第一話 戦争の終結。目指すべきは……?
お久しぶりです!テストも終わったのでまた更新を週一月曜に再開しますよおぉぉおぉ!!!
てことで、第二章スタートです!!!
目が覚めるとそこには最近ようやく慣れ始めた天井が見えた。
「……。結局、助けられなかったのか……」
俺は天井を見ながらそう独り言ちてしまう。
思い起こされるのは、助けると豪語しておきながら、大事なところで手も足も出ない状況に陥ってしまった自分の失態だ。
あそこでああしていればこうしていれば……。なんて思いすらも抱けないほどに重い重いミスだ。
そう思いながらため息ついたところで部屋にノックの音が響く。
「どうぞ、起きてるんで入ってください」
俺がそう言うとドアが開かれる。
立っていたのは、盆を持ったメイドが一人とメノスだった。
「ふむ、目が覚めたようだな」
「あぁ、メノスか。今さっき起きたところだ。おはよう」
「おはようクロガネ。早速で悪いが話をさせてもらうが、良いか?」
「あぁ、問題ない。だがちょっと待ってくれよ。流石にベットに寝転がったままってのは気分が悪い。そっちのテーブルでも囲って話をしよう」
そう言ってベットから起きて立ち上がろうとしたとき、全身に電流が流れたように痛みが走る。
「うぐっ……!」
俺はよろめいてしまい、倒れそうになる。
だが、誰かにふわりと抱き留められたおかげで、地面に膝をつくことはなかった。
「大丈夫か?まだ体調が万全ではないようだな」
俺を抱き留めたのはやはりメノスだった。
そのまま俺をベットに運び腰掛けさせてもらう。
「すまん、助かった」
「気にするでない。貴様は『限界突破』を使ったのだろう?反動で暫くは体がうまく動かせなくても無理はない」
「そうなんだけどな……自分が何もできずに返ってきただけだと思うと、どうにもな……」
俺は思わずつぶやいてしまう。自分の不甲斐なさを思い出しどうにも気が沈んでしまう。
だが、いつまでも落ち込んでいるわけにもいかない。
直ぐにメイドがテーブルと椅子をベッドの前に移動させた。メノスはその椅子に座り俺はベッドの端に腰かけたままで話は始まった。
「さて、クロガネよ。お前が幼馴染と対峙したあの戦争から今日で五日ほど経っている。お前のもとに来たのは早速で悪いが、今後の事について話し合いたいからだ」
と、メノスは切り出す。そしてその言葉に俺は驚く。特に一番最初の方だ。
「待て、五日!?俺がぶっ倒れてから五日も経ったのか!」
メノスはこくりとうなずき、説明してくれた。
「そもそも『限界突破』の反動がすさまじいのは知っていただろう?試験的に使用した段階で二、三日はベットの中で過ごすことになる位だからな。
だが、今回は実験としてではなく、実践で使用して使用前から色々と無茶というか少しばかり張り切っていたようだからな。そりゃあ三日とは言わずベットで生活することにはなるだろうと思っていたさ。
まぁ、五日間一度も目を覚まさないというのは少しばかり予想外だがな」
そう言われて申し訳なくなってしまう。前もって『限界突破』は出来るだけ控えているように言われていたのに使ってしまったし、その前には渡された腕輪を簡単に壊してしまうほどの魔力を感情的になり出してしまったのだ。
言いつけを破ってしまった罰と考えれば仕方のないことだろう。
「そうか……。幼馴染すら助けられなかったのに五日間も寝たきりか。不甲斐ねぇなぁ……」
そう落ち込んでしまう。
「不甲斐ない。そう思うならもっと強くなる必要があるとは思わないか?」
メノスは俺の言葉を拾い、そう投げかけてきた。
「あ、あぁ。そうだな、もっと強くならなきゃいけない。ただ、あんまり時間がないんだよ」
俺は認める。不甲斐ない結果になってしまったのは自分の実力が足りなかったからだ。ならそれをどうにかするのが道理だからだ。
だが、時間がない。俺にではなく、白木にだ。
「なんか、寒気がするんだよ。白木のことが妙に頭から離れないし、白木の事考えてると背筋が凍っちまうくらい……怖いんだ」
それは、俺にはよくあることだった。日本にいた時から不思議と白木が危険な目にあっているときは必ずと言っていいほどに寒気が俺を襲ってくるのだ。
しかし、今回は……今感じているソレは以前よりももっともっと寒くて、落ち着かないくらいに感じられるのだ。
「多分、悠長にしてる暇はないと思う。直感みたいなものだけど、召喚された後みたいに鍛錬を積んでいくだけだったら……間に合わないと思う」
そう全てを吐露する。
メノスはそれに何も言わず、少しだけ考える様に眉を顰める。
そして、一回だけため息をつくと、喋り始めた。
「時間がない、だが強いくならなければならない。私にはそれは矛盾しているように聞こえる。
強さとは自分を鍛えた時間に比例するものだと私は考えているからだ。
だから、私はお前に年単位で鍛えていくつもりだ」
その言葉を聞いてカッとなってしまい、言葉をぶつける。
「それじゃあ間に合わないんだって!」
メノスは見越していたようにフッとほほ笑んだ。
「分かっているさ。本来なら、そうするはずだったというだけだ。
お前が切羽詰まっているのは分かっている。ならば私は別の提案をするだけだ。
確実にお前の力になるかわからないしリスクは大きい、それに年単位で鍛えるよりは遥かに短い時間ではあるがそれでも時間がかかる。
だが、もし成功すれば、やはりはるかに短い時間で強力な力を身に付けられる。そういう方法を、な?」
そうしてメノスは次の言葉を紡いだ。
「クロガネよ。ダンジョン、というものを知っているか?」
俺が幼馴染を助け出す道のりはどうやらまだファンタジーに染まるようで、まだまだ困難な道のようだ。
如何でしたか?
次回は出来れば人間の町かどこかからスタートしたいなぁ……。
てことで、ご意見感想誤字修正レビューに評価と、色々お願いします!!!(物乞い)
ではまた次週お会いしましょう!ノシ