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放課後①

やっと授業が終わった…。楽人は図書室に向かう中、ため息をついた。


中学も2年生になってから、授業のペースと難しさが一気に上がった気がする。1年生の時は中学受験で習った内容と勉強習慣で何とかついていけていた授業が、2年生になってから少しずつ理解できないところが増えてきている気がする。


1学期中間試験まであと少し。放課後は兄ちゃんに勉強を見てもらうことになっている。


学校で兄ちゃんと一緒にいるのを同級生達に見られることに恥ずかしさがないわけではない。

しかし兄ちゃんは中高一貫のうちの学校で、先生たちにも覚えられているほどの優等生だ。

おまけにバスケ部のエースで、バスケで培った細いながらに締まった体にがっしりとした首と手が弟の俺から見てもなかなかにかっこいい。

一緒にいるときの同級生の目には、どう見ても兄ちゃんといっしょにいることへの羨望の色が強くにじんでいる。

特に女子はたまに隙を見て兄ちゃんとの関係を訊いてきたり、家での様子を訊いてきたりする。

そんな成績優秀な兄の弟である俺の成績が鳴かず飛ばずなことで生じる何とも言えない気持ちや思春期特有の恥ずかしさよりも、兄ちゃんへの誇らしさと間近に迫る中間試験への焦りが勝った結果、図書室通いが決まったのだった。


ガラガラと図書室のガラスの引き戸を引くと、紬が既に兄ちゃんに勉強を見てもらっているところだった。

紬の顔が心なしか少し赤い。邪魔しちゃ悪いかな、と入口すぐの棚の本が気になったふりをして手に取り、ぱらぱらめくる。


紬は…兄ちゃんのことが好きだ、たぶん。


いつのころからか、兄ちゃんと目が合ったら逸らすようになったり、赤くなったりするようになった。

兄ちゃんはあれだけなんでもできるくせに、なぜかそのことにだけは気づいてないみたいだ。

まったく、幼馴染としてどうしたもんか…

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