ついに来た。
「…………。」
「…………。」
うわやべぇ…、沈黙。
このまま行くと俺誘拐してしまうかm…って違う違う。
「あ、あのさ!」
沈黙をきってみる。
だだ、大丈夫か!?俺!
「…君、名前何て言うの?」
年齢が年齢だから聞けるけど、
これ大人の男が言ったら完璧怪しいよな、うん。
「え…?あ、き…きよって言います。」
きよちゃんかぁ〜、
……。
絶対純粋だなこの子…。
初対面の俺に名前まで教えてくれるなんて
もっと警戒しようZE!
とか思ってる間にセブイレに着いちゃったYO!
くそ、もっと話したかったのに…。
「じゃ、じゃあまた会えたら会おうな、きよちゃん!」
精一杯の笑顔。
くそー、もっと一緒にいてぇーよぉー!!
「あ…、あの!ここの近くにある中学の生徒さん…ですよね?
あ、あの、これからよろしくお願いしますっ!」
ぅえ…??
「えっ、あっ…そうだったの?よ、よろしくな!」
うはw俺動揺しまくってるw
やっぱ見間違いじゃなかった!幻じゃなかった!
あぁもう俺今なら樹海に行けるわw
次の日、俺はルンルン気分で学校へ行った。
実は毎朝「あいぽっど」なるもので音楽を聴いてきているのだ。
今日の朝は「かなりノリノリ」なロックでスキップまでしている。
周りからしたら、俺怪しいやつ…。
「夢人、すっげぇ上機嫌だなw
何かあったのかよwwきめーよwww」
何かあったよ、っつかキモくて悪かったなw
教室。
きよちゃんきよちゃん、俺のクラスにこい、とばかり思う。
うわーきめぇ。
ってか学年しらんのに何でこんなこと思ってんの俺。
ガラララッ!
うわ、ガラ悪ィ担任。ひげがきめぇw
「おいお前ら席つけw
えーっと、出席〜…、の前に。転校生を紹介する。」
え、え、ええええええええええええ!?
「夢人、お前の言ったことまじみたいだなw」
「今更遅いwwっはぁ〜…きよちゃぁぁんwww」
「え?きよちゃんって言うの?お前情報早すぎ!w」
「そこうるさいぞ!…えー、入っていいぞ。」
ガラガラ、と控えめに扉がひらく。
あの子だ。
「えー、はい。『高嶺心』さんだ。
よろしくしてやってくれ。」
「あ…高嶺心です。よろしくお願いします。」
たかね…きよ。
うはwもう漢字も覚えたぜwww
しかし珍しい名前だな〜。心って書いてきよと読む。
うんうん。心がきれいなんだなぁ〜。
「じゃ、えーっと…、おい夢人!
お前の隣空いてるだろ!そこに座らせるけどいいか〜?」
Σ先生そこ以外空いてる席ないwwww
いいに決まってるしwwww
「どうぞどうぞどうぞどうぞwwww」
うわ俺誰だよキモイよ。
そういや誰かが言ってたな、「恋は人を変える。」
うわ変わりすぎ。
変わりすぎだよ俺ェェェェェ!
「また会ったね?
…高嶺心です。夢人くんって言うんだ…。」
あ、しまった。
あの時名乗り忘れてた…。
「あ、あのときは…、名前聞いといて言わなくてごめん。
えっと、広空夢人って言うんだ。いっちょよろしく!」
よろしくお願いします、ときよちゃん。
かわいいよー、身長同じくらいだけど…。
(俺身長170cmなんだよな…。)




