黒犬再び
「………」
「………」
「英国野郎かよ…」
「日本野郎かよ…」
「「…………………」」
「「真似してんじゃねぇー!」」
「やめてください!酒場がー!酒場そのものがー!」
マックスは燦々と雷光を散らせて立ち上がり、ツキオは鬼を思わせる姿と変化した。
数日前に言い合いしていた二人(+α)が、別の酒場でばったり遭ってしまった。
まあ、そうなるな。
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「落ち着きましたか?」
「「ふぁい…」」
二人は今、目の前で静かな恐怖を感じる笑顔を浮かべたミスミに精神的にボコボコにされ、強制的に正座させられていた。
「いいですか?まず、ツキオ、あなたは少し思慮が足りません、ズバズバものを言うその姿勢は羨ましい限りです」
「だったら…」
「だからこそです、何も言うなとは言いませんがもう少し状況を考えて発言してください!」
「うぐう…」
「雷鳴公!あなたもです!」
「オレもか!?」
「ええ、確かに割り切れるものではありませんでしょう、しかし、それであなたがつぶれていてはどうしようも無いでしょう!」
「むう…」
ミスミに叱責され、しょんぼりする二人を見て、ミスミは自らが感情的になり過ぎていたことに気づいた。
「…すみません、少し感情的になってしまったようですね…」
「いい争いは良いけど、周りを見て頂戴」
「「「…あ」」」




