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魔王への報復  作者: 青空 海
第二章 
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第9話 女王様!?

「15年ぶりでしょうか。クレマチス様がお元気そうで何よりです。」

「セバスも元気そうね。紹介するわ、私の娘のアキレアと鳥の獣人のジュナよ。」


 私とジュナはペコリと頭を下げた。馬車の中に入ってから、母はセバスという人との思い出話に花を咲かせている。どうやら前に来たときの知り合いのようだ。


「クレマチスさん、楽しそうですね。」


 ジュナが小声で話しかけてきた。母が楽しそうに話すのは珍しいので少し驚いたようだ。


「あの、セバスさんという人とアキレアさんもお友達なんですか?一体誰なんでしょう……」

「いいえ、けれど私たちのことをこうして迎え入れてくれているし、悪い人ではないと思うわ。」


 と、馬車がガタンと揺れた。地面についたようだ。セバスさんが素早く扉を開けて頭を垂れる。


「まあ、堅苦しいのはおやめくださいなセバス。先程まで談笑していたというのに。」


 母が微笑みながら言った。セバスさんは下を向いたまま柔らかく「礼儀ですので。」と言う。母は小さく笑いながら馬車を降り、私たちも後に続いた。

 着いた場所は大きな宮殿だった。白い雪によく映える光沢のある黒色をしている。


「女王様がお待ちです。クレマチス様がいらしたと見てもいないのに気がつき、迎えに行くよう慌てて私に命じられたのです。」


 とても嬉しそうにセバスは言った。しかし、母の顔は少し曇っている。不思議に思いつつも


「あの、この国の女王様どんな方なのですか?」


 と聞くとセバスさんは笑顔で答えてくれた。


「とても優しい方ですよ。外面だけでなく内面も美しい方で、オリーブ国が平和なのはあの方が国民全員から絶大な信頼を得ているからでしょう。」

「凄い方なんですね!!早く会ってみたいなあ……」


 隣でジュナが目を輝かせながらうっとりとつぶやいた。母の顔はますます曇っていく。母に声をかけようとしたその時だった。


「クレマチス!」


 可愛らしい高い声と共に何者かが母に抱きついた。


「何年ぶりかしら!本当に変わっていないのね。あなたが来たときはすぐにわかったのよ、ずっと会えるのを待っていたんだから!」

「アマリリス様、クレマチス様が驚いていますよ。」


 セバスさんがその人に声をかけた。アマリリス?一体誰なのだろう。


「うふふ、つい嬉しくて。あら、そちらの子たちは?」


 彼女が私達の方を向き、母に尋ねた。母が深くため息をつき、気のない声で答える。


「アキレア、私の娘と鳥の獣人のジュナよ。2人とも、この方はオリーブ国の女王のアマリリス様よ。」


(女王!?)


 私は驚いて目を見開いた。ドレスを着ているもののあまり女王様らしくない雰囲気だ。ジュナが頭を下げたので、私も慌てて腰を折った。よろしくね、と一言言うと彼女は私たちを部屋へと案内した。

更新めっちゃ遅くなりました!すみません…

読んでくれてありがとうございます!!

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