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武人とゲーマー  作者: 亜麗(あれい)
7/13

教会のお手伝い

「倒したデビルボアってどうなるんだ?」


 デビルボアを討伐して、組合に運び込み依頼達成したところで、疑問に思ったことをぶつけた。


「ん〜?組合の方で生態の研究や、服や薬の開発とかに使われるよ〜。ほら、受付の横にいろいろ売ってるでしょ〜?」


「あ、ほんとだ」


「売ってるものは全部、組合に納品されたものを使ってるんだ〜」


「へえ」


 見ると、様々な種類の衣服や薬品等が並んでいる。


「さて、最後の依頼は孤児院のお手伝いだね。家事や子供たちのお世話をするよ〜」


「たのしそう!」


 メルが活気のある声で飛び跳ねた。





「やっほ〜子供たち〜」


「あ!レイチェルちゃんだ!」


 組合の近くにある教会の庭で、子供たちが楽しく遊んでいた。レイチェルが声を掛けると、子供たちは集まって来た。


「レイチェルちゃんがオトモひき連れてるー!」


「お供じゃないよ〜、この人たちがお手伝いしてくれるんだ〜」


「レイチェルちゃん!いっしょにあそぼー!」


 一人の少女が勢いよくレイチェルに飛び込んだ。


「ごめんね〜、今日は遊びに来たんじゃ無いんだ〜」


「ええー!」


「ほら、あんまりレイチェルちゃんを困らせちゃダメだよ」


 子供たちの中でも年齢が高い、中学生くらいの少女がレイチェルの腕の中にいる少女をなだめた。

そんなこんなしていると、修道女の格好をした若い女性が庭の奥からやってきた。


「あら、今日は試験ですか?」


「そうだよ〜」


「神父様もお呼びいたしますね」


 そう言って修道女は、教会の中に入って行った。しばらくすると扉が開き、中から神父の格好で歳を召した男性と一緒に修道女が出てきた。

 神父は、レイチェルを見る。


「レイチェルか、調子はどうだ」


「もう絶好調〜」


 レイチェルはそんな事を言って、少女の頭を撫でている。


「そうか…」


 神父と修道女はこちらを向いて、腰を折った。


「私はクリフだ、よろしく頼む」


「私はカミラと申します。よろしくお願いしますね」


「あ、俺はレイと言います。こっちはハチで…」


「はいはいっ!メルメルです!」


「まあ、えっと…迷惑かけるかもしれませんが、よろしくお願いします。」


「いえ…ふふっ、賑やかになりそうですね」


「まったくだ」


 カミルは微笑んで、クリフは無愛想に溜め息を付いた。


「では、さっそく手伝って貰いたいことがあるのですが…まずはこちらへ」


「私はこの子達をみてないとね〜。クリフおじさんは、子供たちを見ときなよ〜」


「老人は労らないか、まったく」


 愚痴を言いながらも、しっかり子供たちを見ているクリフを残して、教会の横に建っている平屋の中に入り、居間に案内された。

 そこで、カミルが口を開く。


「これから昼食を作る所なんですが…何分、人数が多いものですから…お手を貸してもらいたいんです」


「なるほど、わかりました。…ハチとメルは、料理をしたことは?」


「お料理は得意だよっ!」


「手伝いなら何度か…」


 腰に手を当て胸を張るメルと、手伝いの経験はあるというハチ。


「まあ、惨事にはならなさそうだな」


「では、何を作りましょうか…」


「食材は、どんなものがあるんです?」


「ジャガイモに豚肉、チーズやバジルとかもありますね」


「じゃあ、ジャガイモを潰して、刻んだ豚肉にでも包みましょうか」


「それは、美味しそうですね」


 こうして、料理の手伝いが始まった。

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