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CLOSE END  作者: Carmilla
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カムイ誕生日記念「本当に嬉しいモノ」

遅れましたが、カムイ誕生日ということで特別なストーリーを書いてみました。

普段の感じと少し違うので戸惑いました。

6月8日……今日は僕の誕生日って事だけど、意外とみんな祝ってくれたね。

レンくんやミホさん、ニーシャに、シンドさんやメイさん。

ヒナさんやシンデレラさんまで、みんな僕の誕生日を祝ってくれて光栄だよ。

だけど、まだナナカちゃんからは祝ってもらえてないな。

昼間からどことなく素っ気なかった気がするんだけど、サプライズでも準備してくれてるのかな。

まだ早いだろうし、もう少ししたら戻ろうかな。

この時の僕は、柄にもなく少し浮き足立っていたのかもしれない。


×××


────sideナナカ


今日はカムイくんの誕生日……っ!

精一杯お祝いしてあげないと!

ケーキは予約したんだけど、プレゼントがまだ決まらない……カムイくんって何が嬉しいんだろう。


『カムイくん、その誕生日プレゼントは……私、なんてどうかな?』

『ははっ!それは素晴らしいね!』


……っ!?

何考えてるの私!そんなわけないよ!

……11歳の想像とは思えないよね、こんなの知られたら流石に引かれちゃう。

一生懸命、プレゼント決めなきゃ!

「あ、ナナカちゃん。もしかしてカムイへのプレゼントでも探してるの?」

レンさん、カムイくんは気に入ってるっぽいけど、この人って殺し屋なんだよね。

雰囲気も少し怖い、見た目は優しい系のお兄さんって所が更に怖い。

お母さん言ってた、男の子はみんなオオカミさんだ、って。

それでも、何もしないのかな?

いきなり逃げるのも失礼だよね。

「あ、うん。そう、です。」

それに人と話すのは苦手、上手く喋れないよ。

「ナナカちゃんからなら何でも喜びそうだけどな。あれなんてどうだ?」

「お守り……。」

「ほら、あいつ何かと物騒だし持たせとくといいんじゃないか?」

「いらっしゃいー!ってレンだー!」

「ニーシャ……この店はやめよう、途端に胡散臭い気がしたぞ。」

「これ、ください。」

「買うの!?」

「うん。すごくいい気が、した。」

「ナナカはー、レンと違っていい子だねー!レンにはお仕置きが必要かな。」

「ちょ、それだけは勘弁。」

レンさんは走って逃げちゃった。

確かにニーシャさんの今のトーンは少し怖いかも。

よし、お守りも買えたしケーキを貰って帰ろ!

カムイくん……喜んでくれるかなっ。


×××


────sideカムイ。


「ただいま。……あれ?」

まだいないのかな。

もう日が暮れ始めてる。

「……嫌な予感がするな。」

僕は家を飛び出し、ナナカちゃんを探すために走り出す。

何もなかったらそれでいい。

けど、僕は君を……もう誰かを(・・・)失いたくない(・・・・・・)んだ。


「ナナカちゃん!」


「ナナカちゃん!」

あちこちを探しても見つからない。

一体どこに、嫌な予感はどんどん膨らむ。

あれは……レンくん。

「レンくん!」

「うおっ!?どうした、そんな必死に。」

「ナ、ナナ……はあ。はあ。……ナナカちゃんを見てないかい?」

「ナナカちゃんに何かあったのか?」

レンくん、君は突然真面目な顔になるんだね。

男の僕でもドキッとするくらい、やはり君は魅力的だ。

「それがまだ帰ってなくて。」

「それは変だぞ、さっきお前へのプレゼント買ってケーキ持って帰ってるとこを見た!」

「……っ!?」

僕は一目散に走り出す、僕の運があれば見つけられるはずだ。

そうだ、もう誰も失わないんだ。

「待てよ。」

僕の肩を掴み、呼び止めるレンくん。

邪魔をしないでくれ、僕はもう誰も失いたくないんだ。

「あっちだ。俺のウルフがそう言ってる。」

「……。ありがとう。これは貸しだね。」

「ああ、いつか返せよ。」

やっぱり君は素晴らしいよ!


「どうしたぁ?今日は姿が普通に見えたから驚いたぜぇ。」

「っ……。」

「普段は上手く認識出来ねぇよな?あの変態の仲間だろ?嬢ちゃん。」

「カムイくん、を。悪く……言わない、で。」

「こんなもんまで買ってよぉ!」

男はお守りを強く踏む。

そして、地面へとこする。

「やめ、て!やめて、よ!!」

「がははははっ!」

そして、大きな音を立て、建物の壁が崩れる。

「僕は運がいいね、たまたま老朽化が進んでる壁に触れたみたいだ。」

「てめぇ!このガキ殺されたくなかったら抵抗すんじゃねぇぞ!」

「抵抗?しないよ。僕を好きにするといい、ただナナカちゃんをすぐに解放してくれないかな。」

「話が早いじゃねぇか。」

男はナナカちゃんを解放し、僕を縛り付ける。

僕は哀れかな?最強だなんだと言われながら、こうやって弱者に捕まってるんだ。

僕は本当に愚かだよね。

ナナカちゃん、笑ってくれよ。

君に泣いてほしくない、僕のせいだよね……。

けど、君が死ぬくらいなら君を泣かせた方が僕はよっぽどマシだよ。

何度も殴られ、蹴られた後だった。

「何諦めてんだ!!」

レン……くん?

僕が作った穴から2人のレンくんが姿を現す。

これは……。

「なんだあいつは!?か、片方が本物に決まってる!オメェラ撃て!!」

2人の銃声と共に倒れるレンくん。

けど、残念だね、これはどっちも偽物だよ。

これが彼の固有才能(アイデンティティ)なんだからさ。

下っ端2人が気を失い、その場に倒れる。

「ったく、お前らしくないな。さっさと倒せよ。そんくらい。ナナカちゃんは保護してあっから。」

「ありがとう。……たまたまロープが緩くてさ、僕は本当に運がいいね。」

「く、来るな!撃つぞ!」

「撃つといいさ、多分死ぬのは君だけどさ。」

「俺がァ!死ぬだとぉ!?」

「当たり前だよね、君はナナカちゃんを泣かせたんだ。死んで当然だよ。」

男はまるで獣のように大声をあげながら、僕に発砲する。

案の定、倒れたのは彼だった。

「たまたま弾が詰まって暴発するなんて、君は運がないね。」

「カムイくん!」

「ナナカ……ちゃん。」

「ごめんなさい、ごめんな、さい。ごめ、んなさい。」

「いいんだよ、君が無事なら。」


×××


「「「ハッピーバースデー!カムイ!!!」」」

「結果的にみんなで祝う形になったな!」

「それもいいんじゃねぇか?たまにゃこういうパーティもよ!」

「ご主人様、はしたないですよ。」

「あっははー!めでたいねー!」

「まあ、誕生日くらいは祝ってあげます。レンくんが決めた事だし。」

こんなに暖かい誕生日は初めてかもしれないね。

「カムイくん、これ、その、プレゼ、ント。」

僕はこれだけでも十分だよ……。

ケーキは確かに崩れてるし、プレゼントも酷い状態なんだけど。

それでも僕は……。


ナナカちゃん()の笑顔が最高の誕生日プレゼントさ。

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