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第1話 デスゲームへようこそ!

西暦XXXX年────。


世界では、とあるデスゲーム(・・・・・・・・)が流行っていた。

一度参加したらリタイアする事は出来ない。

噂では、参加する事によりそちらの世界こそが真のリアルになるから、という事らしいが難しい事はあまりわからない。

参加方法は三種類。

企画者に応募し、抽選により参加する抽選型。

運営が奴隷や身分の低い人間の中から選び強制的に参加させる強制型。

多額の費用を支払う事により自主的に参加する自主型。

多分みんなが不思議に思うのは抽選型や自主型を見てわかるように、これは流行っていてみんな自主的に参加をしたいのです。

もちろんデスゲーム(・・・・・)なので負けとは死です。

じゃあ、みんな死にたいの?

というと、そんな事はないです。

みなさんも思ったことはない?

『こんな人生、もうやめたい』って。

この世界ではみんながみんなそう思ってるんです。

だからといって、デスゲームに参加すれば何もかもやり直しってわけではないです。

見た目はそのまま、身体能力は一定に。

そして得るのは対戦ごとに一つ手に入る特殊な能力"才能"、それと名誉。

これだけのものがあれば人はいくらでもやりたがるんです。

最初に言ったようにそっちがリアルって事にもなる。

合法的に人を殺せる、これも醍醐味なんだと思います。


だから俺も参加出来て嬉しいです。

俺は47期抽選型プレイヤーとして、このデスゲームを生き抜いてみせる。


×××


『さーて、こんにちは。47期プレイヤーの諸君。』

なんだろう、ゲームマスターか何かか?

『私はこのデスゲームの説明書でございます。』

説明書……という事はルールとかを説明してくるのだろうか。

『えーと、今回は抽選型が18人、強制型が1人、自主型が1人の計20人ですか。いつもより少ないようですね。』

俺もそれは思ったんだよな。

確かに流行ってる、と言うわりには少ない。

『まあ、いいですね。では簡単な説明をさせてもらいます。まずこの世界はランク1〜10までの10階層の世界になっています。階層の勝者となる度に上の階へと進みます。上に行けば行くほど"才能"は強力なものが増えます。』

ようするに階層ってのは世界のランクではなく、俺ら個人のランクとも言えるわけか。

だが、"才能"が強力になりすぎるとゲームとして成り立つのか?

才能の撃ち合いによる潰し合い。

それも殺し合いではあるが、それでギャラリーは喜ぶのだろうか。

ちなみにギャラリーというのはいわゆるVIPだ。

金持ちは参加するのではなく、見る形で楽しむ奴ももちろんいる。

見るだけで飽き足らずギャンブル感覚で金を賭けたりな。

そういう奴らを楽しませるための何か特殊な細工でもあるのだろうか。

説明書はそれについて語る気はなさそうだ。

『とりあえず、現場へ行きましょうか。そこで残りは説明しましょう。』


急に視界が明るくなり、風景が目に飛び込んでくる。

俺らのいた世界と何ら変化のない、普通の風景だ。

『ランク1は大きな戦闘も少ない(・・・)ので比較的綺麗な場所になります。どうですか?綺麗でしょう。』

確かに説明書の言う通り綺麗だ。

デスゲームをする世界だ。

最悪の場合、もっと廃ビルなどが建ち並ぶ、禍々しい環境かと思っていたものだから余計に綺麗に感じる。

『では、説明の続きですが、みなさまの視界右上に数字があるでしょう。それがレベルになります。』

レベル?……確かに"Lv.1"と書いてあるが、身体能力が一定な以上レベルなんてものは無意味なんじゃないだろうか。

『レベルが上がるとステータスにポイントを振り分けステータスを上げることが可能です。レベルの上げ方はプレイヤーを殺すだけです。』

「待て。身体能力は一定なんじゃないのか?」

そういう世界だったはずだ。

『それはあくまで開始時だけですよ。これは仮にもゲームなのですから。』

ようするに振り分けの仕方によっては戦い方も大きく変わるってわけか。

不満はあるが、ゲームとしてしっかりしてる事は認めざるを得ない。

『ちなみに視界右下のメニューをお使いいただければ色々な機能がご利用になれます。ステータスの振り分けもそちらでよろしくお願いしますね。そして、このランク1でのゲームですが。個人による殺し合いです。』

個人による(・・・・・)という事は団体戦とかも存在するのか。

確かにチームでの協力を活かした動きとかは見る側だって盛り上がるだろうしな。

予想はできる。

『ルールは単純、他プレイヤーを殺すだけ。最後の10人になったところで生き残っていた者がランク2へと進めます。』

生き残りが上がれる……か。

無難なのは逃げ続ける事だが、それではレベルが上がらず今後の戦いに支障をきたす。

上手く出来ている。

しっかりと俺らに戦う理由を持たせ、ゲームのグダリを回避しているんだな。

『ではでは、皆様に"才能"の貸出も終わりましたので、始めちゃってください!』

掛け声がかかったがプレイヤー同士が離れているせいか、静かだ。

「まあ、ランク1だもんな。いきなりド派手に爆発なんてされたら溜まったもんじゃない。」

俺はとりあえずメニューを開き、才能の確認をすることにした。


才能……『箱』


「……は?」




その響きは楽しみにしていたデスゲームが、クソゲームになりえる瞬間ですらあった。

こんにちは、Carmillaです。

今度の新作はデスゲームが舞台です。

この作品は遅くても1週間を目安に更新していくのでよろしくお願いします。

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