くノ二十九 パクパク
忍者ノート2 忍具 スーパー消しゴム
絵の具 クレヨン どんなモノも消せる
壁 アスファルト コンクリー
どんな場所も消せる スーパー消しゴム
読んで頂いている方々ありがとうございます。
「パクパク‥ワシに何か用かいな?パクパク」
彼女はパクパクする口に目を取られ、つい連られて無意識に、
「パクパク‥私を仙人様の弟子にして下さい!」す
鯉特有の円らな目を更に見開き、
「OKじゃ。ンじゃね~ソコの滝壺に入って、何か捕まえてきて。メシにするからさ。」
彼女は焦っていた‥直ぐにでも修行を始めて両親の仇討ちをしたいのに‥
「は‥はい‥」
彼女は、声を押し殺し言われるがまま滝壺に入った。
滝壺は思いの外、水面からの流圧の衝撃で渦を巻き1度入ると、中々抜け出せない水の蟻地獄だった。
彼女は必死に悶ガキ、命化ながら脱出に成功し水面から上がると、
「合格じゃ。御主の名前は?」
弟子になる為の試験だと分かった彼女‥
‥そして、合格‥
滝壺の渦に揉まれ、体温を奪われた青い唇で、
「せ‥れっ‥セレナ‥で‥す」
「セレナよ、ワシが教え授けるモノを如何にする?」
「‥殺された‥両親の仇討ち‥を‥」
「良かろう。ワシの修行は簡単じゃ、滝壺から泳いで滝を登り切れれば終了じゃ。」
セレナは絶句した。人の力で滝を‥況してやこの大滝を泳いで登れるのか?‥
あの事件が6才、剣術を習い3年、龍仙人を探し更に3年、12才の少女は覚悟を決め一言、
「ハイ。」
とだけ口にして、地獄の修行が始まった。
‥‥‥‥‥
嵐の日も凍てつく寒い日も修行し、時には落ちてきた流木よ氷塊などにより、大怪我も少なく無かった。
修行を始めて13年。セレナが25才の時
「良し!そこじゃ!足をモット‥そう‥あと少し‥もうちょっ‥ヨッシャ――――!」
滝を登り切りそのままの勢いで、上空に飛び出し宙返りをして喜ぶセレナの姿に、感動して泣いていた龍仙人。
今度は上流の川から、滝スレスレにダイブして戻ってきたセレナ。
滝壺から上がり笑顔を見せ、濡れた青い髪をかきあげた彼女の肉体は、水泳選手特有の逆3角形で、無駄の無い筋肉と柔軟さを兼ねそなえたボディの、ホソマッチョガールになっていた。
龍仙人の前に行き、方膝を付き頭を下げ、
「御師匠様、大滝を登りきりました。」
セレナが言うと龍仙人は、
「おめでとうセレナよ。ワシの修行を終わりじゃ。今日から名を青烈とし、これをお前に授ける。」
龍仙人の重々しい杖を受取った青烈。
すると‥杖がみるみる姿を変え刀になった。
「それは、青竜から貰った青竜刀だ。
持って行きなさい。」
「ありがとうございます。そして‥
ありがとうございました‥‥」
「これで、奴との約束も果たせたワ。パクパク」
‥‥‥‥‥‥‥
グラン城下町にある、スウィーツ専門店で丸い生地にが5段に重なり、生クリームが掛かった
パンキーケを方張りながら、1人願がえこむ
青烈の姿があった。
《おいおい‥食い過ぎじゃねえか?それで三皿目だぜ。》
《うっさい!アクアは黙ってて!集中してるんだからさ!》
《へいへい‥静にしてますよ。》
生暖かい目で宜しくお願いします。




