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車内1

 女性は、かなり早口の興奮した様子で娘のことについて話していたが、男にはその娘が見えなかった。

 男は、ふと窓の外を見た。何も見えない、トンネルに入っているわけでも夜になったわけでもない。ただ外が砂嵐の中のように視界が無い。

「あ、そろそろ次の駅につきますよ。」

女性がそういった瞬間視界が一気に晴れた。

 そこは、駅と言うにはあまりにも殺風景なものだった。ただ他の駅と違うのはそこで電車を待っているのは黒い影のような少なくとも人ではない何かだということだけだった。

「これが、駅?」

男は尋ねたが返事がなかった。女性の方を見た。そこに女性の姿はなかった。男がそれを認識した瞬間電車は消え、男は、線路の上に立っていた。黒い影がこちらを向いたのがわかった。近づいてくる。男は、恐怖と焦りで足が動かなかった。突然、胸元の人形が震え始めた。

「こっちに来て!」

男は、声がする方に向かって走った。何も無かったはずの場所に扉がある。男は藁にもすがる思いでその扉に飛び込んだ。

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