酒は呑めども飲まれるな byテッシン
「どうしてこうなった!?」
そう呟いて、唖然とするテッシン。
酒瓶があちこちに転がり、転生組二人が白眼をむいて伸び、ルゥ子は満足した表情で眠り、元奴隷組は泣きながら三角座りで部屋の隅にいる。
目の前に広がる光景は、まさに凄惨の一言であった。
何故こうなったのか、それは数時間前に戻る…。
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「よおー、ミスミ、ちゃんと持って来たか?」
「抜かりなし、ですよ…ルゥさんたちはどうです?」
「おう、大丈夫だ!」
「バッチリです」
そう言って、酒瓶を見せ合う四人。
彼らは、酒嫌いのテッシンに隠れて酒を呑もうとしていた。
「あのー…ホントにやるんですか?もしテッシンさんにバレたら…」
ルゥがおそるおそる聞く。
これが見つかればテッシンからの雷では済まないだろう。
よくて半殺し、テッシンの虫の居所さんが悪ければ九割殺しだろう。
「馬鹿やろう、今居ないやつの話はするんじゃない、それに簡単に帰って来れない依頼だっていうのは分かってんだ」
「だから─────────」
「呑むんだよおォォォーーーーーーン!」
「「ヒャッハァァァァァァァァァァァァァァァ!」」
ツキオとクェイスが世紀末のモヒカンみたいな叫びをあげる。
(ダメだこの人たち、早く何とかしないと…)
そんなことを考えつつ、頭を抱えるルゥ。
「まずはお前からだ!ルゥ子オオオオオオオオオオオオオオオ!」
「もがッ…」
ルゥの口に封の切られた酒瓶が突っ込まれ、酒がルゥの体を侵食する。
グビ……グビ……
しばらくして、ちゅぽん、という音を立てて酒瓶がルゥの口から離れた。
その眼は、どこか据わっていた。
ここから先はダイジェストでお送りしよう。
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「あたしの酒が呑めねえかー!」
「な、なにをするきさまー!」
「しょおー!」
「うわあああああああああああああああああああああ!」
「つ、ツキオダイーン!」
「きさまもぎるてぃ!」
「いわああああああああああああああああああく!」
「や、やめろぉ…」
「姉ひゃんイイ乳してまんなー…」
「アバーッ!」
「こ、こないで…」
「さあ、お仕置きの時間だよ、ベイビー」
「ひでぶ!!」
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ルゥ子無双によってこの状況が作り出され、テッシンが帰って来て今に至るというわけである。
「とりあえず、起きたらこいつら全員半殺しだな」
酒は呑めども飲まれるな。




