃないか』


『周囲を確認して帰るよ』


『『はい』』


 天狗さんがやった所は木が倒れて人はバラバラになっているのまでいる。


『全部合わせると凄い数じゃないかな』


 一眼姫が現れた。


『財布の数は3000くらいだ』


『水郷城に帰ろう』


『旦那様一度屋敷に』


 要求を呑んで屋敷に寄った。

 2人は互いの姿を見て驚いている。善姫さんは気にしないが知世さんが真っ赤になっていた。


「旦那様は知世さんにまで」


「約束違反の罰ね」


 善姫さんが知世さんの着物を直すのを手伝っている。善姫さんは楽なもので着物をそのまま着て終わりだった。襦袢の上半分を着物に縫い付けてあるようだ。


「善姫さん。それ楽そうですね」


 知世さんまで止めて欲しい。


 全員で水郷城に行った。


「ご苦労だった」


 一眼姫に頼んで財布の中身を3等分にして貰った。

 凄く大きい一山だった。


「財布の数は3000くらいだそうです。その一山は水神様が使って下さい。これは天狗さんに渡して貰えます?」


「良いが私が貰うのは筋違いだろう」


「行事も多いから使って下さい」


 一眼姫とピョコリ瓢箪が拡張皮袋に入れて、全員に配ってくれた。

 水神様も素直に受け取っている。


「知世と善姫は城の風呂で体力と妖力を取り戻してから続きをするぞ」


 衣裳合わせらしい。


「「はい!」」


 あの2人も元気が良い。女にとって新しい衣裳がどんなに楽しみか良く分かった瞬間だった。


「御迷惑だと思いますが、2人を宜しくお願いします」


「大丈夫だ。夕飯が終わったら返すからな。今日は会議の献立の相談もしないとならんのでな、ヤヤも借りてある。諦めてくれ」


 宣姫さんが2人を連れて風呂に行った。

 俺はさっさと水の里に逃げた。


 水美に甘えているうちに必要も無いのに儀式になってしまった。


 気が付いたら10時間くらい経つていた。


『気が付いたのなら風呂に入ろう』


 水美に洗って貰ってから浴槽に入って、スッキリして来た。

 一眼姫に貰った財布を覗くと数珠が大量に入っている。見た事の無い数珠がいくつか有ったので別にした。残りは全部そのまま床の間の金貨と一緒に置いておいた。


『水美、これ何?』


『現実化の数珠だな。たまに見えない妖怪とかが居たら無理矢理現実化させる数珠だ。哲司は大概見えるから要らんだろう』


 使い道も無さそうだけど、暫く持っていると生えて来る場合が有るので浄化して自分の腕に着けておいた。

 水美と桜鱒の寿司とビールでゆっくりする。水郷城はやっと2時過ぎくらいだ。水の里に居る限り30時間くらいは残っている。


『今日は哲司の天狗行動で、妖力の早い補充方法が分かったのは大収穫だった』


『あれはビックリした。それより自由な姿の善姫さんが強くなって妖力の消費も減ったのも驚きだった』


『知世も上半分着ない時が強かったぞ』


『2人供、水美の影響を受けたんだよ』


『哲司を通してか? あり得ん。だが善姫はより自由な姿が好きになるだろう。着ているだけであれだけ力が落ちるなら、余程負担なのだ』


 そうかも知れないな。


『善姫さん置いて来たけど大丈夫かな。今日の敵はどちらも血縁者だろう。思うところはあるような気がするのだけど』


『案外、自分は河瀬哲司の妻であると言ったのは本気なのだと妾は思うぞ。血縁者は善姫を道具としか見ていないからな』


『強がらなくても良いのに』


『今頃、自分の血縁者が哲司に迷惑を掛けたと悩んでいるのかもしれんな』


『着物騒ぎで少しでも紛れると良いけど』



『話が暗くなる。サピカ村のハンバーグモドキを食べに行こう』


 新型メニューでまだ食べてない。

 最近は時間を有効的に使えるように、サンリン町かサピカ村に行くことが多くなった。水の里より短くなるが4倍に使える。


『サピカ村の家に善姫か知世が入った』


『知世さんは絶対に来ない』


『心配だ。行くぞ!』


 サピカ村の家に行くと善姫さんが着物を脱いでいるところだった。

 俺を見ると、慌てて着物を着だした。


「善姫さん。脱いでいて良いよ。辛いのでしょう」


「……本当に済みません。ここだと自由に出来ると思って」


「俺が居ても自由にしていて良いですから」


「旦那様。有り難うございます。こんな醜い姿を見せて」


「絶対に醜くないです!」


 ホットしたようだった。


「水郷城は?」


「食後の昼寝時間です。私は抜け出して……5時30分に帰ることになってます」


 あげた時計を見ながら時間換算しながら話している。


「2時間と20分。9時間は使えるね」


「はい!」


 ここに来るのに妖力を減らしている。元気付けに妖力を足してあげたら、そのまま仲良し夫婦になってしまった。


 気が付いたら11時間経っていた。善姫さんは帰って行ってしまっている。


『お前が気を失う前に朦朧としながら善姫に帰ることを勧めたのだ。凄く心配しながら帰って行ったぞ。3時間くらい前だな』


『全然覚えて無い』


 その前に何故助けてくれないんだよ。


『ハンバーグモドキは手に入れたぞ!』


『行ったの?』


 ハンバーグモドキで見捨てられたようだ。


『丁度、商人が2人で注文していたのでな。出来たてだぞ』


 水美のことだ。オリジナルを持って来たのだろう。


『水の里に帰るぞ』


 水の里でハンバーグモドキを食べた。


『思ったより美味いな』


 薄切り肉を再度乱切りして玉葱と混ぜて焼いてある。ビーフシチューのソースが、かかっていて美味しい。


 2人で食べた後で風呂に入った。


『今日は疲れたろう?』


『疲れて死にそうだよ』


『今日は知世との日だったな』


 忘れていた。

 慌てている俺を見て水美が笑っていた。


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